メディアくらべてみました ~『くらべる/ex』のご紹介~ 雑誌編

山村 麻紀
ソリューション推進局 ACR/ex事業推進部
山村 麻紀
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※本記事は2015年に発刊したVR Digestに掲載されたものです。

『くらべる/ex』は、生活者の「各種メディア接触状況」や「多様なプロフィール」を捉えた『ACR/ex』のデータを元に、5つのアウトプット(切り口)でメディアをくらべることができる、VR-CIPの新メニューです。今回はこの『くらべる/ex』を活用して他メディアと"くらべる"ことで、みえてくる「雑誌」の特性を紹介します。

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言うまでもなく、生活者を取り巻く環境はあらゆる側面で多様化しています。さまざまなライフコースや価値観で暮らす生活者に向けて、機能だけでなく付加価値で差別化した商品やサービスを伝え届けることが必要となり、コミュニケーション活動においては、各メディアの特性をどう捉えて活用するかが課題となっています。各メディアへの広告費の配分が決まっているわけではなく、「よりよく伝わる方法」が選ばれる状況の中、"実数・全数"で測定できるオンラインメディアに対して、効果が見えにくいと言われるオフラインメディア においては特に、(競合比較といったビークル間競争以前に)クライアントの選択肢に入るよう「媒体価値」をアピールしたいという声が大きくなりました。

そこで当社では、「ACR/ex」のデータを元に、"メディア(接触者)"の特性を手軽に"くらべる"ことができるメニューを開発、ASPサービス「VR-CIP」で提供することが可能となりました。それが「くらべる/ex」です。

本稿では活用事例として、「雑誌」を軸にメディアをくらべてみました。近年、男性誌・女性誌とも、雑誌カルチャー隆盛期に青春を過ごしたミドルエイジ層向けは好調といわれる反面、それ以下の層についてはちょっと元気がない印象ですが、ここではその層「F1[女性20-34歳]」を 取り上げます。 

※使用データ:『ACR/ex』2014年4-6月(7地区計)

1 どのくらい届く/含まれるでくらべてみました

まずは、プランニングにおけるベーシック指標、「リーチとプロフィール」で、雑誌(読者)のターゲットボリュームを確認してみましょう【図表1】。

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F1層における「雑誌(コミック誌、フリーマガジン・会員誌除く)」のリーチ(※)は54.3%。「地上波民放」「スマートフォン」に次ぐ到達パワーを持っています。"いつでもどこでもスマホ"が当たり前の世の中ですが、まだまだ多くの生活者が、自分に合った何らかの雑誌と繋がっていることがわかります。(また、読み放題などスマホで読める電子雑誌ユーザーが増えていることを踏まえると、雑誌コンテンツとの繋がり方もまた多様性を持ちつつありますね。)

では、ターゲットを絞るとどうでしょう。雑誌に限らず最近の広告コミュニケーションは、接した生活者による共有や、共感の拡大を期待するものが多くなっています。そこで、F1の「SNS利用者」をターゲットに、「リーチ&プロフィール」でメディアをくらべてみました【図2】。(注:SNSはWEBサービスなので、「インターネット系メディア」は除きます。)

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「雑誌」のF1層SNS利用者へのリーチは「地上波民放」の次というポジションである一方、プロフィール(F1層雑誌読者における各SNS利用者の含有)は、僅差ではありますが他メディアにくらべて多い傾向にあることがわかります。例えば、リーチが7割超、含有は比較メディア中1位となる「Instagram」は、ビジュアルへのこだわりに加え、他のSNSより"わかる人同士が繋がる内輪感"があることや、ユーザーが積極的にハッシュタグ(≒見出し)を辿ってコミュニケーションを起こすといった特性が、ある意味"雑誌的"と言えるかもしれません。

また、当社研究による生活者分類、『ひとセグ』の「情報×選択セグメント(6タイプ)」のうち、「情報収集にも発信にも意欲的」で「流行に敏感、感性やブランド重視でモノ選び」する「トレンドフリーク」をターゲットにしてくらべると、雑誌のリーチは65%、読者におけるターゲット含有は約4割と相性がよく、発信起点となるような生活者と繋がっていることが伺えます【図表3】。

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2 "こんなふうに生活しています"でくらべてみました

ここでは、F1の接触が多い「雑誌(読者)」「地上波民放(視聴者)」「スマホでのネット(ユーザー)」に絞って、「プロフィール特性」を確認してみましょう。

例えば、さまざまな生活意識項目のうち、「3メディア中、F1雑誌読者が1位」かつ「次点メディアとのスコア差が大きい」項目をみると、「いろいろなアイテムでおしゃれをする」「流行には敏感である」といったファッション・身だしなみ関連をはじめ、「流行を知るため広告に関心がある」「新しい店やニュースポットに出かける」など、新しいモノ・コトを意欲的に取り込んでいこうとする姿勢が高めであることがわかります。

「月のおこづかい5万円以上」という購買力のあるF1における雑誌読者は、ファッションを中心とした自己意識が際立つ一方、「新製品をいち早く買ってみるほう」なF1雑誌読者は、「音楽」や「絵画・写真」鑑賞、「英語学習」など、モノだけでなくコト消費にも前向きなことが伺えます。また、この層は1年前にくらべて「電話でおしゃべり」「飲食店に行く」「家族団らん」「スポーツ」などのリアルな活動が増えた、と感じている人の割合も多いようで、同じ年齢層でも雑誌に連なる生活者の活発なライフスタイルが浮かび上がってきます【図表4・5】。

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ターゲットを具体的に想定しながら各メディア

接触者のふだんの心持ちや行動をくらべることで、メッセージの方向性や効果のポテンシャルも見出だせそうです。

3 みんなが思うより、雑誌のこと・・・でくらべてみました

生活者は限られた時間の中で複数のメディアに接しています。それゆえ、各メディアに向き合うキモチが「伝わり方」に影響するだろうというの は想像に難くありません。

F1雑誌読者における「雑誌に対する意識」を確認すると、「よく読む雑誌は決まっている」「気分転換になる」「実生活に役立つ」といった項目のスコアが上位になります。自分が接しているメディアに対する意識なので当然と言えば当然ですが、数多のメディアに接する中、"自分にはコレ"という雑誌をベースに信頼関係を築いていることがうかがえます。

一方、広告コミュニケーションが単一メディアで完結することはほとんどありませんし、近年は雑誌ブランドや編集長とコラボしたさまざまな商品・コンテンツも見られるようになりました。そこで、「雑誌以外のメディア接触者」が「雑誌」をどう思っているのかを、前項と同じ方法でチェックしてみました【図表6】。

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例えば、「CS視聴者」は、「雑誌は人気や流行を知る上で役立つ」「雑誌広告掲載店に行ったことがある」「雑誌広告は価格がよくわかる」といった役立ち評価が高め、「ラジオリスナー」では、「趣味や余暇に役立つ」「接していて楽しい」といったエンターテインメント性の評価がやや高めとなっていました。それぞれのメディア特性にフィットする要素が雑誌の中にも見出されていると言えそうですが、このように互いの関係性を確認することは、「よりよく伝える」組み合わせ方を検討するヒントともなるのではないでしょうか。以上、ここまで『くらべる/ex』を用いたメディア特性把握の事例をご紹介しました。

『くらべる/ex』は、少ない条件設定で各種のアウトプットが可能となっており、入門編としても使いやすくなっています。今回は2014年データを用いてご紹介しましたが、2015年の最新データでも近くリリースする予定です。

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ご興味のある方はお気軽に当社営業担当まで お問い合わせください。

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