「CM入りファミコンが登場」

VRDigest編集部
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本記事は1989年に発刊したVR Digestに掲載されたものです。

 子供のオモチャと考えられていたファミコンが情報媒体として大きく変身しようとしている。

 昨年の夏にはファミコンと電話回線を利用した株式情報端末として証券会社が開発し実用化された。普及状況は正式な発表がないので不明だが約1,200万台が家庭に普及しているとされており、これからも徐々に普及して行くものと期待されている。もともと株の売買が一般家庭で日常処理されるものでほないので、どの程度普及するかはそれらも考えての上であるし、端末としての能力も考えに入れておきたいが、キャプテン端末に近い処理ができるものが、こづかい程度の費用で実用化できたことも考慮しておきたい。

 また、これとは別にファミコンゲームのソフトの中にCM入りのソフトが登場し話題になっている。現在発売されたものはまだ実験という面を持ったものである。ファミコンのソフトには二種類あり、カセット方式とディスク方式がある。今回はディスク方式を利用し、それもディスクの内容を書き換える方式をとる。書き換えは、現在全国3,200カ所に設置されている任天堂のディスクライターを利用して、使用者の手持ちディスクに書き換えるというシステム。書き換え方式はほとんどのソフトが500円であるが、今回はCM入りで書き換え料を400円とした。広告主は永谷園である。CMはゲームを始める時点で出現し、音声と動画でコミカルなもので、持ち点数がなくなると別のCMが出る、高得点をとると別なCMが出るなど、数種類のCMが入っている。

 TVのCMや他のCMとの比較ができるまで普及したわけではないし、他媒体との差をどう出すのかも測定方法が明確になっていないため現在のところ評価できないが、子供の遊びの中にもCMが入って来るようになったことはたしかである。このCM入りソフトを利用した子供達は、CMが入っていることに対して特別あつかいをしていないようで、ただ単に購入時の価格差をメリットと考えている利用者が多い。

 これがCM商品の胎買にまでむすびつくようになれば、媒体としての評価は高いものであろう。もうすこし時間をかけなければわからないが、これからの広告媒体として注目しておきたい。

                                   (調査開発部 森 一美)

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