海外レポート

VRDigest編集部
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本記事は1987年に発刊したVR Digestに掲載されたものです。

(1)1986年台湾広告業界のビッグ10ニュース

 このほど台湾聯広股扮有限公司 総経理 頼東明氏から当社石川社長あて「1986年台湾広告業界のビッグ10ニュース」が送られてきました。

 日本の広告界でも売上税や広告会社の台湾進出など非常に参考になるビッグニュースなので同氏のご厚意により掲載させでいただくことにしました。(編集部)

 国内外の総合的経済環境の激烈な変化の影響をうけて、台湾の広告業界は未曽有の事件が相継いで発生した。広告作業方式の面で大きく変化を引き起した外、国際化の面においても急速な発展を見せている。

1986年、台湾の広告業界で発生した数々のニュースのうちビッグ10ニュースはつぎの通りである。

(1)付加価値税(通称付加価値税.又は営業税、即ち売上税)の実施。

  台湾では1986年4月1日から.付加価値税という新税法が実施された。

簡単にいうと、売上税とは最終消費者が負担する税金である。中間消費者は、売上税を相済することが出来るという課税の一元化、税率の単純化を計った新税法である。売上税実施により、広告代理業が今までに媒体側より得たコミッションは逆に広告主よりサービス料金をもらうこととなった。広告代理業は実質的に広告主の代理商といえる。

   新売上税法の規定によって、広告代理業の売上税の税率は5%が適用された。

(2)剣橋広告公司の倒産による媒体社の広告代理業に対する信用緊縮。

剣橋広告は別に不動産の経営をしていたが、急に倒産したために媒体社が握っていた小切手が不渡りとなり、媒体・広告業に大きな波浪を起した。

媒体社は債権確保のために、広告業者に対して今迄にない厳しい条件で、キャッシュ支払い及び不動産担保提供の規制を設けた。

  資金が少ない広告代理業は資金回転に困難をきたす外、広告主は資金が充実した広告代理業に広告をまかせる結果となった。

  このことから広告代理業は資金密集の業種といえよう。

(3)テレビ局.広告会社にランクずけ

テレビ局として権益保障を計るために各広告会社の実績と支払い方法等の条件によって、広告会社のランクずけを行なった。ランクずけによって差別待遇となるが、一方広告会社の体質改善、合理化の促進にもなると期待されている。

(4)外国広告会社の進出による国際化

台湾の経済自由化と広告業務発展の必要に鑑み、外国広告会社の100%資金投資あるいは当地の広告会社に投資提携するケースが俄然多くなった。

BBDOが上通公司に201、000ドル投資によって、持株20%を獲得。その他投資提携の話をすすめているものに東方とY&R、聯中とマッキャン等がある。詳細は次表の通りである。

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(5)私立中国文化大学が広告学系を設けた

  台湾ではじめて広告学系というのを設けたのは規模・名声とも一流大学を誇る私立中国文化大学である。(所在地:淡水)

これは広告マン養成にとっては画期的なものであるとともに、広告業界の社会的地位のアップに大きくプラスするものである。

(6)台湾資生堂の広告作品(父親節)

  第8回時報広告金像賞を得た台湾資生堂の父親蔀の広告作品は海外の1986年CLIO佳作賞、IAF賞、LIAA賞等を獲得、製作レベルを高く評価されている。

  台湾の広告制作技術は長年の努力により世界的水準に追いつくことができたという証である。

(7)貿易自由化と欧米ワイン・タバコの輸入

2年来の経済自由化政策の結果、貿易自由化・関税税率の全般的低下となり、外国の商品が多量に消費市場に進出してきた。

その内特に問題となった欧米タバコ・ワインの輸入が1987年1月1日より輸入管制が解除されることとなった。

外国タバコ・ワインの輸入による市場・広告の競合は激烈なものであると見ている。尚、タバコのマスメディアは雑誌、ワインは新聞・雑誌のみに限られているので、SP戦略がその勝敗に大きく影響するであろう。

