デジタルメディア教室(11)~ ポータルメディア ~"帰宅後最初に接触するメディアは?"

VRDigest編集部
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※本記事は2001年に発刊したVR Digestに掲載されたものです。

"ポータルサイト"-インターネットを利用している人にとっては、お馴染みの言葉であると思いますが、これば"インターネットの利用者が情報を探すときに最初にアクセスする場所"のことで、"ポータル"とは"玄関"を意味します。主なポータルサイトとしてはYahoo!やInfoseekなど情報検索サービスを提供しているサイトなどがあげられ、利用者が多いサイトは広告媒体としても注目されています。

 そして今後、放送のデジタル化や家電製品のネットワーク化など、家庭内のデジタル化が進展するにつれ、この"ポータル"という概念はインターネットの世界のみならず、メディア全般に拡大するものと思われます。そして、その"ポータルメディア"の候補としてはテレビ、パソコン、携帯電話など様々なメディアが考えられます。

 そこで今月は、この"ポータルメディア"の可能性について、当社のMCR(Media Contact Report)調査の「帰宅後最初に接触するメディアは?」という質問項目より、意識レベルから探ってみたいと思います。

 現在、家庭内には様々なメディアが存在しますが、MCR調査では、帰宅後最初に接触するメディアとして「テレビ」「ラジオ」「新聞」「雑誌」「パソコン(インターネット)」「(CDやMDなどの)オーディオ機器」「一般電話」「携帯電話・PHS」「その他」の9つをあげており、結果は図1のようになっています。

【図1 帰宅後最初に接触するメディア ベスト5

vol401_16.jpg

 これによると、帰宅後最初に接触するメディアとしては「テレビ」が75.0%と圧倒的に高く、個人全体の3/4の人が帰宅後真っ先にテレビのスイッチを入れている(もしくは既についているテレビを見ている)と考えられます。そして、テレビに次いで高いのが「新聞」で8.3%、以下「パソコン(インターネット)」が4.1%、「携帯電話・PHS」が3.5%と続いています。

 これを性・年齢別に見ると(図2参照)、各ターゲットとも「テレビ」が圧倒的に高いことに変わりはありませんが、男性10~20代、女性10、40代では「テレビ」が70%を下回っています。代わりに男女10代では「携帯電話-PHS」が男性7.9%、女性15.9%と高く、若年層の生活における携帯電話の定着ぶりがここでも見てとれます。また、男性20代では「パソコン(インターネット)」が10.4%と高く、この層の10人に1人は帰宅後真っ先にパソコンの電源を入れていると考えられます。

【図2 性・年齢別 帰宅後最初に接触するメディア ベスト5

vol401_17.jpg

 ちなみに、このパソコン(インターネット)に着目すると、帰宅後最初に接触するメディアとして「パソコン(インターネット)」と回答した人は全ターゲットで日伺三よりも増加しています(図3参照)。中でも、男性40代以上、女性10代での伸びが目立ちます。これは、そもそもインターネットの利用者が増加しているという点も見逃してはならないポイントですが、「帰宅後最初に接触するメディア」という点から考えると、確実にインターネットが人々の身近なメディアになりつつあるとも言えるのではないでしょうか。

【図3 帰宅後最初に「テレビ」・「パソコン(インターネット)」に接触する人】

vol401_18.jpg このように、「帰宅後最初に接触するメディア」という視点から見る限りにおいては、現在の家庭内における「テレビ」の強さ・優位性は圧倒的であり、将来の"ポータルメディア"としての可能性も最も高いと思われます。しかし、性・年齢別に見ると、10~20代といった若い層の間では、既に「インターネット」や「携帯電話」といった新たなデジタルメディアが生活に浸透しつつあると言えます。そしてこの傾向は、今後他の層にも広がっていくことが予想されます。

 逆に、どんなにデジタル化が進展しようとも、「新聞」などの既存メディアにロイヤリティーを持っている人が存在するということも、忘れてはならないポイントだと思われます。

 以上、将来の"ポータルメディア"の可能性について「帰宅後最初に接触するメディア」という視点から見てきましたが、これは"ポータルメディア"について考える際の一つの視点に過ぎません。例えば、これが"帰宅後"ではなく"起床後"最初に接触するなど「シーン」が異なると別の見え方をしたり、欲しい情報がニュースなのかエンタテインメントなのかといった「コンテンツ」の種類によっても"ポータルメディア"は変ってくると思われます。また、そもそもその人のメディア関与や情報志向など「人」のタイプといった側面も重要カヰ)しれません。

「将来の"ポータルメディア"は何なのか?」「そもそも"ポータノレメディア"とは何なのか?」当社としては、今後ともこのような課題に対して、生活者視点にたった調査・研究に積極的に取り組んでいきたいと思っております。

メディアマーケティング局 デジタルメディア部  伊藤 正裕

                                 v009961@videor.co.jp

 

Media Contact Report(MCR)調査概要

・調査地域 東京駅を中心とした半径30km圏

・調査対象者 満10~69才の男女個人

・標本抽出法 住民基本台帳より無作為2段抽出法

・標本数 指令標本数   2,600人

有効回収標本数 1,986人(2000年)

        2,015人(2001年)

・調査方法 訪問による質問紙留置法

・調査対象日 2000年6月5日(月)~11日(日)

2001年6月18日(月)~24日(日)

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