「2002年MCR調査」結果から~ブロードバンドの普及とインターネット利用状況~ブロードバンドユーザーとナローバンドユーザーの違いなど

VRDigest編集部
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※本記事は2002年に発刊したVR Digestに掲載されたものです。

 ビデオリサーチでは、2000年より「MCR調査」を毎年特定の1週間で実施しています。

(1999年以前は木曜~日曜までの4曜日の調査)

 2000年、2001年の調査は6月でしたが、今年はワーリレドカップサッカー期間の6月を避けて5月に調査実施、9月3日にリリースしました。

 当調査では、実際に行った1日の行動内容をメディア接触も含めて自宅内・外別に1週間記入する『生活行動調査』と生活における意識やメディアとの関わり方に関する設問を設けた『意識調査』との2つの調査を同一対象者に同一時期に調査実施しています。その調査結果から、「どのような人がどのような行動を何時しているのか」また、「どのくらいの時間を費やしているのか」など、生活行動について「時間」の視点から探ることができます。今回は、近年急速に広がりつつある「ブロードバンドユーザー」の自宅内におけるインターネット利用状況をご紹介したいと思います。

2002年調査概要

<調査地域> 東京30㎞圏

<調査対象者> 満10才~69才の男女個人

<標本抽出> 住民基本台帳より無作為2段抽出法

<標本数> 指令2,600人  有効回収2,055人

<調査方法> 質間紙留め置き法

(『生活行動調査』は調査対濠日の生活行動を15分単位で記入するクローズドエンド方式)

<調査対象期間> 6月18日(月)~24日(日)

~ブロードバンドの普及と自宅内でのインターネット利用状況~

 この1年でインターネット利用において注目されてきたひとつに「ブロードバンド」があげられるでしょう。一般世帯でも常時接続を容易にし、大容量を高速で配信できるブロードバンドが進めば、インターネット利用状況に自ずと変化が起きることが予測されます。

 そこで、ここからはブロードバンド接続でのインターネット利用を、個人利用が中心となる自宅内での状況からみてみましょう。

 ※以降、インターネット利用時間、及び利用率のデータは全て「自宅内」における「PCと携帯情報端末機器(携帯電話・PHS以外)でのインターネット利用」の数陸です。

 

■ブロードバンドの普及と利用

 2002年のMCR調査結果では、自宅もしくは個人所有のPCでインターネット接続をしている人がほぼ4割でした(図1)。その中で(インターネット接続している人の中で)ブロードバンド接続をしている人が3割に上っています(ここではCATV、ADSL、光ファイバー接続)。

 また図2は、MCR調査期間に、実際に自宅でインターネット利用をした人の1日当たりの割合(行為者リーチ)ですが、ブロードバンドユーザーは1日平均4割がインターネットを利用しており、ナローバンドユーザー2割の2倍近くに上っています。

図1.自宅暮個人所有パソコンでのインターネット接続形態-2002年-

vol412_01.jpg

図2.自宅内インターネット行為者リーチ(1日当たり)

vol412_02.jpg

■ブロードバンドユーザーのインターネット利用時間は?

 また、自宅内での1日当たりの利用時間量をみてみると、自分でネット接続をしている人の平均利用時間は26分ですが、ブロードバンドユーザー(接続者)でみると利用時間が40分を超えています(図3)。これは、ナローバンドユーザーの2倍以上の時間量になりますが、実際に利用したときの平均利用時間(母数を行為者のみに絞った場合)をみるとナローバンドユーザー・1時間20分に対してブロードバンドユーザーが約1時間50分です。こうしてみると、確かにブロードバンドユーザーの利用時間が長いわけですが、ナローバンドユーザーの利用の割合(行為者リーチ)が、ブロードバンドユーザーに比べて低いため、両接続形態別ユーザーの平均利用時間には2倍の差が見られるものの、両者が実 際にネットを利用する場合の時間量にそこまでの開きはありませんつまり、現状では「ブロードバンドユーザーはよりインターネットを利用することが多いものの、(接続形態を問わず)インターネット利用にはある一定の時間(1時間30分近く)を費やすことになる」ということが言えるのかもしれません。

図3.自宅内インターネット利用時間量(1日当たり)

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■どのような時間に利用されるのか?

 次に、ブロードバンドユーザーの利用時間帯をみてみましょう。1日の毎60分利用率をグラフにしたのが図4です。

ここでは、人々の生活が曜日によって異なることを想定して、平日と土日に分けてみました。

※但し、土曜・日曜はそれぞれ調査日が1日のみなので、分析結果はあくまでも参考として取り上げたものです。」

図4.毎60分 自宅内インターネット利用率

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 ブロードバンドユーザーはナローバンドユーザーと比べて、どの時間帯も利用率が高くなっています。 自宅内インターネットは夜21時台から24時台が1日のなかで最もよく使われる時間帯ですが、ブロードバンドユーザーは特にその山が高く、また、ナローバンドユーザーのピークが23時台なのに対して、22時台、23時の2時間にわたっています。また、平日は朝から夕方にかけても緩やかな波がみられ、朝9時に利用が多く、11時,12時台の昼食時に減り14時15時台再び利用者が増えるなど、1日の中で、ある程度のメリハリが見られます。

 また、土・日曜平均をみると、確かに夜の利用は多いのですが、日中(午後)の利用率も高いのが特徴といえます。そして、平日と同様に朝の一定の時間に利用者が多くなります(土日では10時台)。

 更に、土曜・日曜を分けて利用時間量をみると(図5)ブロードバンドユーザーは日曜よりも土曜の利用が多くなっています。

図5.曜日別自宅内利用時間量

vol412_05.jpg

 そして、時間帯でみた場合(図6)、土曜13時から16時までと夜22時から24時が1週間の中で、最もブロードバンドユーザーの利用がさかんな時間となっています。

 ナローバンドユーザーでは土曜よりも日曜の利用が多く、土日の日中利用、特に日曜の10時、11時で山があるのが将数ではありますが、ブロードバンドユーザーほど曜日による大きな変化はみられません。

 

図6.毎60分 自宅内インターネット

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■ブロードバンドユーザーはどういう人?

 このように、特に土日の利用の状況でナローバンドユーザーとの違いがうかがえるブロードバンドユーザーとはどのような人たちなのでしょうかっ最後にブロードバンド接続をしている人の構成割合(図7)を曜日別の利用者で見てみましょう。

図7.インターネット利用頻度

vol412_07.jpg

 各曜日とも半数は男性の勤め人(事務系、労務系、管理職含む)で、特に土曜が多くなります。男性勤め人の利用が土曜の利用時間量を大きくしているようです。

 一方で主婦、学生も2割近くを占めています。主婦は日曜がやや少なく平日・土曜の利用が、学生は土曜がやや少なく日曜の利用が多くなるという結果が出ています。(※但し、いずれも今回の調査期間での1回の土曜、日曜の利用状況結果です。さらに今後の調査が必要です。)

 今後、ブロードバンドが自宅内でさらに普及した場合、家にいることの多い「主婦層」「学生(特に小・中学生)」の利用がどのように変化していくのか、注目していく必要があると思われます。

以上、今回はMCRの調査結果からインターネット・ブロードバンド利用者の状況をごく一部ですがご紹介しました。調査期間が1週間であるために、正確な数値として把えるのが難しい部分もありますが、全体の傾向は把握できる結果となっているのではないでしょうか。

(第ニマーケティング局 商品調査部 兼巻 綾子)

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