情報サービス業を実態調査からみると...―連商産業省、昭和61年特定サービス産業実態調査結果より―

VRDigest編集部
VRDigest編集部
  • facebook
  • facebook
  • Twitter
  • HatenaB!

※本記事は1987年に発刊したVR Digestに掲載されたものです。

好調な情報サービス業

 近年、いわゆる経済のサービス化、ソフト化の進展に伴い国民経済に占めるサービス産業のウエイトはますます高まりつつある。通商産業省では、これらのサービス産業の経営実態を把握するため、昭和48年から統計法に基づく国の指定統計調査として『特定サービス産業実態調査』を毎年実施している。

 現在、昭和61年本調査のより詳細な集計・分析結果については、目下作業中で今秋11月を目途に「昭和61年特定サービス産業実態調査報告書―情報サービス業編―」として刊行予定である。そこで調査結果速報からその概要をみてみることにした。

 昭和61年調査結果によれば、特定サービス産業のうち、情報サービス業、広告業の事業所数および年間売上高は、情報サービスが2,808事業所(前年2,556)で1兆9,182億円(前年比22.8%増)、広告業が4,034事業所(同3,915)で3兆7,414億円(同4.9%増)となっている。なお、今回調査では、各種の名簿情報等により従来以上に調査対象の捕捉に努めた結果、対象数にかなりの増加がみられる。

1事業所当たり売上高でみると、情報サービス業は683百万円(前年比11.8%増)、広告業は927百万円(同1.8%増)で、情報サービス業は引続き好調な伸びを堅持しているという。つぎに情報サービス業の実態をみると以下のようになっている。

情報サービス業の実態

集計事業所数 2808所 (対前年伸び率 9.9%)

年間売上高 1兆9182億円 (  〝 22.8%)

従業者数 19万8522人 (  〝 22.5%)

  

 日本の情報サービス業の年間売上高は1兆9182億円で前年比22.8%の増加となった。捕捉事業所数の増加を考慮に入れても、前年(12.7%増)に引続いて高い伸びである。

 調査結果の特色は以下のとおりである。

① 売上高では「ソフトウエア・プログラム作成」が著増

 業務種類別の売上高では、前年比でみてみると「ソフトウエア・プログラム作成」が39.3%増、「各種調査」が同28.6%増と高い伸びを示したが、反面、「マシンタイム販売」は同▲37.1%滅と減少している。

 これを構成比でみてみると「ソフトウエア・プログラム作成」が47.8%(前年42.1%)と、ますますそのウエイトを高めている。反面、単純な計算事務は内生化する傾向を反映して「受託計算」の構成比は22.2%(前年25.0%)に減少している。また、「キー・パンチ」も趨勢的に減少傾向にある(図1-1)。

② 契約先産業別では「鉱業・製造業」「金融・保険業等」か好調

 契約先産業別の売上高では、「金融・保険業等(金融・保険・運輸・通信・電気・ガス・水道業)」が前年比41.2%増、「鉱業・製造業」が同33.1%増と好調である。

vol233_15.jpg

 構成比でみてみると「鉱業・製造業」、「金融・保険業等」とともに「同業者から」の割合が、傾向的に増加基調にあり、業界内における分業化の進展をうかがわせる。反面、「卸売・小売・飲食店」、け-ビス業」、「公務」などが構成割合を低下させている。(図1-2)

③ 大規模事業所が増加

 従業者規模別の事業所数では、「300~499人」が前年比で41.7%、「500人以上」が同37.8%と大幅に増加したほか、「50~99人」、「100~299人」も同10%台半ばの増加

となった。この結果従業者「50人以上」の事業所の構成比率は60年の33.2%から35.7%へと高まった。

④ 「システムエンジニア」の増加が顕著

 職種別の従業者数では、「システムエンジニア」が前年比45.8%増と高い伸びを示しており、構成比でも約4分の1を占めるに至っている。女性の「システムエンジニア」の伸びは同81.8%増で、まだウエイトは小さいが、女性の進出をうかがわせる。逆に「キー・パンチャー」は、前年比4.0%の増加を示してはいるが、全体に占める構成比は13.3%(前年15.7%)に低下している。(図1-4)

 おわりに情報サービス業の総括としての調査結果表をみると1-1から1-4表のようになっている。

vol233_16.jpgvol233_17.jpgvol233_18.jpg

この記事をシェアする
  • facebook
  • facebook
  • Twitter
  • HatenaB!