デジタルカメラ所有者プロフィール~ACRデータのご紹介~

VRDigest編集部
VRDigest編集部
  • facebook
  • facebook
  • Twitter
  • HatenaB!

本記事は2002年に発刊したVR Digestに掲載されたものです。

最近は行楽地や観光地などでデジタルカメラを持っている人を見かけることは珍しいことではなくなってきました。また、ここ2~3年、デジタルカメラ市場も拡大慎向にあるといわれています。

当社のACR(Audience and Consumer Report)データでは、1996年度よりデジタルカメラの個人所有(以下所有とします)の状況を調査しており、今回はデジタルカメラ所有者プロフィールを、ACRデータを用いてご紹介致します。

◆ デジタルカメラの所有率

  ~所有率は年々増加し、2001年に10%を突破~

まず、主要AV関連機器の所有率をみたものが図1です。デジタルカメラの2001年における所有率は12.2%とカメラの約1/5、VTRカメラの約1/2となっておりますが、図の機器中前年に比べてパソコンに次いで所有率が増加しています。次にデジタルカメラ、カメラの所有状況を過去6年間の推移でみたものが次頁の図2です。カメラとの両方所有者、デジタルカメラのみ所有者双方で所有率が増加し、2001年で10%を突破しました。一方、カメラのみの所有率はこの6年間で13.9ボイントも減少し、2001年には50%を下回りました。

図1.AV関連機器の所有率(単位;% ACR7地区計)

vol403_15.jpg

図2.デジタルカメラ・カメラの所有率(単位;% ACR7地区計)

vol403_16.jpg

◆ デジタルカメラの所有者の性・年齢別構成比

 ~35~49才の男性が構成のトップ。ただし構成比は減少傾向~

2001年5月現在でデジタルカメラの所有率を性・年代別にみたのが図3です。所有率が最も高い属性は35~49才の男性となっており、この属性ではほぼ4人に1人がデジタルカメラを所有しています。この次には25~34才の男性、25~34才女性となっています。男女別にみると、男性では35~49才が最も高くなっているのに対し、女性では25~34才の女性が最も高く、男性よりも若い年代で所有水準が高くなっています。

図3.デジタルカメラの性・年代別所有率(単位;% 2001年ACR7地区計)

vol403_17.jpg

デジタルカメラ所有者を初回の購入時期別をご性・年齢の構成をみたのが図4および表1です。

(既に買い替え・買い増しされている方がいらっしやるので、初回購入者のみで集計しました)

まず、図4をご覧ください。初回購入時期が3年以上前の属性でみると、男女比が約7:3になっているのに対し、1年以内では、約6:4と女性の構成比が増加しています。この結果、デジタルカメラ所有者全体でも男女比がほぼ6:4となっており、カメラ(5:5)に近づく傾向になっています。

図4.デジタルカメ瑚最入者の初購入時期別男女構成比

vol403_18.jpg

(単位;% 2001年ACR7地区計) ※購入時期不明者は集計より除きます

 男女別からさらに年代別までみたのが、表1です。どの初回購入時期でも、35~49才男性の構成比が最も高くなっていますが、初回購入時期が3年以上前では36.9%だったものが、1年以内では23.9%と13ポイントも減少しています。逆にこの期間に最も構成比が増加したのは、35~49才の女性(5.8ポイント)ついで25~34才の女性(5.0ポイント)となっています。

表1.デジタルカメラ初回購入者の艦入時期別性・年齢構成比

vol403_19.jpg

vol403_20.jpg

(単位;% 2001年ACR7地区計) ※購入時期不明者は集計より除きます

      ※全体より10%以上高い属性に細かけを施しました

◆ デジタルカメラ所有者のレジャー・趣味晴好

~レジャー・趣味の実施率はデジタルカメラ所有者が概して高い水準にある。特にパソコンが顕著~

デジタルカメラの所有者は、年齢別にみると男女ともに20~49才がコア層であることをご紹介しました。ではこの年代において、デジタルカメラ所有者がどんな噂好や意識をもっているか、カメラのみ所有し、デジタルカメラを所有しない人(以下カメラ所有者とする)と対比し、最初にレジャーや趣味の噂好についてご紹介します。

