テレビ視聴率の動向  テレビ調査白書より

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■総世帯視聴率の動向

1987年のテレビ視聴率の動向がテレビ調査白書としてまとまりましたので.その中から抜粋してご紹介します。

8地区年間平均総世帯視聴率の推移(6時~24時)

■北部九州地区を除きほとんどの地区とも平日を中心にやや減少

関東地区

  '87年の総世帯視聴率は週平均で43.8%、1日(6~24時)1世帯当り視聴時間に換算すると7時間53分となり、前年にくらベ7分の減少になっている。'84年の45.5%(世帯視聴時間8時間11分)をピークにこの1~2年やや減少傾向が続いているが、それでも'80年代に入り最も低かった'82年の42.8%(7時間42分)は上回っており、'80年・'81年の視聴量と同程度になっている。

曜日別にみると平日は前年にくらベ10分減少し7時間43分になっているが、土曜日は前年と同じ8時間2分、日曜日は1分増の8時間31分になっている。

関西地区

'80年代の総世帯視聴率の動向を週平均でみると、調査方法がオンラインシステムになった'81年の43.8%(7時間53分)をピークに年々減少し'84年には40.3%(7時間15分)まで落ち込んだ。その後、86年にやや回復したが、昨年は40.8%(7時間21分)と'84年、'85年ほどではないが前年にくらベ1日1世帯当りの視聴時間量にして10分の減少になっている。

曜日別にみると平日が前年比12分、土曜日7分、日曜日3分とそれぞれ減少しており、なかでも関東地区同様平日の視聴量が減少している。

名古屋地区

昨年の総世帯視聴率は週平均で42.5%、視聴時間に換算して7時間39分で'80年代に入り最も高かった'86年の43.3%、7時間48分に及ばないものの、'85年(42.4%、7時間38分)とほぼ同程度の視聴量になっている。

曜日別にみると'86年にくらべ平日11分、土曜日4分、日曜日7分の減少になっている。

北部九州地区

複数テレビ調査になった'84年以降週平均総世帯視聴率は42%前後で推移している。昨年も42.3%、1日(6~別時)の視聴時間に換算して7時間37分ではとんどの地区が前年を下回っているなかで、北部九州地区のみは一昨年を上回る視聴量になっている。

曜日別にみると平日3分、土晦日6分、日曜日3分それぞれ微増になっている。

札幌地区

昨年の総世帯視聴率は週平均で43.8%、視聴時間に換算して7時間53分になっており、複数テレビ調査になった'85年の45.1%(8時間7分)には及ばないものの、'86年(44.0%、7時間55分)とほぼ同程度の視聴量になっている。

曜日別にみると平日平均で前年比4分減になっているが土曜日は全く変わらず、日曜日は逆に3分増になっている。

仙台地区

'87年の年間平均総世帯視聴率は週平均で42.6%、1日1世帯当り視聴時間になおすと7時間4分になる。複数テレビ調査になった'84年や翌年の'85年は44%台、視聴時間に換算すると約8時間になっていたがその後やや減少傾向を示し、昨年も前年にくらベ1日当り12分の減少になっている。

曜日別にみると前年にくらべ平日が14分、土曜日7分、日曜日9分と他地区同様平日がやや減少している。

広島地区

昨年の総世帯視聴率は週平均で40.3%、視聴時間に換算して7時間15分になっている。前年にくらベ1日当り8分減になっているが、複数テレビ調査になった'85年と全く同じ視聴量になっている。

曜日別にみると他地区は前年にくらべ平日の減少がやや大きいが広島地区は平日7分、土曜日7分、日曜日11分と平日よりも日曜日の減少が著しい。

静岡地区

'84年10月の機械式複数テレビ調査開始以来週平均総世帯視聴率は'85年43.5%、'86年43.4%とほとんど変化なく推移していたが、昨年は42.1%、1日1世帯当り視聴時間に換算すると前年にくらベ14分減の7時間35分になっている。

曜日別にみると前年にくらべ平日14分、土曜日12分、日曜日13分と各曜日とも10分以上の減少になっている。

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■テレビ視聴の変化と傾向

テレビ視聴率H・M・Lの推移(関東地区)

昨年に引き続き、1日のテレビ視聴時間量からテレビをよく見る世帯、あまり見ない世帯、平均的な世帯に分け、そのプロフィールと構成比の変化からこの1~2年の視聴動向を探ってみた。

関東地区の1日(6~24時)1世帯当りの視聴時間は、84年の8時間11分をピークに、85年8時間8分、'86年8時間、'87年は7時間53分とやや減少傾向にある。

ここでは5月と11月の全局全放送時間帯の同時異局を含む1日(5時~翌朝5時)1世帯あたりの延べ視聴時間量を'82年と'86年、'87年の3年間比較してみた。

尚、前回同様1日当り平均11時間以上視聴している世帯をテレビ視聴ヘビー世帯、6~11時間をミドル世帯、6時間未満をライト世帯と規定し'82年から'87年の変化をみた。

