全国新聞総合調査 「J-READ」調査結果データのご紹介~Data Vision 2002プレゼンテーションセミナーより~

VRDigest編集部
VRDigest編集部
  • facebook
  • facebook
  • Twitter
  • HatenaB!

本記事は2002年に発刊したVR Digestに掲載されたものです。

新聞のメディアパワーを科学的に示す...

はじめに

新聞媒体の到達量と読者の質を、全国規模で統一的に把握するために開始しました『全国新聞総合調査』(データ名は『J-READ』)は、第2回目の実査も終了し、来年のデータリリースに向けて甥在集計作業にとりかかっております。

これに前後して、去る10月に開催された当社プライベートショー「Data vision 2002」において当調査の分析事例をご説明させていただきました。今回はその中からいくつかのデータを抜粋し、「J-READでこんなことが分かります」という視点であらためてご紹介いたします。

(なお、本誌の2002年4~7月号においても基本的なデータをご紹介しておりますのであわせてご参照下さい。)

1. 7日間の新聞閲読状況は、記事ジャンル別にも把握できます。

図表1の一番左側のスコアは、関東1都6県における、全国紙A紙・朝刊の週平均閲読者率で、「どの曜日をとっても平均約3割の方が読んでいる新聞」であることを示しています。

【図表1】「閲覧者率」と「閲読紙で読んだ記事」

vol414_02.jpg

一方でJ-READでは、その日読んだ新聞別に、どんな記事ジャンルを読んだのかも併せて調査しており、その週平均の結果が右側に並んだ値です。(新聞を読んだ人は全体の約3割ですが、その人たちがどのような記事ジャンルを読んでいるのか、その結果を示しています。)

各記事ジャンルのスコアが閲読者率自体を越えることはありませんが、記事ジャンルによって読まれている度合いが異なっていることがよく分かります。

また、これらを性年代別に比較すると、男性30歳未満では「スポーツ」や「ラジオ」が個人全体を上回り、女性30~40代では「社会・事件」「テレビ欄」「地元のその他のニュース」「気象情報」が高くなっています。

新聞には面によって政治・経済・社会・テレビ欄などさまざまな情報が整理され掲載されており、言ってみれば「総合編成」的な要素を持った媒体であるわけですが、ビークルトータルの閲読者率自体は両ターゲットとも約30%と接近していても、そこから得ている情報ジャンルは属性によって異なっていることが分かります。

このような記事ジャンルごとの志向性の「総合値」が、いわゆる「閲読者率」であるというふうに考えることもできるでしょう。

2. 同一全国紙の閲読者プロフィールをエリア別に観察できます。

同一の全国紙であっても、閲読者の居住地によってその特性に違いが出ることは十分に予想できます。全都道府県の各全域で調査している十旺皿では、例えば全国紙の版別エリアによって閲読者を比べてみることも可能です。ここでは、全国紙B紙の北陸版エリアと、大阪版エリアの閲読者それぞれの、「どんな商品種類の広告に興味があるか」というデータをまとめて、両者で差のあるものをピックアップしてみました。(図表2参照)

【図表2】全国紙B紙一朝刊の北陸版と大阪版エリアにおける読者プロフィール(関心のある商品広告)

vol414_03.jpg

その結果、北陸版閲読看では大阪版に比べて「イベント情報」嘲誌」「書籍」「有料放送」などに関する広告への反応が高く、金投的に「情報系商品」に対する感度が高い閲読者が多いようです。

一方、大阪版エリアの閲読者では、「生命保険・損害保険」「求人広告」「デパートの案内」など、比較的実利的な商品の広告に対して関心が高い傾向が見られます。

同じビークルであっても、居住エリアによってはこのように閲読者特性に違いがあるわけで、この辺は広告計画においてもひとつの視点として活用できるデータではないでしょうか。

3.エリア別の生活者特性が分かります

本誌6月号において、都道府県別のインターネット利用時間量のランキングをご紹介したことがありますが、同様の比較は他の質問項目でも当然可能です。

しかし、どのような質問項目であっても、あらかた関東・関西など大都市圏の生活者が高反応となり、他県では際立った特徴が見つけにくいのではないかという疑問もあるかもしれません。

