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事例紹介

テレビ×ソーシャル
Twitter上の指標整備への取り組み

 当社では、さまざまなメディアデータの測定や指標整備から分析・提言を行っています。
 今回は、Twitterデータを活用したテレビとソーシャルメディアの連携、その指標の研究をご紹介します。

目次

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 「ソーシャルメディア」「ソーシャルネットワーク」「SNS」など、言葉の表し方あるいはその定義付けの一般化は難しいところではありますが、“ソーシャル”という新しい概念が定着してきたことに皆さま異論はないと思います。ソーシャルメディアの代表として語られるTwitterやFacebook、LINEを日頃利用していない方でも、各種メディアを通して、その話題性を体感していると思います。

 テレビの中でも、テレビ局側からTwitterなどで番組の感想を募集したり、利用を促すツールを作成したりする一方、視聴者が番組について投稿し合い、話題を共有して楽しむ姿もみられ、テレビの楽しみ方として新しい時代が到来していることを筆者も実感します。

 ビデオリサーチでは、テレビ視聴率をはじめ、ラジオ聴取率や新聞・雑誌の閲読率など、各種メディアのデータ提供・指標整備、そしてそれらデータに基づいた分析・提言を行っています。ソーシャルネットワークの利用が広まる中で、ひとつのメディアとしてソーシャルを捉え、他の媒体と同様にデータの提供・指標の整備、分析・提言への取り組みを始めました。特にテレビとソーシャルメディアの連携は広く実施され注目されるところであり、両者の関係性を示すニーズは高まっていると考え、まずTwitterデータを活用した「1分あたりのツイート件数」というテレビ番組指標の研究を開始しました。

ビデオリサーチの取り組み

ビデオリサーチの取り組み

量的視点と質的視点

 「この企画面白すぎる(*´艸`*)?こりゃ恋愛感情わくでしょ!!」「これといって惹かれなかったなぁ。やっぱり主役のせいか…」。これらは、実際にTwitter上で投稿されたツイートの文章です。ソーシャルネットワーク上でのテレビ番組に対する評価を捉える取り組みとしては、投稿数や投稿人数を数えるという量的視点と発言内容や発言者の定性情報を分析する質的視点のふたつの方向性があります。

 両者それぞれ大事な方向性ですが、テレビ番組に対するソーシャル上の反応として、よく投稿されているジャンルや番組、それが放送中なのか放送前後なのか、利用の実態すら正確に把握できていない現状があります。そこで最初の取り組みとして、テレビ番組の放送中に視聴者がどれくらい反応したのかを整備することにしました。放送中の反応ということで、リアルタイム性の相性がよいTwitterのデータを用いることとし、反応の変化を捉えるということで投稿の到達や波及量を調べる方向ではなく、起点となる投稿数をカウントすることとしました。

ソーシャルから視聴者の評価を捉える

ソーシャルから視聴者の評価を捉える

「1分あたりのツイート件数」

 指標の整備にあたり、まず番組ジャンル別にツイートの投稿数をカウントしました。2012年4-6 月に関東地区で放送された全21,578番組で集計すると、「芸能」「報道」「一般実用(情報)」つまりバラエティ番組やニュース、平日朝夕に放送されている情報ワイド番組での投稿数が多いことが分かりました。

 ところが、これら3ジャンルは元々放送分数が多い番組であるという側面も持っています。つまり単純に投稿数という量だけをカウントしても、視聴者の反応を捉えることは難しいのです。そこで、放送分数の不均衡を是正するため、

ツイートの件数 ÷ 放送分数 = 1分あたりのツイート件数

 という数字の見方を考え、指標として研究を開始するに至りました。

 指標とは統一したルールに則って算出されるべきものであることが大前提となります。「1分あたりのツイート件数」とは、あくまでも取りまとめた数字の表現の仕方であって、データの収集から提供までが一貫した基準によって体系立てられている必要があります。

 「1分あたりのツイート件数」は、(1)Twitter上の全数データを収集、(2)統一したルールに則ってテレビ番組のツイートを取得、(3)StreamingAPI(*1)によってデータを収集、(4)「1分あたりのツイート件数」という指標で集計、(5)翌日の提供、という取り組みを開始しています。

(*1)ハッシュタグを検索キーにしたツイート取得のためのツール

番組ジャンル別ツイート件数と放送分数の関係(2012年4-6月、全21,578番組)

番組ジャンル別ツイート件数と放送分数の関係(2012年4-6月、全21,578番組)


 「1分あたりのツイート件数」という概念は、視聴率と同じ考えでもあります。視聴率も1分あたりの視聴率がベースとなり、それを番組枠で平均すれば「番組平均視聴率」、そのまま利用すれば「毎分視聴率」、1時間ごとに平均すれば「毎60分平均視聴率」となります。同様な集計をすれば、ツイートデータも「1分あたりのツイート件数」をベースに、「番組平均ツイート件数」「毎分ツイート件数」「毎60分ツイート件数」といろいろな展開が考えられます。

統一取得ルールによるテレビ番組指標の研究

統一取得ルールによるテレビ番組指標の研究

ハッシュタグ(#)を利用した番組ツイートの取得

 Twitterは、テレビ番組での利用に限ったものではありません。世の中全てのモノ・人を一瞬でつなげるものであるとうたわれています。あらゆる利用の中からテレビ番組に関するツイートを取得するのは容易なことではありませんが、ハッシュタグというものを基準に抽出するルールで整備を進めています。ハッシュタグとは「#」という文字で表され、同じ興味関心のある人同士が繋がるための方策として、ユーザー側から生み出されたルールです。このハッシュタグを基準に、"テレビ局Aで放送された番組Bのツイート"の取得を、"#テレビ局A"と"#番組B"で行います。

