フィギュアスケート日本勢が大活躍 全6大会で金メダル、 テレビの前も沸いた「ISUグランプリシリーズ」

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#スポーツ #テレビ #視聴実態 #視聴率
フィギュアスケート日本勢が大活躍 全6大会で金メダル、 テレビの前も沸いた「ISUグランプリシリーズ」

今年も10月から11月にかけて「ISU グランプリ(GP)シリーズ」6戦が放送されました。テレビ視聴率から、日本の視聴者の盛り上がりを見てみます。

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【視聴率】 【ACR/ex】

秋の恒例番組となったフィギュアグランプリシリーズ

フィギュアスケートのGP シリーズは、1998 年から現在の形式で行われている国際競技会です。日本のテレビでは2005 年まで、日本大会であるNHK 杯とGP ファイナルのみが放送されていました(GP ファイナルは2004年までNHK、2005 年はテレビ朝日)。2006 年にはNHK 杯以外のシリーズ大会もテレビ朝日で放送されるようになり、多くの日本人選手が活躍したため、「秋になるとスケートの試合」という認識が、スケートファンのみならずお茶の間にも広がったのではないでしょうか。

今シーズンは平昌オリンピックから間もないタイミングでしたが、オリンピックチャンピオンが男女ともに現役を続行しGP シリーズにも参戦。日本では平昌で男子金・銀メダルを獲得した羽生結弦選手・宇野昌磨選手のさらなる飛躍に特に注目が集まりました。また、GP シリーズが始まる前からの歴史があるNHK 杯は、今年第40 回大会を迎え、歴代のメダリストのエキシビション出演など、いっそう華やかな大会となりました。

1試合以上見た世帯は4割を超える好調ぶり

今年のGP シリーズは、10 月19 日開幕の第1 戦アメリカ大会から、カナダ大会、フィンランド大会、日本大会(NHK 杯)、ロシア大会、最終戦のフランス大会と6 週間連続で開催されました。19-23 時の時間帯に地上波で放送されたGP シリーズ大会の番組平均視聴率を見てみると、ほとんどの番組で10% 以上と堅調です(表1)。曜日や放送時間が異なるため単純な番組間の比較はできませんが、羽生選手が優勝を決めたフィンランド大会のフリースケーティング、ロシア大会のフリースケーティングはともに16.2%と特に高くなりました。

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では、どれくらいの世帯がテレビでGP シリーズを見ていたのでしょうか。番組平均視聴率と同様、19-23 時に地上波で放送された各番組を、放送分数の1/3以上見た場合を「視聴した」と定義すると、4 割を超える世帯が1 回以上視聴していました(グラフ1)。

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フィギュアスケートとテレビの相性の良さ

近年の日本のフィギュアスケートはスター選手が次々と現れ、非常に人気の高いスポーツになっています。GP シリーズだけではなく、全日本選手権や世界選手権、国別対抗戦など、多くの試合がテレビで放送されています。当社ACR/ex 調査においても、「テレビ番組嗜好ジャンル」のスポーツのなかで、フィギュアスケートはサッカー(日本代表戦)にならび1 位。特に女性では、2 位のバレーボール、卓球に差をつけダントツの1 位となっています(グラフ2)。

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スポーツとして魅力がある、強い日本人選手がいるということに加え、テレビで見たくなる特徴のあるスポーツといえるのではないでしょうか。技の種類の解説や詳しい得点表示が求められる、といった点がテレビと相性がよく、また、スポーツでありながらストーリー性のある演技を大きな画面で見たい、というニーズもありそうです。最近では、データ放送を活用した選手情報や、演技中のリアルタイムでの技術点表示、さらにはジャンプの高さや距離の分析など、放送技術を駆使した伝え方の工夫も続々と登場し、テレビ観戦がさらに充実したものになっていくことが期待されます。

この記事はオリコン「コンフィデンス」(12月10日号)で掲載された内容を当社で編集したものです。

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