VRホームスキャン・データ分析事例(14)

VRDigest編集部
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※本記事は1989年に発刊したVR Digestに掲載されたものです。

―マーケット便覧よりみた「バター」の購入世帯分析―

 前号の「マーガリン」に続いて、今回は「バター」のマーケットについて分析結果を紹介する。動物性脂肪は成人病予防の観点から敬遠されがちであるが、バターはパンなどに使うスプレッド類としての用途以外に調理にも多様な用途がある。今回のデータ分析事例では用途や使用場面はなかなかうかがい知ることは出来ないが、家計のプロフィールや製品のポジションについてはいろんな角度から分析することが可能である。また、乳製品は'88年の春頃から流通段階で品薄感が強まり小売価格が幾分値上りをしたことが新聞で報道されたりしたが、今回の資料は主にそれ以前の期間のものである。

バターの購買は、月により、主婦年齢により異なる

 一般の家庭でのバターの購入率はマーガリンと比べてみるとどれ位の違いがあるのだろうか。マーガリンの年間購入世帯比率がおよそ9割であるのに対して、バターは約6割であるから、マーガリンの約2/3というところである(図1参照)。また、購入世帯率(月間)のピークはマーガリンの12月に対して10月が最も高く、12月は10月に次ぐ月となっている。更に1月の落ち込みはマーガリンと共通のパターンである。

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 次に、購入世帯のプロフィールを主婦年齢でみると、「35~49歳」の中年層購入率が最も高いのはマーガリンと同じであるが、マーガリンよりも「35歳未満」の比重が高くなっている。これは、スプレッドとしてバターが良く使われている為であろうか、調理に使われることが多い為であろうか......。(図4)

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 市場は上位3社で笥5%を超える購入率シェアを占めている。トップメーカーのA社は、「35歳未満」「35~49歳」の主婦世帯では約5割のシェアであるが、高年齢の「50歳以上」主婦世帯では6割とシェアが増加するのに対し、D社では若い年齢の主婦世帯程シェアが大きくなっているのが目を引く。

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プロモーションで売れ行きに変化

 マーケットシェア上位3社の代表ブランドの年間購入経験率と購入世帯当り平均購入個数で散布図を措いたものが図6である。この図で見る通り、A社aブランドはトップブランドで購入率だけでなく購入個数でも他2ブランドを凌いでいる。しかし、このマーケットではトップブランドと言えども安定した売れゆきを堅持している訳ではなく、激しいプロモーション合戦により売れゆきが変動している様子が図7からうかがえる。図7の折込広告GRPとは、新聞折込広告の延接触率(推定)のことである。

                               (消費者分析部 八木 滋)

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