そこで、各県において全国1位となる項目を抜粋してみました。(図表3参照)

【図表3】各都道府県のトップ項目・抜粋(個人全体)

vol414_04.jpg

これによると、北海道での「郵便小包」利用率、栃木県での「一戸建て」志向など、各県とも特徴的な結果があがってきています。

中でも岐阜県・高知県・沖縄県のように新聞媒体(新聞広告)との関係性が際立つエリアでは、該当する県紙にとって有利にアピールできる結果と言えるのではないでしょうか。

年収や消費性向といった経済的側面にとどまらず、生活満足度・趣味レジャー活動など幅広い付帯質問が用意されているJ-READによって、各都道府県の個性を分かりやすく示すことが可能となったと言えるでしょう。

また、このようなエリア間比較は、ひとつの都道府県内をいくつかに分割するという方法によっても可能です。(次頁図表4参照)

ここで取り上げた3項目は、いずれも北海道が全国でトップのものですが、道内を「札幌市」「その他市部」「郡部」の3ブロックに分割すると、それぞれ傾向が異なっていることが分かります。

「クレジットカード」に関しては、3ブロック間での差が非常に大きく、札幌市での回答が全国トップに貢献しているようです。

一方「大型カラーテレビ」では、逆にその他市部や郡部での普及が高いという結果になっています。

また、「たばこ喫煙」においては道内3ブロックともさほど大きな開きはなく、道内のエリアに関係なくたばこを嗜んでいる生活者の様子がうかがえます。

【図表4】北海道における商品関与度

(北海道・個人全体)

vol414_05.jpg

このように、同じ全国1位の県民特性でも、そのエリア内をさらに分割し観察することで得られる知見は多く、例えば北海道では札幌市だけが調査エリアとなっている当社のACR調査では把握できない、J-READならではの視点だと言えるでしょう。

4.生活者の抱く各媒体の相対評価が分かります。

新聞閲読者のプロフィールをより立体的に措くために、J-READでは全国の一般生活者が各媒体を日頃どのように評価しているのかを質問しています。

ここでは、この媒体間評価のクロス集計結果をもとにコレスポンデンス分析を行い、各媒体にどのような評価項目が反応しているのかを俯瞰してみました。(図表5参照)

【図表5】媒体間評価項目によるコレスポンデンス分析

(全国・個人全体)

vol414_06.jpg

その結果、横軸に「詳報・専門性⇔分かりやすさ・日常性」という軸が、縦軸に「地域・実用性⇔娯楽・流行性」という軸が抽出され、各媒体がそれぞれ独自の象限にポジショニングされました。

例えば新聞は「地域情報、信頼性、知識・教養性、仕事に役立つ」などに囲まれる象限に位置し、これらの評価語と相関が高いことが分かります。

一方、インターネットと雑誌は「詳報性、情報の量の多さ、娯楽・流行性」などに囲まれる象限にポジショニングされています。

また、テレビやラジオは「情報の最新性・日常性・分かりやすさ」などの点で評価されているという結果になるなど、生活者における各媒体のマインドポジショニングは比較的明確に分かれている様子がうかがえます。

これは個人全体での結果ですが、例えば男性50代に限定すると、「雑誌」において「娯楽性」の評価がより高まるなど、性年代によっては多少の変動があることも確認されました。しかし、どの年代においても「新聞」については総じて「地域性・信頼性・教養性・仕事への有用性」などが評価されており、新聞媒体と生活者の接点は極めて明確になっているようです。

5.最後に

以上、「Datavision2002」において取り上げたJ-READデータの分析事例の一部をご紹介させていただきました。

今年10月に行った第2回目の調査では、「企業好意度」「よく見るテレビ局」などいくつかの新規付帯質問を追加するなど、より有用なデータベースとして来年2月下旬にリリースできる予定です。

今後も当社J-READデータにご注目下さい。

※『J-READ』データ利用に関するお問い合わせは、当社営業担当者までお気軽にお寄せ下さい。

                       

(第一マーケティング局メディアマーケティング部  布川(ぬのかわ)英二)

この記事をシェアする
  • facebook
  • facebook
  • Twitter
  • HatenaB!