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事例紹介

あなたは「おじさん」?それとも「シニア」?-生活者の微妙な年齢意識-

Video Research Digest 2013.4

 当社は、生活者研究としてシニアにも注目しています。今回は、「シニア」や「若者」といったカテゴリーで連想される年齢と、生活者の年齢意識について考えてみました。

目次

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 昨年4月、ビデオリサーチは、生活者と社会をより広く深く洞察していくために、生活者インテリジェンス部を設立しました。今後さらに人口ボリュームが増大するシニア層、時代や環境の変化の影響を最も受けやすい若者などに注目して、生活者によるメディアやコンテンツとの関わり方を中心に研究を進めていますが(取り組みの内容は改めてご紹介させていただきます)、そもそも「シニアって何歳からのことを言うの?」「若者って何歳から何歳まで?」と素朴な質問をされることが多くあります。ということで、本稿では「シニア」や「若者」など、呼び名から連想される年齢と、それに付随するコミュニケーションの妙について少し考えてみたいと思います。

「シニア」は何歳から?

 団塊世代(1947年~1949年生まれ)の先頭が65歳を迎え、本格退職が始まると見込まれていることから、(再び)注目が集まっている「シニア」。これまでのシニアとは異なるライフスタイルを創出していくのでは、と期待が集まっていますが、では何歳からが「シニア」になるのでしょうか。

 いろいろ調べてみたのですが、明確な基準はなく、業界や目的によってバラバラ、ある業界では40代からがシニア(!)という説もありました。世界保健機関(WHO)の定義では「高齢者」を65歳以上と定義しており、また、人口構造を示すデータでは生産年齢人口を15~64歳、老年人口を65歳以上と区切っていますが、これは社会保障から来る定義とも言えそうです。

 では、生活者の意識としてはどうでしょうか。調査をかけて平均年齢を見てみたところ【図1】、「シニア」は60歳前後から、という意識が明らかになりました。確かに、映画館のシニア割引、東京ディズニーリゾートのシニアパスポートなど、60歳以上からの割引サービスに「シニア」という言葉が多く使われていることからも、イメージがされやすい年齢なのかもしれません(もちろん65歳以上、70歳以上からというサービスも多くありますが)。違う呼び方では、「シルバー」「高齢者」では60代後半から、「老人」では70歳前後から。老人>高齢者>シルバー>シニアという図式が成り立ちます。【図1】には掲載していませんが、「おじいちゃん」「おばあちゃん」という呼び名から連想される年齢では60代後半。呼び名ひとつでイメージする年齢が微妙に変わる様子が確認できます。

【図1】呼び名(シニア・シルバー・高齢者・老人)から連想される年齢

【図1】 呼び名(シニア・シルバー・高齢者・老人)から連想される年齢 表

「シニア」と呼ばれたくない「シニア」たち

 【図1】をさらによく見ると、年代が上がり、当の60代や70代になると、「高齢者」や「老人」という呼び名に対してイメージする年齢が上がっているように見えます。これは、自分はまだまだそうではない、と認めたくない欲求がありそうです。ということでこの中で最も若い呼び名である「シニア」と呼ばれることに抵抗感があるか?を聞いてみたところ、イメージでは「シニア」に括られるはずの60歳前半の人でも、半数以上が「抵抗がある」という結果になりました【図2】。

【図2】あなたはシニアと呼ばれることについてどう感じるか

【図2】あなたはシニアと呼ばれることについてどう感じるか グラフ

 つまり、年齢としては「シニア」であっても、「シニア向け」「シニア○○」は「自分向け」だと思えない人がいるということ、むしろ気分を害する可能性がある(=シニア扱いするな!)ということになります。

 実際、あるスポーツ用品で、「シニアでもできる○○」というコミュニケーションメッセージで商品訴求したところ、「商品は魅力的だが、オレはシニアじゃない!」と売れなかったが、「あの頃がよみがえる」といったメッセージに変えたところヒットしたという事例があります。また、「老人」会やゲートボールは人口が減る一方、カルチャー倶楽部やスポーツクラブといった比較的若いイメージのある集まりに、シニアがこぞって集まる、といったことも起きているようです。呼び名ひとつ取っても、この微妙な意識の「ズレ」を理解していないと、コミュニケーションは失敗する可能性が高いということになります。

 最近、新しいネーミングも見かけるようになりました。グランド・ジェネレーション(小山薫堂さん)、プレミアエイジ(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)などなど、マーケティング戦略上の呼び名という側面もあるでしょうが、これらはシニアに対する新しいコミュニケーションの仕方が求められている証左とも言えます。シニアに刺さるコミュニケーションやメッセージとはどういったものなのか、当社としても研究を続けて発信していきたいと思います。

背伸びしたい10代、若く見られたい60代

 子供の頃は大人びた仕草や振る舞いに憧れつつも、だんだん年を重ねるに連れ、人より若く見られたい、若くありたいと思うのは人間の性だと思います(余談ですが、「ラブエイジング」というメッセージをご存知でしょうか。とても素敵なメッセージだなと思う次第です)。この「背伸びしたい」「若くありたい」といった意識についても確認してみました。
 【図3】は、主観年齢(自分自身がイメージする自分の年齢)と、実際の年齢との差分をグラフ化したものです。やはり、10代から20歳くらいまでにかけては自分のことを実年齢+1~2歳くらい上に、20代以降は実年齢より若いイメージを持っている傾向が見てとれます。面白いのは、20代から50歳くらいまでは、実年齢との年齢の差がゆるやかに広がっていき、50代から60代にかけては-5~6歳で一定になるということです。さすがに-10歳とか-20歳も若くイメージするのは無理があるのかもしれません。あとは、30代で男性よりも女性の方が少しだけ若くイメージしている点も、ちょっと面白いです。

【図3】主観年令(自分自身がイメージする自分の年齢)と実年令の差分

【図3】主観年令(自分自身がイメージする自分の年齢)と実年令の差分 グラフ

 前項で、「シニア」をシニア扱いすると抵抗感が生まれる、ということを書きましたが、実年齢が60歳の人でも、意識的には-5~6歳前後でイメージしている、ということからも、単純な年齢で呼び名を決めてはいけない、ということが分かってきます。

「若者」と「おじさん」の間

 最後に、「男子」「女子」「若者」「おじさん」「おばさん」といった呼び名から連想される年齢についてご紹介します【図4】。

【図4】呼び名から連想される年齢

【図4】呼び名から連想される年齢 表

 よくドラマなどで、小さい子供が微妙(?)なお年頃の女性に「おばちゃん」と呼びかけて、当人から「お姉さんでしょ!」と言い直されているシーンを見ますが、年齢と呼び名の答え合わせを間違えると、痛い目に合うかもしれません(←深い意味はありませんが)。

 ところで筆者は現在33歳。どうやら「若者」と「おじさん」の間にいるようです。できるなら見た目だけでもギリギリ20代と思われたいですね・・・(^_^;)

本稿に使用した調査DATAの概要

【図1・2・4】
調査期間 2012年7月13日(金)~7月18日(水)
調査地域 全国
調査対象者 16歳以上の男女個人
有効標本数 2,573人
標本抽出法 当社登録モニター
調査方法 オープンアンケート形式によるインターネット調査
【図3】
調査期間 2012年6月4日(月)~6月10日(日)
調査地域 東京30km圏
調査対象者 満10歳~満69歳の男女個人
有効標本数 2,030人
標本抽出法 エリア・ランダム・サンプリング
調査方法 訪問による質問紙留置法

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