電子メール通信に関する推奨通信方式の制定について

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 ※本記事は1988年に発刊したVR Digestに掲載されたものです。

郵政省は、電子メール通信網間接続推奨通信方式及び電子メール通信端末アクセス推奨通信方式の制定について告示した。

 電子メール通信は、文書、画像、データ等多様なメッセージを公衆通信網や構内網等の私設通信網を介して送受信するものであり、電気通信網の蓄積交換機能を用いて各種端末(パーソナル・コンピュータ、ファクシミリ、テレテックス等)相互間の同報通信、時刻指定通信、メディア変換等を実現するものである。CCITT(国際電信電話諮問委員会)においても、メッセージ通信システム(MHS:Message Handling System)として標準化が進めちれ、網・端末間プロトコル、網間接続プロトコルに関して、1984年にⅩ.400シリーズとして勧告化されている。

 今回の告示の内容は、CCITT勧告Ⅹ.400シリーズに準拠した、電子メール通信網間の接続プロトコルと、パーソナル・コンピュータから電子メール通信網ヘアクセスするためのプロトコルに関するものである。

 なお、CCITTにおいては、電子メール通信の発展のためテレックスやファクシミリ等の相互通信等についても検討が進められている。また、国際的な相互通信性を確保するため、テレコム'87において21団体(通信事業体9、ベンダー12)が参加して国際相互接続実験が行われており、国際的なネットワーク構築に向けて関係者の協力が進められている。

その概要は次の通り。

電予メール通信綱間接続推奨通信霜式及び電子メール通信端末アクセス推奨通信方式の概要

1.電子メール通信に関する推奨通信方式の概要

 電子メール通信網間接続推奨通信方式及び電子メール通信端末アクセス推奨通信方式は、メッセージ通信システム(MHS:Message Handling System)に関するCCITT(国際電信電話諮問委員会)勧告Ⅹ.400シリーズに準拠したものである。本推奨通信方式では、MHS勧草で規定しているサービス、プロトコルのサブセットを遠択し指定内容を明確化するとともに、メールボックス、電子掲示板等の付加機能や、日本語表記方法等を追加規定している。

 電子メール通信は、文書、画像、データ等の様々なメッセージを、電気通信網を介して送受信するものである(図1)。電子メール通信では、電子メール通信網の蓄積交換機能を利用することにより、基本的なメッセージの伝送に加え、同報通信、時刻指定通信、メディア変換等様々なサービスを実現することが可能となる(図2)。メッセージは、手紙に対応した形式で、エンベロープ(封筒)とコンテント(内容)により構成される(図3)。

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2.電子メール通信網間接続推奨通信方式

 電子メール通信網間接続推奨通信方式は、ADMD(公衆電子メール通信網)とPRMD(私設電子メール通信網)聞及びPRMD相互間の通信方式を規定したものである。

 規定内容の概要は、以下のとおりである。

(1)サービス

   CCITT勧告Ⅹ.400に規定されているメッセージ転送(MT:Message Transfer)サービス、個人間メッセージ通信(IPM:Inter-Personal Messaging)サービスの各サービス要素の選択を行っている。

(2)プロトコル

CCITT勧告Ⅹ.411、Ⅹ.420に規定されているメッセージ転送プロトコル(Pl)及び個人間メッセージ通信プロトコル(P2)について、そのプロトコル要素を5種類に分類して機能の明確化を図るとともに最大長、個数を規定している。

(3)利用者名の記述方法

CCITT勧告に規定されている利用者名(OR名)について、網間接続における利用方法について規定している。

(4)下位レイヤ

   CCITT勧告Ⅹ.410に規定されている、アプリケーション間でのメッセージの確実な転送を保証するレイヤ7の共通部分である高信頼転送サーバ(RTS)及びセッションサービス、トランスポートサービスの利用方法について規定している。

3.電子メール通信端末アクセス推奨通信方式

  電子メール通信端末アクセス推奨通信方式は、電子メール通信網と端末間の通信方式を規定したものであり、パーソナル・コンピュータが電話回線を介して公衆電子メール通信網ヘアクセスする場合の通信方式で、MHSにメールボックス機能、電子掲示板機能を追加したものとなっている。

  規定内容の概要は、以下のとおりである。

(1)通信形態                       '

  通信形態は、次の三つの形態を設定している。

 ア 電子メール通信網のメールボックスを利用する場合(図4)

 イ 電子メール通信網のメールボックスを利用しない場合

 ウ 電子メール通信網が電子掲示板機能を提供する場合

 図4 電子メール通信のメッセージの流れ(網のメールボックスを利用する場合)

vol235_15.jpg

(2)通信手順

  CCITT勧告Ⅹ.411に規定されているMHSの高機能端末用のプロトコルである発信・配信プロトコル(P3)、個人間メッセージ通信プロトコル(P2)及びレイヤ7の共通部分である遠隔操作(ROS)をベースに、次の4種の手順に分類してコマンド・レスポンスを規定している。

 ア メッセージの配信(発信、配信中止)

 イ メッセージの受け取り(配信、配信結果の報告、メールボックスの検索・読出し等)

 ウ 制御機能(ログオン、ログオフ、パスワード変更等)

 エ 電子掲示板へのアクセス(メッセージの書込み、読取り等)

(3)下位レイヤ

  レイヤ5以下にパーソナル・コンピュータ通信装置推奨通信方式(JUST-PC)を使用することとしている。

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