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① 10月改編以降ヘビー世帯とライト世帯が増加

5月データをみると'82年にくらべ'86年、'87年ともややヘビー世帯が増えているが、11月データについてみるとヘビー世帯の比率は引き続き増加しているがライト世帯も急速に増加している。'82年11月時点では1日11時間以上見るヘビー世帯が全体の21%であったが'87年11月ほ26%に増加している。6時間未満のライト世帯も'82年11月の26%から'87年11月は30%に達している。その結果、ミドル世帯が53%から44%に減少している。10月改編以降の24時間放送に伴なう深夜時間帯の延長やプライタイム(19時~23時)の報道合戦などの影響から今までテレビを見ていた世帯はより以上にテレビを見るようになり、今までどちらかと言えばあまり見なかった世帯が前年以上に見たい番組だけを見るといった選択視聴タイプに分化した感を示す結果になっている。

② 1日の延べ視聴時間量はやや減少

1世帯当りの1日24時間の中での同時異局を含む延べ視聴時間をみると'86年5月の8時間27分に対して'87年5月は8時間10分、'87年11月は8時間35分で'86年11月(8時間41分)にくらベ6分の減少になっている。昨年は6時~24時の間での視聴時間がやや減少したが、同様に全放送時間帯で同時異局を含む延べ視聴時間も昨年は前年にくらべやや減少している。そこで全放送時間帯で同時異局を含む延べ視聴時間と6時~24時のHUTから算出した視聴時間の差、即ち深夜0時~翌朝6時までの視聴時間量とサブテレビの稼働も合せた視聴時間量をみると複数テレビの所有率が伸びるとともに深夜放送の延長などがあり、

'82年にくらべ'86年、'87年ともにその差は増大している。しかしながら'86年と、87年をくらべると、5月・11月ともに'87年はやや減少している。深夜0時以降の総世帯視聴率は年々増加しており、視聴時間も'87年5月の19分から24時間放送開始後のIl月は21分と伸びている。このことを考え合わせると'86年から'87年にかけての延べ視聴時間量の減少は6時~24時の視聴時間の減少とともに、同時異局視聴がやや減っていると推察される。このような同時間帯に別々のテレビで家族がそれぞれ好きな番組をみるといった同時異局の減少は時間帯毎にテレビセットの前に座れる確率の高いターゲットを意識した送り手側の編成戦略が進んでいることを物語っているのではないかと思われる。

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③ テレビ視聴量H・M・L世帯のプロフィール

テレビを1日当り11時間以上見ているヘビー世帯は家族人数が4~5人で、深夜のテレビ視聴のメインターゲットである16~23歳の人が家族の中にいる世帯というのが標準である。したがって主婦年齢はライト世帯などにくらべるとやや高くなっている。子供や親、さらに祖父母が見たい時間にそれぞれ楽しむといった3世代もしくは複数の子供のいる家庭と考えられる。

逆に1日当りのテレビ視聴が6時間未満のライト世帯は単身世帯もしくは家族人数が2~4人で主婦年齢が34歳以下のヤングファミリーが中心になっている。

テレビの深夜化現象が進むなかで、好みや生活のサイクルの異なる複数世代が同居している世帯、他の家族と視聴時間帯を異にするハイティーンや20代前半の子供がいる世帯などに視聴量ヘビー世帯が多いということはこの1~2年の視聴時間帯の分散を物語っていると思われる。

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深夜のテレビ視聴の変化と視聴世帯のプロフィール

年々テレビ視聴の深夜化が進んでいる。昨年は10月以降24時間放送が実施され、更に深夜0時以降の視聴が増加している。そこで24時間放送が定着した'87年11月とスタート前の'87年5月の深夜0時以降の視聴時間量の変化を探ってみた。

スタート前の5月と24時間放送実施後の11月の視聴時間量の分布をみると深夜0時~翌朝6時までまったくテレビを見ない世帯や1分~29分見ているといった視聴量が少ない世帯の比率はほとんど変っていない。しかしながら、1日30分以上見ている世帯についてみると5月にくらベ24時間放送実施後の11月の方が90~119分や120分以上視聴しているヘビー視聴世帯が増加している。24時間放送の実施によって以前から深夜0時以降テレビを見ていた世帯はより長く見るようになったが、それまであまり見なかった世帯は実施後もほとんど見ていない様相が窺える。

次に'87年11月のデータから深夜0時以降平均して30分以上テレビを見ている世帯のプロフィールを探ってみた。世帯全体の構成比と比較すると深夜のテレビ視聴世帯は主婦がいない、即ち単身世帯か16~23歳の高校生や大学生などがいる世帯が多く、日中よくテレビを見ている世帯とはややプロフィールを異にしている。                          (テレビ・ラジオ調査部)

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(なお報告書は「'87テレビ視聴率・広告の動向-テレビ調査白書-」として販売しています。第一営業部 03-544-9721)

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