(8)元台北市視聴公会(組合)政府の許可を得て.広播電視製作公会(ラジオ・テレビ制作組合)および録影節目帯公会(ビデオ番組テープ組合)となる。

元台北市視聴公会が包括する業種はラジオ・テレビのCMの録音、録画制作およびビデオテープ制作・発行・租借等がある。

ビデオ・テープ業者とCM制作業者間の関係がシックリゆかず組合業務の進行がスムーズでないため、主管官署に上記2つの組合に分ける旨申請し、許可をみたものである。

(9)悪性競合防止のため広告人倶楽部を成立

コミッションのディスカウント、ディスカウントの手段による広告主の獲得等の悪性競合状況にある広告業の正当化・合理化を計るため年営業高一億元以上の広告会社(聯広・国華・奥美・欣々・清華・太一・華南・東方・国際工商・志上・凱諾・華威・聯中・台広・上通・撃得・金華・加聯等)19社が広告人倶楽部を設立した。

台湾の広告業が軌道に乗るべく努力している。

(10)テレビCMの素材フイルムよりビデオテープに

テレビCMの品質向上と広告作業の合理化・方便化のため広告素材は従来のフイルムよりビデオテープを使用するものが多くなり、フイルムの雨降り現象が少なくなった。

これは制作技術のレベルアップと同時によろこばしいことである。

(以上)

(2)世界の調査会社の動向 ―VR世界12位にランキング

 世界における調査会社の動向をアドエージ誌が初めてまとめ、スペシャルレポートとして発表した。その報告はマーケテイング広告関係の調査会社の活動状況をアドエージ誌で(November 24,1986)、ジャックJ.ホノミッテル氏がまとめたもの。世界50カ国の調査会社3,029社の1986年の調査収入、世界トップ15社、順位を発表したもので日本で唯-、当社ビデオ・リサーチが世界第12位へランキングされた。このレポートは世界各国の調査会社の会社数(表1)や各国別の調査費(表2)、そして全世界の調査会社トップ15社の順位(表3)などをみたもので、その概要は次の通り。

 全世界の調査費総額は、1986年約39億ドル(邦価6,020億円)そのうちの約46%、18億ドル(2,808億円)がアメリカで占められ、会社数は176社となっている。つぎに、第2位はイギリス、3億4、500万ドル(538億円)の調査費で、会社数は223社となりついで西ドイツの調査費は3億2,500万ドル(507億円)、会社数は世界1位の283社となっている。日本の調査費は2億6、000万ドル(406億円)会社数100社。そして調査費ではフランス2億1,500万ドル(335億円)、カナダ1億7,500万ドル(273億円)、イタリア1億5,000万ドル(234億円)、オーストラリア8、400万ドル(131億円)などとなっている。各国の調査費は世界的に増える傾向にあり、各国市場への進出を狙って調査会社の買収・合併が活発化することを指摘している。

 世界における調査会社トップ15社の調査費額は17億2、000万ドル(2,688億円)で世界調査費の45%を占め、このシェアは1990年には50%に拡大するものと推定されている。つぎに個別の調査会社をランキング別にその調査収入額、海外事業所数、本社所在地をみると表3のようになっている。この中で日本は100社の調査会社の中でただ1社ビデオ・リサーチが日本市場の調査収入で4,500万ドル、世界12位にランキングされ注目された。国際的にも各国の調査費は増加傾向にあるが、これは、大手調査会社が積極的に海外市場に進出、新しい調査サービスを提供し、調査の重要性が顧客に認識されたことが要因とされている。国際化の波、海外市場への展開は、ニールセン社の世界27カ国の進出をはじめ、西欧、英国のリサーチ・インターナショナルの29カ国、AGBの23カ国、西独GfKの13カ国、インフラテストの7カ国などがあり国際化にも新しい波がおしよせてきている。

 今回のアドエージの調査は、はじめてのレポートで交換レートも'86年第3四半期の各国レートを基に米ドルに換算(日本は156円)されている。

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