クーポン・プロモーションの理論と実際 6

VRDigest編集部
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※本記事は1988年に発刊したVR Digestに掲載されたものです。

クリアリンクハウスの機能と業務内容

◇クリアリングハウスの発生と発展過程

クリアリングハウスの発生したのは何時頃からか定かではない。現在、最大手のA.C.ニールセンの発足が'58年である。クーポンの誕生が1985年といわれるから誕生から約60年後ということになる。それ以前にも両替屋もしくはホールセラーなどがクリアリングハウスらしきものとして存在していたものと思われる。そのことは別にして、クリアリングハウスの発生は小売業者側の要請、もしくは小売業者を支援するために出てきたものと思われる。何故なら、現行のリテイラー(小売店)サービスを行っているクリアリングハウスと小売店との間の契約形態で推察できる。即ち、両者の間では、メーカーが保証している取り扱い1枚当りの手数料8セントを巡って契約が成立している。このことはどういうことかというと、小売店にとって、クーポンの処理、精算業務は取り扱い手数料の一部を支払ってでも代行業者に委託したほうが効率が良いことになってきたことを指している。或いはそこへ行くまでの過程の間に換金を早くしたいために両替屋もしくはホールセラーに代行を依頼した時期があったものと推測するのである。自然に考えれば下の図のような発展過程を辿ったものと思われる。

クーポンの成長期を迎え、マーケティング・データの充実が重視されてきた粗大手のクリアリングハウスは、それ迄の少売店サービスに加えメーカーサービスも含めたサービスへの転換を図り、それ迄の単なる労働集約企業から知識集約企業へと脱皮し、「大企業へ成長したものと考えられる。

米国のクリアリングハウスの発展過程を日本の土壌と比較して考える時、以下の点を留意して見る必要がある。(1)国土が広大で且つ住地域が独立している。(2)流通の仕組みが簡素である。

vol240_09.jpg

クリアリングハウスの必要性については本誌'88年2月236号で取りあげたので省略し、つぎにクリアリングハウスの機能についてみてみよう。

◇クリアリングハウスの機能

クリアリングハウスは、下図のように小売業者とメーカーとの間に入り、両者間のクーポン・プロセスのすべてを円滑に進めるものである。

     

小売業者  ⇔  クリアリングハウス  ⇔  メーカー

その機能をまとめると次のようになる。

1)クーポンのハンドリングに関する機能

 ① 小売業者からのクーポン受領

 ② クーポンのソート

 ③ ハンドリング済みクーポンの発送

2)支払い機能

 ① 小売業者、クリアリングハウスのマスターファイルの所有

 ② 送料、保険料のマスターファイルの所有

 ③ 請求書発送

 ④ ストアオーデイツト=チェーン本部との取り扱い枚数の確認

 ⑤ 前回支払い分からの調整額のファイルの所有

 ⑥ 支払い(メーカーサービスを行っているクリアリングハウスは、メーカーに代って他のクリアリングハウスへの支払いも行う)

3)監査機能

 ① 個店別ヒストリィファイルの所有

 ② クーポン監査

 ③ リレイクーポン* 指定小売業のファイルの所有 (詳細は後日本誌で説明予定)

4)統計データ作成機能

 ① プロモーション別ソート

 ② プロモーション別データエントリー

 ③ プロモーション別マスターファイルの所有

 ④ プロモーション別ヒストリィファイルの所有

5)請求機能

 ① メーカーマスターファイルの所有

 ② 請求書発送

 ③ メーカー別ヒストリィファイルの所有

 ④ 入金管理

6)セールス機能

 ① 小売業向けセールス

 ② メーカー向けセールス

<クーポン研究会発足のおしらせ>

先般、4月27日クーポン研究会が発足された。この研究会の目的はクーポン広告に携わる関係各界の方々にお集まりいただき、クーポン問題の研究を通し効率的な仕組み作りとクーポン諸問題を解決するための合意形成の場としてご利用いただくものです。参加社は現在約60社。日本広告主協会、日本新聞協会、日本雑誌協会、日本広告業協会の会員社が中心となっております。座長には早稲田大学商学博士の小林太三郎先生にお願いをしております。興味ある方は右ヘご連絡ください。(クーポン企画室 03-544-9787 大木)

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