視聴率実践講座 ~ その8 ~視聴分布やターゲットで視聴判定

VRDigest編集部
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※本記事は1997年に発刊したVR Digestに掲載されたものです。

 さて、今月号では今までに紹介した手法を使って、実際に分析をしてみることにしましょう。具体的には、'97年1~3月の平日22時台の時間帯分析ということにします。

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 表1の曜日別の22時台の総世帯視聴率をみると、平日の中では月曜日が66.2%で最も高く、水曜日が61.5%と一番低い結果となっています。この視聴率の差がどの様なものなのかを、先月号までで紹介の終わった分析手法を使用して明らかにしてみることにします。時間帯の分析なので、視聴分数分布については局別ではなく全局、すなわち世帯内でテレビセットのスイッチがONであるか否かなのかのデータということになります。

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 まず世帯全体のデータをみると(図1)、55分以上テレビが点いている世帯の比率が月曜日50.6%と多く、水曜日が46.9%、逆にテレビが消えている世帯は月曜が21.3%で、水曜日が24.9%と多いことになりました。分布の形も比較すると、水曜日の方で20分未満のより短時間視聴の分布の比率も多いことが分かります。世帯プロフィール(主婦年齢)別にみても、どの特性においてもほぼ世帯全体と同じ傾向を示しています。この時間帯の主視聴ターゲットの一つである女性20~34才の層についての分布をみてみると(図2)、テレビ非視聴者の比率が月曜日で45.0%であるのに対して、水曜日は53.4%ものスコアとなっていることが分かります。55分以上接触の比率も月曜日の方が水曜日に比べてかなり高く、彼女たちにとっては月曜日の方がテレビが見たくなる曜日であることがうかがわれる結果ということになります。

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次に、この時間帯のテレビ視聴の累積到達率と視聴回数データをレベル1/3(20分)視聴判定の数値で見てみることにします。まず累積到達率をみると(図3)、特に主婦年齢34才以下の世帯で月曜日は95.8%もの世帯が到達しているのに対して、水曜日は83.2%に留まってしまっていることが分かります。即ち、残りの16.8%の世帯は、この分析対象期間のほぼ1クールの間の水曜22時台に毎回20分以上1度もテレビを点けたことがないということになります。同様に主婦年齢34才以下の世帯の視

聴回数データをみると(図4)、平均視聴回数では逆に水曜日の方が5.9回と、月曜日の5.5回を上回る

結果となっています。毎週見ていたことになる12回視聴のスコアも水曜日の方が多くなっています。ちょっと ややこしくなりますが、水曜日に見たいコンテンツがある主婦年齢34才以下の世帯は月曜日 に比べより習慣性をもって22時台にテレビ接触をしているということになります。

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 つづいて、月曜日の22時台にテレビを見ていた世帯の水曜日の22時台視聴状況を、視聴判定1/3(20分)レベルのデータでみてみることにしましょう(図5)。点線で囲ったOFFのデータに注目して下さい。月曜日に各局を視聴していた世帯の水曜日に対してのOFFの流出量が、合計で17.9%と多いことが分かります(A局~F局からのOFFへの流出の合計値)。水曜日の各局の番組への月曜日OFF世帯からの流入量は合計して9.4%に留まっています。月曜日はOFF世帯そのものの数値も水曜日に比べると少なく、月曜日コンテンツのパワーが水曜日を上回っているということが分かります。

 次に、20~34才の女性ターゲットの状況を見てみることにしましょう。A局・C局の月曜日の視聴

者が水曜日OFFへ大量に流出していることのよく分かる結果といえます。本来は全ターゲットを分析してからものを申すべきなのでしょうが、「とりあえず世帯プロフィールは主婦年齢34才以下、個人ターゲットでは20~34才の女性の歓する番組ソフトが水曜日は月曜日より少ない」ということがHUTの違う大きな要因であることに違いはないでしょう。

                             (本社 テレビ調査部 加納永一)

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