ACRでは、スポーツ・芸術など84項目の趣味やレジャーについて、この1年間の実施経験、日頃よく実施するもの、今後(も)やってみたいものの3項目を調査しています。これらの中から日頃よくやっているレジャーや趣味について、デジタルカメラ所有者・カメラ所有者別に上位10項目を比較したのが(表2)です。まず、男性でみると上位3項目の順位に差はありません。また、デジタルカメラ所有者のみ上位10位以内に挙げられた項目は、写真撮影の1項目のみです。一見すると両者に顕著な差はみられないようですが、その実施率をみると、デジタルカメラ所有者の実施率はカメラ所有者に比べて概して高い傾向にあります。最も大きなものがパソコンで、どちらも1位に挙げられていますがデジタルカメラ所有者の実施率は、カメラ所有者の2倍近くの数字になっています。また、表中の太字項目は、デジタルカメラ所有者の実施率が5ポイント以上カメラ所有者の実施率を上回ったものです。(全84項目中3項目のみ)一方カメラ所有者が5ポイント以上デジタルカメラ所有者を上回ったものはありませんでした。

女性も男性とほぼ同様の傾向となっています。デジタルカメラ所有者のみ上位10項目に挙がったものは家庭用テレビゲームのみです。パソコンについては、カメラ所有者での順位は4位となり実施率の差は男性ほどではありませんがカメラ所有者の1.8倍となっています。また、デジタルカメラ所有者がカメラ所有者を5ポイント以上上回ったものは、パソコン以外には全84項目中、写真撮影と家庭用テレビゲームで、カメラ所有者が5ポイント以上上回ったものはありませんでした。写真撮影についてみると、4属性中最も東施率が高かったものは女性のデジタルカメラ所有者(23.1%)でした。

写真撮影が趣味で、このためデジタルカメラを購入する人は女性の方が高水準であることが考えられます。趣味の写真撮影のためにデジタルカメラを購入したのか、デジタルカメラを購入したために写真撮影が趣味となったのか...。いずれかはわかりませんが、いずれにしてもデジタルカメラ所有の20~49才の女性は4属性中最も活発に写真撮影を行っています。

表2.デジタルカメラ所有有無別日ごろよくやるレジャー・趣味の実施率

vol403_21.jpg

(各属性とも年齢は20~49才単位;% 2001年ACR7地区計)

◆ デジタルカメラ所有者の意識・感覚

 ~男女ともデジタルカメラ所有者は、生活に対して「こだわり」が感じられる~

次にデジタルカメラ所有者の意識・感覚をご紹介します。ACRでは、生活者の意識や感覚を143項目にわたって調べています。これらの項目は日常生活意識(108項目)買い物行動意識(28項目)感覚・センス(7項目)に大別されます。これら143項目について、デジタルカメラ所有者・カメラ所有者の回答率を比較し、その差の大きいものを紹介させていただいたものが表3・4です。まず、表3をご覧ください。デジタルカメラ所有者がカメラ所有者より回答率の高い10項目を挙げました(実際にはインターネットやマルチメディア関係の意識がこれより差が大きかったのですが、さきほどご紹介したデータにもあるよう、パソコンに対する噂好がかなり異なるのでこれらのジャンルのものは除きました)男女とも自分の生活や噂好に対する「こだわり」を感じさせる項目が挙がっています。次に表4では、表3とは逆にカメラ所有者がデジタルカメラ所有者より回答率の高いものを挙げました。なお、表4については、カメラ所有者が5ポイント以上デジタルカメラ所有者を上回る項目を挙げました。この基準では、男性では6項目、女性では4項目が該当します。同様の基準を表3にあてはめると、男性では27項目、女性では23項目該当します。(インターネット・マルチメディア関連除く)表3・表4から、デジタルカメラ所有者の意識・感覚に対する感度の高さが窺えます。

表3.デジタルカメラ所有者がカメラ所有者より回答率の高い意識項目

vol403_22.jpg

表4.カメラ所有者がデジタルカメラ所有者より回答率の高い意識項目

vol403_23.jpg

(各属性とも年齢は20~49才単位;% 2001年ACR7地区計)

