VRホームスキャン・データ分析事例(13) ―マーケット便覧よりみた「マーガリン」の購入世帯分析―

VRDigest編集部
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※本記事は1988年に発刊したVR Digestに掲載されたものです。

 VRホームスキャン・システムが昨年4月にスタートしてから1年半が経過した。'87年4月~'88年3月の1年間のデータは、商品種類ごとにマーケット便覧としてまとめられている。今回はその中からマーガリンをとりあげたい。

マーケット便覧における指標は、月別の購入世帯率、新規購入率、購入経験率、購入個数別ヒストグラム、購入金額上位ブランド、主婦年齢別購入世帯率.主婦年齢別メーカー・シェア上位5ブランドの位置、新聞折込広告のGRP、ストアプロモーション宴施日数である。

 クロワッサンなど食パン以外のパンが普及し、ペストリーショップのある街の風景が珍しくなくなってきた。パン食そのものが多様化しているようだ。ホームスキャンデータによると、マーガリンの月間購入世帯率は4割弱、年間購入経験世帯率は9割近くになっているが、前記のような状況から需要は頭打ち状態にあるといわれている(図1)。

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市場はトップメーカーのA社をはじめとする4社で、8割近いシェアがおさえられている。購入層を主婦年齢でみると、成熟ブランド「aブランド」を持つA社は高齢者層に強く、若い層にはC社が強いといった結果がみられる(図4)。但し、購入率からみたもっとも厚いユーザー層は35~49歳の層であり、育ち盛りの子供のいる家庭が想像されよう(図3)。

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 次に、上位5ブランドのポジションを購入経験率と購入世帯当りの購入個数から求めてみたのが(図5)である。このグラフの横軸と縦軸は、視聴率の「リーチ」と「フリークエンシー」にたとえることができる。これでみると全国メーカーの商品については、広く浸透しているものほどリピート購入される頻度も高いようであるが、特殊なユーザー層に支えられたE社の商品だけは、それからやや離れた位置にあるようだ。

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 さて、マーガリン市場は4社の寡占状態にあるとはいえ、その間では激しい価格競争が繰り返され値引きが恒常化しているという-面もある。新聞折込広告データ(図6)でもわかるように、特売の目玉商品にされているのが現状のようだ。

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さて今後は、過度な価格競争から脱却し、多様化するニーズに対応して需要の掘り起しを図るために、さらにきめ細かな商品差別化が進められるだろう。現に、低脂肪のヘルシータイプやクリーム添加で風味を増した商品などが人気を博しており、期待がもたれている。(消費者分析部 板垣裕-・須藤修司)

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