クリエイティブカルテで見る オリンピック/パラリンピック スポンサー各社のCM評価

マーケティング事業推進局 企画開発部
藤田 誠広
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当社クリエイティブカルテは、今春のサービスイン早々に多くのお客さまからご好評いただいております。導入をご検討いただくお客さまのために、今号より具体的な事例を通してクリエイティブカルテの魅力をお伝えしていきます。

今回は、日本代表団が史上最多41個のメダルを獲得したリオオリンピック中に放送された、オリンピック/パラリンピックスポンサーCMの結果を紹介します。なお、今回の調査対象素材の多くは企業CMであり、広告好意度が高い素材が多かったため、ここでは主に広告認知に焦点を当てて紹介します。

1.オリンピックスポンサードCMの全体傾向

クリエイティブカルテは、多様な業種且つ多様な訴求のテレビCM・動画広告を対象としているため、Norm値を引くことが可能です【図表1】。

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(今回対象素材)

まず、今回対象としたオリンピックスポンサードCMで暫定的なNorm値を引いてみると、 全業種Norm値にくらべて認知効率が芳しくありません。個人全体15〜69歳のターゲット GRP500%程度でおよそ10%程度低くなっていますが、この要因はインパクトよりも、選手の真摯さやストーリー性、企業姿勢などをじっくりと伝える素材が多いためと考えられます。

2.今回幅広く認知された代表的な素材は

・ P&Gジャパン『錦織圭、母のやさしさ』編

・ トヨタ自動車『WOW イチローが嫌いだ』編

それら素材の中で幅広く認知された素材を見てみましょう。

クリエイティブカルテは15〜69歳を対象に調査を実施しています。今回個人全体でもっとも認知されていたのは、P&Gジャパン『錦織圭、母のやさしさ』編で、60.4%の認知率でした。錦織選手が母への感謝を語る内容で、主要な商品ターゲットである成人女性(20〜69歳)に限ると70.7%と幅広く認知されています。ちなみに母世代の50〜60代女性ではなんと78.3%とほとんどの人が認知しています。

また、トヨタ自動車『WOWイチローが嫌いだ』編も個人全体で51.0%と幅広く認知されていました。こちらはオリンピックの直前に日米通算4,257安打、メジャー通算3,000本安打を達成したイチロー選手の精神力に、オリパラ出場選手が嫉妬するという内容です。イチローのファン層やトヨタのユーザー層の多くを占めるオジサンたちだけではなく、10〜20代男性でも広く認知されていました。特に20代男性はインターネット経由で15%が認知しており、機を見るに敏な出演者起用と合わせて、的確な広告配信がされていたようです。

3.効率よく認知されたのは、

■ 全日本空輸(ANA『)10年前の自分へ』編

■ 日本生命『吉田沙保里×サポーター /母親』編

ANAと日本生命の両素材はともに個人GRPで146.4、209.1でした。出稿量はスポンサー 全社の中では比較的少なかったものの、それぞれ40.0%、38.5%と効率よく認知されていま した。

ANAのCMはリオで注目の選手達が10年前の自分にメッセージを送ることで、選手への 親近感を醸成させ、それが10年後の活躍を夢見る子ども達へのメッセージともなっているという巧みな構成です。

また、日本生命のCMは吉田沙保里選手のいちばんのサポーターである母親が娘への思い を語ることで、日本生命がサポートしていきたい加入者への思いをさりげなく表現する内容です。

両素材とも「親しみやすい」イメージが際立っているだけでなく、ANAは「さわやかな」イメージが、日本生命は「情緒のある」イメージがそれぞれ際立っており、ただ親しみやすいだけではなくプラスアルファの要因が認知効率を押し上げた様子がみて取れます【図表3】。

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4.インターネット経由で10代男性に認知されていたのは

■ JXエネルギー『"様々な"エネルギー』篇

テレビを見ないといわれる若い男性への効果的なコミュニケーションは各社の喫緊の課 題ですが、今回の対象素材の中でインターネット経由で10代男性に最も認知されたのが、 JXエネルギー『"様々な"エネルギー』編です。

THE BLUE HEARTS(ザ・ブルーハーツ)の「情熱の薔薇」が流れる中、内村航平選手の演技をENEOSのキャラクターエネゴリ君が応援する内容です。多くのスポンサードCMが選手の真摯な姿を描写したり、ストーリー性で感動や共感を狙っていますが、本作はそれらとは一線を画すような力強さを感じさせ、そのくせどこかとぼけたクリエイティブが若い男性を強く意識していると考えられます。

10代男性の46.7%が認知しており、テレビCM経由は40.0%、インターネット経由での認

知は13.3%と他社を上回っています。

東京オリンピックの頃には彼らの多くがドライバーになっており、今回のCMも将来に向けたブランド浸透に寄与したものと思われます。

今回はオリンピックのスポンサードCMにフォーカスを当てて紹介させていただきました。このようにクリエイティブカルテでは、ターゲット別に認知経路や広告イメージなどを他社比較することが可能です。貴社のご利用用途に合わせて、ぜひご活用下さい。

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(今回対象素材)

今回の調査対象素材

P&G ジャパン『錦織圭、母のやさしさ』編 トヨタ自動車『WOW イチローが嫌いだ』編 JX エネルギー『" 様々な " エネルギー』編

全日本空輸『10 年前の自分へ』編

日本生命『吉田沙保里 × サポーター / 母親』編 三井不動産『世界が見ている』編 キヤノン EOS 1DX Mark2『人生をかけた一瞬 平均台』編 アサヒビール アサヒ SUPER DRY『乾杯で応援』編 日本コカコーラ『ゴールドアクション』編 味の素『2020 躍動する君たちへ』編 セコム『2020 をセコムする』編 東京海上日動火災保険『挑戦者たち』編 日本航空『がんばれ ! ニッポン !』編

三菱電機『登場』編 NTT ドコモ『Style'20 友人の案内』編 ブリヂストン『オリンピック CHASE YOUR DREAM』編 LIXIL『金バトンの少年』編

パナソニック ビエラ『兵庫 陸上』編 日本マクドナルド『きみは まだ...』編

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調査期間:2016/8/26、2016/8/30 の 2 回に分けて実施

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