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当社紹介新聞記事

ビデオリサーチに関する新聞記事をご紹介しています。

テレビ特捜隊 視聴率 多メディア時代にどう測る

2010年(平成22年)1月1日 朝日新聞

気になるドラマを録画して休日にまとめて見たり、外出先で携帯電話やパソコンを見たりと、テレビを見る方法も多様化した。視聴率の測定方法はそんな新しい視聴スタイルにどこまで対応できているのだろう。調査会社のビデオリサーチに最新の取り組みを聞いた。(赤田康和)

見方に合わせ進化中

ビデオリサーチが公表している視聴率データは、リアルタイムに通常のテレビ受像機で見ている人のみが対象だ。しかし視聴する機器は多様化している。技術革新によってどこまで対象にできるか。

パソコンテレビ

最初に対象に加わりそうなのは、テレビチューナー付きパソコン、いわゆる「パソコンテレビ」での視聴だ。通常のテレビ受像機と比べ、最大5秒程度、映像・音声の流れるタイミングが遅れ、しかも遅れの幅は一定ではない。

同社の調査は、「チャンネルセンサー」という機械をテレビにつないで音声を取り出し、信号化する。それを、チャンネルセンサー内の専用チューナーで受信した各チャンネルの音声データと照合し、どのチャンネルが見られているのかを特定している。音声の遅延が変動的に起きると、この照合作業ができなくなる。

そこで、このチャンネルセンサーに記憶装置を付けることで、チューナーで受信した音声データを蓄積できるようにする。さらに、音声データの照合も高速化する工夫を進めている。同社は2011年末までに全国規模で、パソコンテレビを調査対象に加えることを目指しているという。

録画

録画して別の時間に番組をみる「タイムシフト視聴」の場合は、音声データの照合がより難しい。チャンネルセンサーで音声データを蓄積するには膨大な記憶容量が必要になるからだ。 

そこで、家庭内でなく、同社の施設で、各局の番組の音声を収集し、一定期間分の番組音声のデータベースをつくることを検討している。このデータベースと、各家庭での再生時に流れる音声データを照合し、番組を特定する。

問題は、タイムシフトの期間だ。放送から1ヵ月以内の視聴を前提にするとなれば、1ヵ月間の番組の音声データをすべて保存しなくてはいけなくなるため、コストが高くなる。一方、期間が極端に短ければ、タイムシフト視聴の一部しか捕捉できなくなる。

さらに大きな問題がある。広告会社とテレビ局などの出資で誕生したビデオリサーチは、テレビ番組の広告媒体としての価値を測るために、視聴率を測定してきた。だが、タイムシフト視聴では、CMを飛ばして見る人も多く、その視聴率を調べることを、広告会社や放送局がどれほど要望するかは不透明なのだ。

ワンセグ

携帯電話で受信する「ワンセグ放送」の視聴率測定は、簡単なアンケート方法を研究している。視聴を終了すると、自動的に携帯電話の画面上にアンケートのページが起動し、見ていた局名や終了時刻などを入力する形式だ。

「あらゆる視聴場面に対応したい」と、車内のカーナビや飲食店の大型テレビの視聴も測定する携行型の音声収集センサーも開発中だ。首からぶら下げたり携帯電話にストラップのようにつけたりするタイプを検討。様々なノイズがある中で、テレビの音声だけを検出する方法などを研究している。

 

視聴率 なぜ名古屋地区は高い

同じ番組でも、地区によって視聴率に5ポイント近い差がつくことは少なくない。名古屋地区はいつも、関東地区よりも高めに出る。名古屋の人はテレビが好きなのだろうか。

ビデオリサーチに聞いてみたら、答えは意外にシンプルだった。「名古屋は家族の人数が多いからです」。同社が広く公表している視聴率は、調査対象世帯のうちの何世帯が、その番組を見ていたかを示すデータ。世帯内にいる人の数が多ければ、その世帯がテレビを見ている可能性は高くなる。逆に、札幌地区の場合、同じ人気番組でも視聴率が低めに出る。こちらは単身赴任の人が多く、1世帯の家族人数が少ないためだという。

同社の推計では、1世帯あたりの平均家族人数は、関東地区が2.38人だが、名古屋地区は2.59人、札幌地区は2.24人だ。

生体認証の部屋があるらしい

ビデオリサーチの東京都千代田区の本社には、生体認証で登録した人しか入れない部屋があるという。何の部屋なのだろう。

その部屋は、社長であっても役員であっても入れない。担当者しか入れず、しかも、IDカードと、指紋でチェックしている。視聴率調査に協力してもらっている世帯に関するデータを保存してある部屋だ。調査対象世帯の情報が外にもれれば、調査結果の公正性が疑われ、データの信頼度は一気に下がる。このため、厳重にデータを管理しているという。

テレビを見る人、減っている?

テレビを見る人の数がそもそも少なくなっている、という説をよく聞く。本当に減っているのだろうか。
ビデオリサーチのデータをもとに、朝日新聞がゴールデンタ イム(午後7時〜10時)と全日(午前6時〜深夜24時)の年間平均視聴率の推移をグラフにしてみた=グラフ

途中で調査方法が変更されているので、断定はできないが、ゴールデンタイムの年間平均視聴率は1963年の75.4%に対して、08年は66.0%で、9ポイントも低い。対して、全日は63年の38.5%に対して、08年は43.3%と、5ポイント近く上がっている。ゴールデンタイムにテレビを見る人の数は減った。だが、早朝や深夜帯などテレビを見る時間が分散化しており、一つの世帯の中で、誰か一人でもテレビを見ている時間の合計は長くなっている。

朝ドラ 衛星分は足さないの?

朝日新聞で掲載している視聴率の記事をめぐり、こんなおはがきが届いた。
「NHKの朝の連続テレビ小説は、衛星放送も含めると、1日5回放映されますが、どの時点の数字ですか」
たしかに、視聴者の生活スタイルが多様化するなか、どの回を見るかは人それぞれ。ビデオリサーチは再放送でも別の時間に放送されたものは別番組として扱い、それぞれ視聴率を出している。朝日新聞は連続テレビ小説は地上波のNHK総合で、午前8時15分から放送された回の視聴率をもとに記事を書いている。

ビデオリサーチとしては、技術的には、同一世帯の複数回の視聴を差し引き、視聴率を合算することはできるが、放送局側のニーズがなく、合算していないという。

 

それぞれの時代を代表する主な高視聴率番組

それぞれの時代を代表する主な高視聴率番組 グラフ

ドラマ、バラエティーは最高視聴率が出た回。「大河ドラマ赤穂浪士」「おしん」はNHKオンデマンドで、「愛という名のもとに」はフジテレビOnDemandで、「ずっとあなたが好きだった」「高校教師」はTBSオンデマンドで、ネット配信している

テレビを見ている世帯の割合(年間平均総世帯視聴率)の変化

テレビを見ている世帯の割合(年間平均総世帯視聴率)の変化 グラフ

ビデオリサーチの関東地区のデータをもとに本紙が作製。同社の調査は、各家庭の調査対象のテレビ台数を、かつて1台だったものを最大8台まで増やすなど、調査方法を途中で変えている

 

実際の紙面

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※朝日新聞社に無断で転載することを禁止します。

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