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視聴率から振り返る「テレビアニメ」の歴史

Video Research Digest 2013.4

日本初のテレビアニメ放送、そして当社の視聴率調査開始から2012年で50周年を迎えました。この50年のテレビアニメの歴史と2012年の動向をご紹介します。

目次

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アニメ番組数の変化

 日本初のテレビアニメ「鉄腕アトム」は、今から50年前の1963年1月1日に放送を開始しました。記念すべき第1回の視聴率は24.8%。制作に時間がかかるテレビアニメを毎週オンエアすることは不可能という当時の常識を打ち破り、4年もの放送を続け、最高視聴率は40.3%と1960年代のアニメ番組視聴率のトップを記録するなど、日本を代表するアニメとなりました。以降、テレビアニメは増加し1980年代に全盛期を迎えますが【図1】、近年のアニメ番組の量を見てみると、1980年代後半から減少傾向が続き、2000年には1983年の4割にまで減りました。時間帯別にテレビアニメの番組数を見てみると、1990年代後半は午後帯(12~18時)の番組が激減しています。これは夕方帯の情報番組が枠を拡大し、再放送枠が減っていることによるものです。

【図1】アニメ番組数の推移
【図1】アニメ番組数の推移 グラフ

 反対に、1990年代後半から18時以降の番組数が増えています。これは、1995年に放送された「新世紀エヴァンゲリオン」のブームや、ビデオソフトの売上を収益源とするビジネスモデルが拡がったことなどを背景に、「深夜アニメ」というジャンルの普及が進んだためです。【図2】は、深夜(24時以降)のアニメ番組数の推移を表したものですが、2001年以降、深夜アニメが増加していくことが分かります。少年誌や青年誌の人気マンガのアニメ化だけでなく、ライトノベルや少女マンガ原作の深夜アニメも登場し、2006年まで本数が増加する傾向は続きました。2006年以降も「のだめカンタービレ」、劇場版もヒットした「けいおん!」などの話題作もあり、比較的多い本数を維持しています。

 また、1990年代後半から緩やかに増加しているのが午前帯(5~12時)のアニメです。19時台のアニメ枠の減少に加え、小中学校の週休2日制の普及(開始当初は隔週)もあり、土曜午前中にアニメ枠が増加しました。特に2012年は、増加量が多く、合計番組数も2006年以来3000番組を超えた年となりました。

【図2】24時以降のアニメ番組数の推移
【図2】24時以降のアニメ番組数の推移 グラフ

アニメ映画の放送が増加傾向

 テレビアニメの他にも、アニメ映画の放送が近年増えています。【図3】は、映画の視聴率トップ50にランクインしたアニメ映画の本数の推移を示しています。「千と千尋の神隠し」「となりのトトロ」などジブリ作品の他にも、「サマーウォーズ」「ヱヴァンゲリヲン」「名探偵コナン」「ルパン三世」と様々なアニメ映画がランキングに入っており、アニメ映画が多い傾向が続いているようです。2012年は、興行収入が60億円を突破した「ワンピース」劇場版最新作や、公開4日目にして動員100万人を突破し衰えぬ人気を見せた「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」、「サマーウォーズ」の細田守監督の最新作「おおかみこどもの雨と雪」のヒットなど、アニメ映画の話題が多い年となりました。今後もアニメ映画がテレビで放送されれば上位ランキングに入ってくる傾向は続きそうです。

【図3】「映画」視聴率上位50位以内のアニメ映画本数の推移
【図3】「映画」視聴率上位50位以内のアニメ映画本数の推移 グラフ

高視聴率アニメ番組の変遷

 次に、各年代で視聴率が高かったアニメ番組について見ていきたいと思います。以下に1972年から5年ごとのテレビアニメの高視聴率番組を載せています。1969年から放送を開始し現在も続いている「サザエさん」はどの年でもトップであり、長年愛され続けている国民的アニメだということが分かります。他にも2013年にアニメ化40周年を迎える「ドラえもん」をはじめ、「ちびまる子ちゃん」「クレヨンしんちゃん」「名探偵コナン」など長寿アニメ番組がトップ10の常連となっています。

