【データの車窓から】生活者のメディア接触時間の変化

吉田 正寛
ソリューション局 マーケティングソリューション部
吉田 正寛
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インターネットの技術革新を背景に、生活者のメディア接触状況が大きく変わってきていることは皆さまもご承知のことでしょう。実際どの程度変化があるのでしょうか。今回はメディア接触の「時間量」の観点から変化を確認してみます。ここでは、3年前の2014年と2017年のメディア接触時間量を比較してみました。

メディア接触総時間は微減!

 当社の生活者調査ACR/exでは特定1週間のメディア接触や生活行動(睡眠や起床在宅、買い物や家事時間等)のデータを日記式で取得しています。このデータを用いて、平均的な1のメディアの平均接触時間量を算出しました(図1参照)。メディア全体の接触時間量はほとんど変化がありません。内訳をみるとインターネットの接触時間量が16分伸びていることが特徴的です。

図1:(1日あたりの)各メディアの接触時間量の変化

media1.png

※2017年5月と2014年5月データを比較(東京50km圏)

ネットでみんな何しているの?

 ちなみにインターネットのデバイス別に利用状況をみたところ、スマホの利用時間が大きく伸びており他のデバイスでは大きな変化はありませんでした。

 スマホの性能もUPしたことで、動画もサクサクとみられるようになったことで動画接触が伸長し、ネット全体の接触時間量を押しあげたのではないかと考え、利用内訳別に確認をしました(図2参照)。結果は、意外なものでした。ある1日のネット利用で最も時間が費やされているものは、「動画」でも「SNS」でも、「メール」でもなく検索やページ閲覧といった行動だったのです。

図2:(1日あたりの)インターネット接触時間の内訳

media2.png

  ※2017年5月データ(東京50km圏) ※対象は男女12-69歳

ネットで動画、見ているんじゃないの??

 筆者もネット動画をよく見るため、自らの感覚と異なる図2の結果を簡単に受け入れることはできませんでした。そこで、先ほどの結果を「利用者ベース」、つまり動画視聴であれば「動画視聴をその日にした人の動画視聴に費やした時間量」を集計し、図2の「全体ベース」の結果と比較しました(図3参照)。

これをみると、利用者ベースではインターネット利用の中では「動画」がトップで視聴時間は2時間8分でした。調査対象者全体で動画を利用している時間を平均すると一見少なく感じるのものの、利用者ベースでの利用時間をみると、かなりの時間を費やしていることがわかります。

図3:(1日あたりの)インターネット接触時間量

media3.png

 図3の結果では、参考にテレビ視聴の結果も掲載しています。これをみると、利用者ベースでみてもテレビは動画の2倍近く、視聴されていることがわかります。

電源を入れれば自動的にコンテンツが流れ、完全に受身で視聴できるテレビに対して、コンテンツを検索し能動的に視聴するスタイルが主流のネット動画では、視聴にある程度専念して見られる状態が必要となります。テレビはネット動画に比べて手軽であり、その手軽さの違いがこの時間量の差に影響しているように感じます。一方、デジタル技術も日々進歩しています。技術革新でより動画視聴が手軽になると、状況も変化してくるかもしれません。

※ACR/exとは・・

生活者をフラットに捉える新たなシングルソースデータ。     

「生活者属性」「商品関与」「メディア接触」という3つの視点を

同一サンプルに調査することで、人・ブランド・メディアを多角的に捉えます。

関東・関西・名古屋など主要7都市で約1万人に調査を実施しています。       

   http://www.videor.co.jp/solution/new-technology/acrex.htm

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