ニューメディア事情(18)

VRDigest編集部
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※本記事は1987年に発刊したVR Digestに掲載されたものです。

衛星放送は第二次ブームか?

 昭和59年5月に衛星放送はスタートした。当初の計画ではNHKが二波利用し、放送中の2chを総合編成したものと、独自の番組を作成し放送するという計画であったが、トラポン中継機の故障で総合編成1cbの放送のみになってしまい、この時点で利用目的が難視聴対策に変更された。家庭用のパラボラアンテナ・コンバータは合計で30万円以上ということもあり一般家庭での受信はほとんどなく60年で約7千世帯といったものであった。その後CATV局の空チャンネルに番組を供給するといったこともあり、現在約14万世帯が視聴可能である。ちなみに全国は3千万世帯。

 そんな中7月初めNHKから独自編成の衛星放送が始まった。24時間放送で、6時間編成の海外ニュース。音楽番組、大リーグ野球、アメリカンフットボールなど若者を中心にした内容である。この番組告知(ステプレのPT)を1日に10本以上放送したので新しい衛星放送のブームが創られてきた。

 NHKでは3年間で100万世帯に普及させたいとしている人が、メーカーの多くは今回のブームが本物かどうかが半信半疑、生産増とするか迷っていたところが多かった。3年前のハードは日本での売れゆきが芳しくないので外国で処分してしまい7月時点で在庫がほとんどないが、新製品を発表したメーカーもあり、このチャンスを逃すなというメーカーの意気が感じられる。新製品で安いものは10万円以内でパラボラアンテナとチューナを購入できる。しかしアンテナ工事にまだ問題がありそう、-般家庭では庭にアンテナを付けることもたいへんな工事である。またチューナは大型のLSIが使用されている。PCM放送を復調するのに必要なLSIであるが生産しているのは大手メーカーの2社だけで、他

社はこの2社から購入しているのが現状、これも量産しなければ価格は下がらない。このようにまだ問題だらけではあるが、番組内容が若者中心ということもありブームになりそうである。ニューメディアはソフトしだいと言われていたのが、衛星放送でまた実証されそうである。

 関東地区のメータ調査対象世帯の中で視聴している世帯はあるが、まだ視野率にはなっていない。CATVエリアの視聴可能世帯でも、まだ数値にはならないとのこと、本当に定着していくだろうかという疑問はのこる。

 また4年後に実用化される衛星を利用する時点では民放も本格的にスタートする。この時点から有料放送という動きもでている。

 この1~2年衛星放送はとくに注目したいメディアである。

                               (新規事業開発室 森 一美)

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