ニューメディア事情(12) 

VRDigest編集部
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※本記事は1987年に発刊したVR Digestに掲載されたものです。

CD-ROM

パッケージ系のメディアとして、光ディスクが注目されている。光ディスクというよりは、レーザーディスク、またはオーディオで使用されているコンパクトディスクといったほうが馴染みがある。この光ディスク.ほデジタル情報をレーザーによって記録・再生するものである。このコンパクト・ディスク(CD)を記録媒体として使用する機器が開発され、実用段階にきている。今回はこのCDについて触れてみる。

 このCD最大の特徴は記録容量の大きさにある。CDの大きさは直径12cm、厚さ1mmのディスクに550メガバイトの情報が入力できる。これはA4版の大きさの情報なら6万枚、コンピュータで使用されるテープなら20巻分、200ページ前後の文庫本を入れると2千冊は入ってしまう計算になる。またフロッピーディスクなどと比べても、光を利用するので情報の密度を大きくしても他の情報をこわしてしまうことはない。磁気に比べ20倍以上の記録密度がとれるので、よりコンパクトにできる。ただしこのCDも情報を記録することが簡単でない。オーディオCDのように同じものを大量に生産することは問題ないが、フロッピーディスクや、オーディオカセットのように自分で記録することは現在ではできない。そこでCD-ROM(読出し専用メモリ)といわれる。しかしこれは記録したものを誤って消すことはないし、上記したように大量生産されたものを購入すれば利用法はいくらでも考えられる。製造コストも1枚千円を切るところまできているようである(データ料金は別)。

 このCD-ROMを利用して、NTTの電話帳、4千ページがCDの半分に入ってしまう。岩波書店の広辞苑が13分の1のスペースでデータベース化されている。家庭用のパソコンや、企業のオフコンなどを利用して、データベースとして使えるようになりつつある。

 このデータベースが今後の社会を大きく変えていくキーになろうとしている。大量のデータを書類で持ち人手間で検索しているような時代ではなくなったといえよう。ただ各社独自のデータベースを作っているのでそれを一つのキーで引き出せるインデックスあるいはコンピュータプログラムが必要になるが、これらを早く取り入れた企業がこれからの企業でリーダーになっていくものと考えられる。

 またデータ以外に、映像情報も入力できる。地図や設計図、写真集やロゴマークなどとデータを組合せながら利用していくことも可能である。

今後の開発や利用法について、オーディオ・ファンのみならず注目しておきたい商品である。

                                 (新規事業開発室 森一美)

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