【データの車窓から】サラリーマンの残業と仕事観は変わったのか?

吉田 正寛
ソリューション局 マーケティングソリューション部
吉田 正寛
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 働き方改革の一環で残業削減が提唱されるようになって久しい今日この頃、皆さんのワークスタイルも少し前に比べて変化したのではないでしょうか?私も帰り道の途中である夜の大手町をいつも眺めていて、同時間帯でも少し暗くなったかなと感じます。決して日本の未来が暗いというわけではなく、"物理的に"暗いわけです。かつて夜遅くまで灯っていたオフィスの電気が今は早い時間で消えるからなのしょうね。残業を切り上げ早く帰宅している様子がうかがえます。  

そこで、当社の生活者シングルソース調査「ACR/ex」2017年度データ(関東地区)から、男性サラリーマンの残業時間や仕事観の変化をみてみました。

残業はやっぱり減っている!

 ACR/exのアンケート項目「1日のあたりの残業時間」を、17年4-6月度と、3年前にあたる14年4-6月で比較しました(図1)。

図1:平均的な1日の残業時間の変化(14年;N=1,241、17年;N=1,363) 

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 ※ 「男性会社員」の「1日あたりの勤務時間(残業)」

「2時間以上」の人は減少している一方「1時間以下」の男性サラリーマンは増加、14年当時で4人に1人だったが、17年では3人に1人となりました。残業時間は確かに減っているという現状を読み取ることができます。

残業が減ってプライベートを充実させている!?

 残業時間が減ったことで時間の余裕ができ、プライベートが充実してくるのではないでしょうか。さらに分析をすすめ、ACR/exの「くらし」に関わる項目から意識の変化を確認してみました。すると、意外な実態が明らかに。

図2は、「くらし」に関する意識の中から、14年と17年で変化のあった項目の一部をピックアップした結果です。減少している項目が多く、なかでも図2のとおり、プライベートなお付き合いの項目での減少が目立ちました。残業が減って時間ができた分、プライベートが充実した。というわけではなさそうですね。

図2:「くらし」に関する意識のうち変化が大きい項目(14年;N=1,241、17年;N=1,363)

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残業減少で失われたものも!?

 それ以外の時間の使い方として思い浮かぶものは、スキルアップです。真面目なサラリーマンの方は、仕事の効率UPや情報収集、副業の準備などしているのでしょうか?

同じくデータで確認してみました(図3)が、実はそうでもなさそうです。残業減少が原因かはわかりませんが、全体的に仕事への意欲が低下しているような印象を受けます。

図3:「仕事」に関する意識のうち変化が大きい項目(14年;N=1,241、17年;N=1,363)

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3年前に比べ、サラリーマン男性は仕事、プライベートに関心が低くなっているようです。残業が減少して自由な時間が増えたとしても、サラリーマンたちはその時間を持てあましているではないでしょうか。それをビジネスチャンスととらえ、今後、仕事へのモチベーションUPやプライベートの充実を促すような商品・サービスを提供していけば、サラリーマンたちも新たに生まれた自由時間を上手に使えるようになるかもしれません。

※ACR/exとは・・

生活者をフラットに捉える新たなシングルソースデータ。     

「生活者属性」「商品関与」「メディア接触」という3つの視点を

同一サンプルに調査することで、人・ブランド・メディアを多角的に捉えます。

関東・関西・名古屋など主要7都市で約1万人に調査を実施しています。         

http://www.videor.co.jp/solution/new-technology/acrex.htm

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