'85年テレビ広告量の動向(1)

VRDigest編集部
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※本記事は1986年に発刊したVR Digestに掲載されたものです。

-テレビCM白書より-

一昨年、昨年に続き今年も'85年度のテレビ広告の動向をまとめた「テレビCM自書」を発

刊(4月15日発刊)致しましたのでその内容を一部御紹介致します。

昨年度('85年度)、テレビ広告をとりまく環境は極めて厳しい状況を示しており、広告費全体の伸びは2.3%と微増にとどまっています。特にそのなかでテレビ広告費の伸びは、1.9%と戦後最低の伸び率となりました。そのような状況のなかで'85年度のテレビ広告の量的あるいは質的な動向はどうであったのであろうか。

以下「'85テレビCM白書」から抜粋して、概略を紹介致します。

自動車、各種団体が増加したものの食品・飲料、化粧品・洗剤が減少し全般的に低成長

テレビ広告の量的側面からみるとテレビCM総量(秒数)は関東地区で5年連続、関西地区で4年連続増加傾向を示し、過去14年間では'73年に次ぐ出稿量となっています。しかし、前年比増加率は関東地区0.3%増、関西地区1.2%増と極めて少なく微増にとどまっています。また、テレビCMを番組CMとスポットCMに分けると量的な増加を支えているのはスポットCMであり、番組CM総量は前年を下廻っています。さらに、番組CMのテレビCM総量に占める割合は年々(7年連続)減少し'85年度では36.1%まで下っています。

量的な増減をテレビ広告商品の業種(商品種類・大分類)別にみますと、全体の構成比のなかで1位・2位を占める「食品・飲料」「化粧品・洗剤」が減少し、また'75年以降着実な伸びを示していた「出版」も減少に転じています。逆に前年にくらべ両地区とも出稿量が増加した業種は"科学万博つくば'85"の関連CMや各種諸団体を中心とした「その他の業種」、さらには、軽乗用車を中心に「輸送機器」が大幅に増加した業種と云えます。(テレビ・ラジオ調査部 小島裕二)

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ニューメディア事情(2

~BS-CSの利用について~

・BS-CSの利用について

わが国の放送衛星(BS)は、各種実験を経て、61年2月のBS-2bの打上状 利用開始により、放送ニューメディアとして本格的な実用化時代を迎えようとしている。

放送衛星は、様々な特徴を有しており、長所としては、経済的・効率的な全国放送の実現が可能であること、耐災害性、全国規模での新たなチャンネルの割当てが可能であること、地上放送では実施の困難な新しい放送サービス(高精細度テレビジョン(HDTV)放送、PCM音声放送、ファクシミリ放送等)の実現が可能であること等が挙げられる。一方、短所としては、受信コストの負担の増大、ローカル放送(地域別放送)の困難性、打上げのリスクがあること等が挙げられる。

BS、CS(通信衛星)、どちらもニューメディアの星として注目されている。

機能的にはBSもCSも大きな差はなく、その利用日的によって分類されていると考えてよい。BSは全国へ直接放送することを目的とし、対象は一般世帯である。CSは通信を目的としているので、対象は企業ということになる。

BSは日本で8チャンネルの放送枠を持っているが、数年の内で利用できる衛星の許容量は3チャンネルである。これでは利用者にとって大きなメリットは与えられないだろう。

放送内容も現在のテレビと同じ総合編成では、高価な機器を購入するに値しないと考えられる。BSの本格的利用は8チャンネルのフル稼働で専門チャンネル化した場合、また高品位テレビ(ハイビジョン)が衛星を使って放送された場合、このどちらかの利用が開始されるまでは新局が開始されたときと同様の普及、利用状況となるはずである。それもUHFの開局よりも低いと思われる。

これに対してCSは別な動き方をしていると見たほうがよいようだ。外国から衛星を購入して使用しようという衛星会社が3社出現し、その内2社はすでに営業活動を開始している。国産のCSはNTTなどがデータ通信として本格利用をしているが、この3社のCSはデータ通信というよりは、映像通信を主業務にしたいという思惑のようである。現在テレビなどの映像はNTTのL回線という専用線を利用して映像をローカル局に配信している。

これ以外にも現在の電話回線の許容量では映像電送はむずかしい。それを衛星がすべて解決してくれるというのである。また、この映像は一般家庭でも視聴が可能である。米国のようにこれがキーになってBSの利用も始まるかもしれない。

(注:米国でBSは実用化されていない。CSをBSの代わりに利用している)

(新規事業開発部 森 一美)

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