主婦のささやかな幸せ向上を更に追求して、ビジネスチャンスの拡大を

コーポレートコミュニケーション室 ・ACR/ex事業推進部
青山隆一・岸斉史
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※本記事は2014年に発刊したVR Digestに掲載されたものです。

この秋より「ACR/ex」調査データがオープンとなりました。本号より、ひとつのトピックを取り上げて、様々な角度からみることによって生活者を紐解きます。

初回のトピックは「コンビニコーヒー」です。

外飲みコーヒー市場が著しい成長を続けています。例えば、昨年1年間でセブンイレブンの提供するセブンカフェが4億杯以上売り上げたというニュースは記憶に新しいところです。1杯100円なので、単純に400億円を超える計算になります。セブンイレブンに先駆けて展開していたミニストップ・ローソンなど他チェーン各社を足し上げると2013年で 1,000億程度の市場と推定されています。また、スターバックスをはじめとするカフェ型コーヒーも毎年成長を続けています。カフェ型上位各社(※1)の売上合計を決算資料から見ると、年々増加し、2013年度は3,000億を超えています。一方、缶コーヒーは8,000億弱と、まだまだ外飲みコーヒーの王者ではあるものの、前年比微減の状態が続いています。そのようなマーケット概観を考えれば、缶コーヒーからコンビニコーヒーやカフェ型コーヒーに流れているのでは?と推測しますが、実際はどうなのでしょうか。一人ひとりの消費行動を捉えることのできる「ACR/ex」から、コンビニコーヒーについての飲用状況を中心に紐解いていきたいと思います。

(※1)カフェ型コーヒー:スタバ、ドトール、キーコーヒー、タリーズ、サンマルク5 社の売上の総和。なお、ドトールについては、2011年までは、ドトールグループのうちレストラン部門以外の売上高。2012-13 年はドトールコーヒーグループの売上。また、サンマルクはファーストフード部門の売上。

的な利用状況です。コンビニの利用率に大差がない中で、セブンカフェのこの飲用率は非常に高いと言えそうです【図表1】。

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【1】コンビニコーヒーの飲用率 ランキング TOP3

まず、コンビニコーヒーの飲用率(直近3ヵ月)ランキングを見ると、セブンカフェが 4 人に1 人と圧倒

①コンビニコーヒーのみ層 ( 外飲み新規 ) 3.4%

②コンビニ & 缶層 ( 簡便派 ) 6.7%

③コンビニ & カフェ層 ( 淹れたて派 ) 8.4%

④全て飲む層 ( コーヒー LOVER) 14.2%

2013年に、このセブンカフェがコーヒー市場に参入したことで、一気に浸透した感のあるコンビニコーヒーですが、外で飲む他のコーヒー市場(缶コーヒーやスタバなどのカフェ型コーヒー)への影響はどうなっているのでしょうか?

【2】外飲みコーヒー市場の概観

外で飲むコーヒー(コンビニvs缶vsカフェ)の3カテゴリーにおける、飲用状況の重なりを見てみました。個人全体のうち、コンビニコーヒーを3ヵ月以内に飲んだ32.6%の人たちを、缶コーヒーやカフェ型コーヒーとの重なり方によって4層に分解して見てみると、【図表2】の通りとなります。

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コンビニコーヒーのみの①層(個人全体の3.4%)は、缶コーヒーもカフェも飲んでいないので、コンビニコーヒーというカテゴリーが出現したことで、新たに外飲みコーヒー市場に取り込んだ層と言えるかもしれません。

この①コンビニコーヒーのみ層は、他のコーヒーを全く飲まない人たちなのでしょうか? 内飲みコーヒー(レギュラーコーヒーとインスタントコーヒー)それぞれとの関係性を見てみました。5割強の人が、レギュラーコーヒーかインスタントコーヒーを飲み、いずれかを飲む人は約8割に達します【図表3】。

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コンビニコーヒーのみ層は、主に内飲みコーヒーから取り込んだ層と言えそうです。

では、缶コーヒーも、カフェ型コーヒーも飲まない、コンビニコーヒーだけ飲む①層は、一体どんな人たちなのでしょうか?

