CAIネットワーク

VRDigest編集部
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※本記事は1988年に発刊したVR Digestに掲載されたものです。

<CAI>コンピュータを利用して教育を行うシステムである。本人の学力に応じた学習ができることから、従来の集団教育では難しい個別学習のために導入する学校が増えて来た。今回は学校数育とニューメディアについて考えてみる。

昨年末に文部省の教育課程審議会が発表した教育課程についての答申でも、教育が直面している最も重要な課題として国際化と情報化への対応をあげている。

ことに情報化への進展、産業分野での急速な技術革新の進展、産業構造・就業構造の変化など、社会の変化への対応が重視されており、数学、理科、職業・家庭を中心にコンピューター教育を大幅に導入するように提言している。これを受けてか、ここ数年の間に学校のコンピューター導入が急伸している。まだ導入率は低いが、小学校では7%、中学校23%、高校では83%と普及してきており、近い将来に大半の学校がパソコンやワープロを備えるものと予想されている。

数年前にはCAIの話は知っているがソフトが少ないので導入しても効果が上がらないという話が聞かれたが、大手情報会社がCAI用のソフトを開発し、導入へのきっかけを作っている。

これらのソフトは学習管理、学習履歴と巡回指導などからなっており、各学年、教科別に分かれ、進度に応じた的確な個別学習に対応できることを基本コンセプトにして開発されている。また、ソフトも新しいものが次々と必要になるのでそれにも対応できるよう、コンピューターと対話しながら教材を作成する「教材開発作成システム」も作られている。また、カセットテープ、ビデオデッキ、パソコン、CDなど、あらゆるOA機器を利用できるようになっている。

これが各学校とネットワークを作れると日本の教育も大きく変化する。学校数育を機械に肩代りさせようというのは......。という詰も学校関係者から聞かれるが、子供のころから機械に親しむことで、社会人になってからのOA拒否性などということはなくなると思う。

このコンピュータ学習以外にも、CATVを利用した学習塾、通信衛星を利用した進学教室など学業関連企業のニューメディア利用も具体化している。また企業の社員教育にも利用されてきた。今後もCAIの普及が新しいソフトを生みだし、ますます発展するものと考えられている。

日本以外でもこのCAIの導入は進んでいる。タイプライターが使えることがビジネスマンの必修となっている外国を考えると、CAIはもっと前から必要ではなかったかと考えられる。

CAI市場規模は昭和70年には約550億円になるという、今後発展が期待される分野である。                                                            (調査開発部 森 一美)

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