 年代ごとにランキングを見ていくと、1970・1980年代は赤塚不二夫原作「もーれつア太郎」「天才バカボン」や藤子不二雄原作「ドラえもん」「忍者ハットリくん」など、手塚治虫が住んでいたトキワ荘で共同生活をした漫画家原作のアニメが人気を博していました。また、1970年代には「マジンガーZ」が登場し、その後「機動戦士ガンダム」が一世を風靡するなど、ロボットアニメブームが起こったのもこの時代です。

 1980~1990年代にかけては、「Dr. スランプ」「ドラゴンボール」「ハイスクール!奇面組」「幽遊白書」「こちら葛飾区亀有公園前派出所」など、週刊少年ジャンプに連載された人気マンガ原作のアニメが上位にランクインしており、この傾向は、現在でも「ワンピース」や「トリコ」などに引き継がれています。また、1970年代の「巨人の星」に代表されるスポ根アニメから「タッチ」「YAWARA!」のような、スポーツだけでなく恋愛要素も取り入れたアニメが人気となった時代へ移っていきました。

 2000年以降になると、「ルパン三世」をはじめ、それまで人気だったアニメのスペシャル番組が数多くランクインしています。また、2007年・2012年のランキングには、午前帯に放送されているアニメも多くランクインしていることも特徴的です。そのほか、「プリキュア」シリーズは長期に渡って上位にランクインしており、女の子向けのアニメとしては異例の人気がうかがえます。

高視聴率アニメ番組の変遷 グラフ(1) 高視聴率アニメ番組の変遷 グラフ(2)

人気アニメの様々なリメイク

 人気のアニメ番組は、リメイクされることも少なくありません。「ゲゲゲの鬼太郎」は、テレビアニメの中で最多の4回リメイクしており、5回目の放送である2007年でも視聴率トップ10にランクインしています(1回目の放送があった1968年のアニメ番組視聴率トップ10にもランクインしています)。また、2008年に漫画原作に近い形で放送された「墓場鬼太郎」は、深夜アニメとしては高い視聴率(平均世帯視聴率4.8%)を獲得しました。その他にも、1972年にランクインしている「科学忍者隊ガッチャマン」は、2011年から放送開始した「ZIP!」の中でコメディタッチの短編アニメとして「おはよう忍者隊ガッチャマン」が放送されていたり、1963年に放送開始した「鉄人28号」は50周年を迎える2013年4月に短編アニメとしてリメイクされたりするなど、様々な形で人気のテレビアニメを活かしていく取り組みが見られます。

まとめ

 テレビアニメの50年を振り返ってみますと、その時代に合った内容のアニメが登場しつつも、子供の心をつかむ番組は今も昔も変わらないことに気づかされます。また、50年間放送されてきた中で「テレビアニメ」というジャンルが世間に広く浸透し、深夜アニメなど大人でもアニメを見るということが普通になってきたこともあり、誰をターゲットとするのか、どのような人に見てもらいたいのか、「テレビアニメ」への想いをより一層深く考えなくてはならない時代を迎えているのではないかと思います。

 2012年は、テレビアニメの番組数が上向いていたり、アニメ映画の視聴率が高かったりするなど、テレビで放送されるアニメにとって明るい話題も見受けられました。テレビ以外の動きとしても、ソーシャルメディア、スマホアプリをテレビアニメと連動させて楽しむという新たな試みも生まれています。例えば、日本テレビでは、ヱヴァンゲリヲン新劇場版「序」・「破」の放送時、スマートフォンやデータ放送を使い映画内の名セリフシーンとシンクロできる「ムーヴィシンクロナイザ」という企画を実施していました。テレビアニメとインターネットの連動企画は今後もっと活発になっていくと思いますし、それによって、また新たな道が開けてくるのかもしれません。様々な取り組みによって、テレビアニメが今後さらに盛り上がっていくことを期待したいと思います。

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