【3】コンビニコーヒーだけを飲んでいる人はどんな人?

まず、性・年齢別に見てみると、女性30代以上の割合が多く【図表4】、職業別では年齢層が示す通り「主婦」が多いことが分かります【図表5】。

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ちなみに、このコンビニコーヒーのみ飲む"主婦"層はどんなお菓子(ビスケット、クラッカーやチョコレート)を食べているのかを見たのが【図表6】です。このお菓子TOP5は、厳密には、コンビニコーヒーを飲んでいる時に一緒に食べているお菓子というわけではないのですが、カントリーマアムを食べながらコンビニコーヒーというのは合う、実に合う!2位以下もコーヒーとの相性抜群なものばかりがランクインしています。コンビニコーヒーを出すレジ横に置いておけば、一店舗あたりの売上がさらに伸びそうです。

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そんな彼女たちの平日における買い物の時間帯は【図表7】の通りです。

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家事を終えた主婦が、夕飯などの買い物に外出した帰りに、コンビニに寄って、コーヒーをオーダーしている様子が浮かびますね。

【4】コンビニコーヒーのみを飲む主婦層のメディア接触は?

では、コンビニコーヒーのみを飲む主婦層のメディアとのかかわりはどうなっているのでしょうか?

メディア意識を見てみると、ラジオで顕著な傾向が見られました。特に『自分がよく聴くラジオ局やラジオ番組はだいたい決まっている』という項目が高く、習慣的に聴いているラジオ番組がある様子がうかがえます【図表8】。

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では実際に、いつラジオを聴いているのか、曜日×時間帯別でラジオの接触状況を見てみました【図表9】。

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特に顕著なのが、平日の午前中。主婦層全体との比較でも、朝の家事をしながらラジオを聴いている傾向が顕著であることが見て取れます。このような時間帯でラジオ広告を展開していくことで、まだコンビニコーヒーにトライしていない主婦層も取り込み、更なる市場拡大の可能性も考えられますね。

『インスタントなどの内飲みよりちょっと割高だけど淹れたて』のコンビニコーヒーに、主婦が求めているのは、ささやかな幸せなのかもしれません。今も昔も変わらない、朝食の仕度から始まって、掃除・洗濯・買い物などの家事の嵐がひとまず落ち着きそうな、お昼前後~夕方までの間に出来た、自由な時間は、おそらく幸福なひとときですよね。そして、その時にコンビニコーヒーを飲みながら、何をすればさらに幸福感が増すのでしょうか?

最後に「平日の自由時間に何をしているのか(複数回答可)」を見てみました【図表10】。

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結果は、「書籍・単行本を読む」や「雑誌を読む」の2項目が主婦全体を上回りました。昼下がり、夕飯の仕度前の束の間のひと時に、ソファに座ってコンビニコーヒー片手に、雑誌を読みながら、自分だけの世界に浸って、くつろいでいる様子が浮かびます。その時、甘いモノも一緒に食べたくなることでしょう。また、せっかくラジオに親しみがあるのだから、この時間帯でもラジオをもっと聴いてもらえるといいなとも思います。このターゲットのささやかな幸福感向上をコンセプトに、平日昼下がりのラジオ番組開発・編成も検討してみてもいいのかもしれません。あと、ちょっといいチョコやデザートなどをメーカーとコラボするなどして開発し、淹れたてコーヒーとセットで注文すると、単品よりお得な価格帯で買えるメニューもあれば、嬉しいですよね。主婦の幸福感をさらに高めるためにも、そんな"ちょっとした贅沢"に合う番組やメニューを実現してもらえたらいいなと思います。

是非、ご検討ください (^^

※ ACR/ex データは東京 50km 圏4,584 人に 2014 年 4 ~6 月調査より

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