 このルールでは課題があることも認識しています。なぜならテレビ番組に関連するツイートは、ハッシュタグを付加しないものも数多く存在するからです。例えば、「SMAP×SMAP」という番組のツイートは、「#fujitv」「#smap×smap」「#スマスマ」とハッシュタグを付加するツイートもあれば、ハッシュタグを付加せずツイートの内容に「スマスマ」とか「SMAP×SMAP」とかの記載のみの場合もあります。

 統一したルールに則っての取得を前提とした場合、ハッシュタグを付加しないツイートの取得で公平性を保つのは困難です。「スマスマ」なのか「SMAP×SMAP」なのか、「アメトーク」なのか「アメートーーク」なのか。その一方、番組ハッシュタグを前面に押し出して放送している番組のツイート内容をみると、ほぼ全てが「#局」と「#番組」で網羅できるという実態が確認されます。

 この事実から、ツイートの取得には「#局」「#番組」をルールとすることが有効でないかと考えます。現状「#番組」は1週間の全放送番組中約70番組で存在と、運用が安定している状況ではありません。しかし「#番組」のルールが一般化することは、利用者目線では検索の利便性が向上し、メディア側でも効率的な視聴者情報の収集が可能となります。また、「#番組」は放送前後の事前期待や事後評価など、放送時間枠に縛られない収集も可能となるため、ツイート取得の網羅性向上にも役立ちます。

放送中のハッシュタグ利用状況

放送中のハッシュタグ利用状況

 ハッシュタグの利用に関しては、アメリカではテレビCMや競技場の看板での提示など、利用を促す施策があちこちで見受けられます。商品やイベントについて、共通のハッシュタグを利用して話題を共有するという流れは、今後日本でも進むと考えられます。

「1分あたりのツイート件数」ジャンル別の傾向

 このような基準のもとで収集したツイートデータに関して、実際に数字の傾向を確認してみます。

 2012年4-6月に関東地区で放送された全21,578番組について、番組ジャンル別にその傾向を確認すると(#局のみによる取得データ)、「ウルトラマン」や「仮面ライダー」などの実写戦隊ものである「子供向け番組」や「アニメ」「映画」のツイート件数が多く、逆に情報ワイド番組の「一般実用」や「報道」「クイズ・ゲーム」などは少ないことが分かります。コンテンツ色の強い番組ジャンルでのツイート件数が多く、日々多くの局・時間帯で放送される情報ワイド系番組やニュースなどではツイートが少ないという傾向です。

番組ジャンル別1分あたりのツイート件数(2012年4-6月、全21,578番組)

番組ジャンル別1分あたりのツイート件数(2012年4-6月、全21,578番組)

その他、視聴者の想いを捉えるアプローチ

 「1分あたりのツイート件数」を見ることで、日々放送されているテレビ番組がTwitter上でどれだけ話題になったのかを網羅的に簡単に確認でき、過去の放送や他番組あるいは同ジャンルの番組と比較することが可能となります。

 視聴者の反応を測るという視点での「1分あたりのツイート件数」に対し、どれだけの人に波及し効果を与えたかという影響量の視点もあります。投稿に近い視点での測定が「視聴者反応」であるのに対し、波及に近い視点ではより「影響人数」の話しになると考えます。波及効果を正確に把握するには、Twitter以外のソーシャルサービスを加味する必要もありますし、実際にどれだけの人が影響を受けたのか直接聞いてみないと分からない部分もあります。

 また、特に新番組などでは放送開始前にどれだけソーシャル上で話題になっているのか、逆に話題にしてもらうにはどのような施策が効果的かなど、テレビに対する視聴者の想いを捉えるアプローチは様々な視点があります。

 ビデオリサーチでは、ソーシャルメディアに対し他の媒体同様様々な角度からデータ提供・指標の整備、分析・提言を実施してまいります。現段階では視聴者反応に近い視点でのサービス提供が主になりますが、「1分あたりのツイート件数」という網羅的な確認指標の研究の他、番組放送前の反応を把握する「時系列による事前反応分析」、放送中の視聴者の反応を1分毎に細かく確認する「放送回(エピソード単位)反応分析」、ツイートの内容を把握する「ツイート内容ポジネガ分析」なども実施しております。また、調査の結果と実際のツイートをユーザー個人単位で結びつけ、回答と行動を統合的に解釈する取り組みも開始しています。

 放送中のツイートに関しては、「1分あたりのツイート件数」の他、「1人あたりのツイート件数」という概念も研究中です。量を把握する視点に対し、多くの人が投稿したのか、それとも同じ人が何度も投稿したのか、拡がりと深さの視点で番組を把握する取り組みです。

視聴者の想いを捉えるアプローチ

視聴者の想いを捉えるアプローチ


ビデオリサーチがご提供する テレビ×ソーシャル 各種メソッド

ビデオリサーチがご提供する テレビ×ソーシャル 各種メソッド

テレビ番組の「質(ブランドパワー)」を考える

 最後に、ソーシャルメディア上での視聴者の想いを捉える取り組みは、大きくはテレビ番組の「ブランドパワー指標」の作成を目指す中での、構成する9つの成分のひとつ「評判・口コミ・話題性」を明らかにすることの位置付けとなります。

 ソーシャルメディア上での視聴者の反応を捉えれば全てが分かるとは考えていません。ですが、テレビ番組の質的評価を表すものとして考える「ブランドパワー」の一端を垣間見ていることに他なりません。

 ビデオリサーチでは、視聴率をはじめとする各種調査データを統合的に解析し、皆さまのお役に立てる取り組みを今後とも実施してまいります。

テレビ番組の質(ブランドパワー)を表す9つの成分

テレビ番組の質(ブランドパワー)を表す9つの成分

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