F2ライフは"モヤモヤフルネス" 悩み多き日常に隠されたビジネスチャンスをつかめ !

村田 玲子
ソリューション局 ひと研究所 f2ラボリーダー
村田 玲子
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※本記事は2017年に発刊したVR Digest に掲載されたものです。

"モヤモヤフルネス"とは何か  

 f2ラボではこのVR DIGESTの記事などを通じて繰り返し紹介してきましたが、日本女性は男性と比べると1.2倍ほど悩みやストレスが多く、中でもF2(女性35〜49才)は6割が日常生活で「悩みやストレス」を抱えていることが分かっています。(※1) f2ラボの独自調査でもF2の実に87%が日常的に「モヤモヤやイライラやストレス」といった負の感情を感じており、「いつも」は4人に1人、「しばしば」まで加えると、2人に1人以上が該当していました。(※2)その原因には様々なことが複合していますが、F2は担う役割が多く、そして重く、社会環境的に様々な要因が集積しやすい年代であり、輪をかけて体の変化も大きくなる時期ということが主因と考えられます。複合的で構造的な問題であるために、なかなか本人の力で解決しにくく、簡単には糸口の見えないことがほとんどです。こうした「モヤモヤやイライラやストレス」といった負の感情を慢性的に抱えざるをえない状態をf2ラボでは"モヤモヤフルネス"と名付けました。

対処行動=コーピングに ビジネスチャンスあり

 "モヤモヤフルネス"なF2ライフを切り抜けるため彼女たちは様々な対処を行っています。心理学ではこうした心理的な負荷の高い状態を軽減したり解決するためにとる考え方や行動のことを「コーピング」(問題を切り抜ける、対処するというCopeという言葉が語源)として、ストレス社会を生きる現代人の必要なライフスキルとして様々な研究が行われています。  F2の「コーピング」を分析すると、「買い物、趣味、食事などで気分転換する」といった行動が最も多く選択されていることが分かりました。(※2) f2ラボではこれをコーピングの中でも消費行動に関わる行動として「コーピング消費」と定義し、その実態を掘り下げて分析することで、これまである種当たり前すぎて見過ごされてきたF2の消費行動の大きな一要素が解明できるのではないかと考えました。 実は、近年テレビに求める価値も、"生活に役立つ"といった「情報価値」よりも"ストレス発散や気分転換"といった「コーピング価値」を上げる人が増えていることが分かっています。(※3) 元来テレビはもとより本や映画や漫画、音楽といったコンテンツ全般が果たしてきた人々の情緒の安定機能としての「コーピング価値」は大きいのですが、最も"モヤモヤフルネス"で生活に物理的にも精神的にも制約が多いF2においては、身近な生活行動のひとつである「テレビ視聴」に「コーピング価値」を求める人が多いのは当然かもしれません。加えてタイムシフトや配信サービスなど視聴環境がかつてより充実していることも背景のひとつにありそうです。このようにF2においては日常的な日々の買い物やテレビ視聴といった行動の中で「コーピング消費」が意識的にも、無意識的にも目的化されている割合は高いのではないかと考えています。ちなみに、F2に「ストレスの解消として」思い浮かぶ事例をインタビューすると、多種多様な商品やサービスがあげられました。商品やサービス選択における理由として「コーピング価値」が大きさを示すとともに、「コーピング消費」はカテゴリーレスなマーケットであることを表しているといえます。

※1 厚生労働省 国民生活基礎調査(2013年)

※2 f2ラボ 2017年2月ライフスタイル調査より (Web調査 1都3県 女性35-49歳 N=3000s)

※3 ACR調査(2006年)・ ACR/ex調査(2016年)東京30Km圏

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