◆ デジタルカメラ・カメラのこの1年の購入予定

 ~カメラのみ所有者のデジタルカメラ購入意欲が最も旺盛~

これまでは、デジタルカメラ所有者の意識・実態データをご紹介してきましたが、最後に今後の購入予定のご紹介をします。AV関連機器の今後1年間の購入予定と所有率を比較したものが図5です。デジタルカメラについて、所有率はご紹介した8機器中7位と低いものの、購入予定は8.1%とパソコンに次ぎ第2位となっており、現在の人気商品であることが伺えます。これをさらにデジタルカメラとカメラについて所有形態別に比較したのが次項の図6です。デジタルカメラのみの所有者を除く3所有形態で、デジタルカメラ購入予定がカメラ購入予定より高くなっています。最もその差が顕著なものがカメラのみの所有者で、その差は5.6ポイントあります。さらにデジタルカメラの購入予定率が唯一10%を超えています。一方デジタルカメラ・カメラ両方非所有者のデジタルカメラ騰入予定は全属性中最も低くなっています。デジタルカメラの新規購入予定者は、カメラを持たない人よりもカメラを既に所有している人がカメラと併用、またはカメラからのスイッチを目的に購入をしている人の方が多いといえます。

図5.AV関連陵許の今後1年間の購入予定と所有率

vol403_24.jpg

(単位;% 2001年ACR7地区計)

図6.デジタルカメラ.カメラの所有形態別今後1年間の購入予定率

vol403_25.jpg

(単位;% 2001年ACR7地区計)

◆ 終わりに

 ~デジタルカメラ市場は拡大傾向~

これまで、ごく一部ですがACRのデータを用いてデジタルカメラの所有者プロフィールをご紹 介させていただきました。これまでのデータのトピックをまとめると次のようなことがいえます。

  ①デジタルカメラ所有者はカメラ所有者に比べて生活意識が高くオピニオンリ∵ダー的な傾向   がみられます。つまり製品ライフサイクル過程でいうと、一般的に広く普及したといえる状況ではありません。所有率も12%程度で、カメラに比べても約1/5程度と成長過程であり、これを裏付けるようにデジタルカメラの所有率はこの6年間、毎年増加しています。さらに今後1年の購入予定率も高水準にあるため、2002年度の所有率は前年を上回るものと思われます。

  ②デジタルカメラユーザーはこれまで35~49才の男性がコア層でしたが、男性の他の年代や   女性についてもユーザーが増えつつあります。

  ③デジタルカメラ所有者の特徴をカメラ所有者と比較すると主に次のようなことがいえます。

   ・趣味に対する実施率が高く、特にパソコンが顕著です。

   ・写真撮影を日ごろよくやっている人の割合はデジタルカメラ所有者の方が高くなっています。

   ・デジタルカメラ所有者の生活意識・感覚はカメラ所有者よりも高いといえます。

消費者マーケティング局調査三部 松村一弘

ACR調査仕様

調査概要

項目  仕様

調査時期 5月

発行日程 年1回9~10月

調査地区(調査開始年) 関東('72)関西('73)名古屋・北部九州・札幌・仙台・広島('74)

調査エリア 上記7地区

調査標本数 関東3,600人・関西2,400人・名古屋1,400人

北部九州・札幌仙台・広島各1,200人

調査対象 男女12~69才

調査内容

調査内容分類項目 内容

デモグラフィツク項目 ◎性・年齢・職業・世帯年収・個人年収など約30項目

サイコグラフイツク項目 ◎ 日常生活意識

◎感性

◎生活態度etc.

生活実感 ◎レジャー・趣味活動

◎イベント等の参加経験・意向

◎各種サービス・施設の利用経験

◎贈り物の経験

◎飼育ペット種類・栽培植物種類etc.

消費活動 ◎200以上の商品の使用・所有実態

◎約120商品ジャンルについての使用有無・頻度・使用銘柄

◎デパート・駅ビル・商店街・スーパー・コンビニなどの利用経験

◎チェーンレストランの利用経験

◎レジャーランド・テーマパークの利用経験etc.

テレビ・ラジオ ◎1週間・曜日別・局別の接触状況

新聞 ◎1週間・曜日別・紙別の閲読・精読状況

雑誌 ◎約270誌の閲読・精読・購読状況

◎全誌2号連続で調査

交通機関 ◎1週間の曜日別・路線別の利用状況

インターネット ◎1週間の曜日別利用状況

この記事をシェアする
  • facebook
  • facebook
  • Twitter
  • HatenaB!