北部九州地区のテレビ視聴特性(漫画など)―番組種目別にみる―

VRDigest編集部
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本記事は1986年に発刊したVR Digestに掲載されたものです。

〇増加する報道番組における視聴時間のシェアは

 この秋の番組改編ではどのチャンネルを見てもニュース・報道番組の花ざかり(?)で視聴者がチャンネルを選択するのにとまどう時間帯が増えました。報道番組の拡大により消えていく運命にある番組も数多くあります。

 そこで今回は番組種目別の放送状況と視聴実態について追跡を試みてみました。

 まず、次ページの図-1のグラフは北部九州地区の'86.4月~6月の季報をもとに全放送時間、全視聴時間に対する番組種目ごとのシェアを放送時間と視聴時間各々について、"19時~23時"と"全日<6時~24時>から19時~23時を除いた時間帯"に分けてまとめたものです。

<但し、民放4居とNHK総合の5局についての結果です。>

 特に目立った結果をまとめてみますと、つぎのようになります。

・放送過剰気味の番組種目

 (放送時間のシェアの方が視聴時間のシェアよりも高い番組種目)

19時~23時 では......報道、教育・教養、芸能

全日<6時~24時>から19時~23時を除いた時間帯 では......一般実用、教育・教養

・放送不足気味の番組種目

 (視聴時間のシェアの方が放送時間のシェアよりも高い番組種目)

19時~23時 では......スポーツ、劇場用映画、スリラー・アクション、マンガ、時代劇

全日<6時~24時>から19時~23時を除いた時間帯 では......マンガ、時代劇、報道、一般劇

 となっており、この期間の結果を見る限り、視聴者にとって報道番組は、"19時~23時"では、やや放送過剰気味で、"全日<6時~24時>から19時~23時を除いた時間帯"では、やや放送不足気味といえるようです。

vol223_01.jpg

〇報道番組を時周帯別に分析すると......

 報道番組についてもう少し分析してみましょう。

 下のグラフはここ10年間の北部九州地区における報道番組の放送時間と視聴時間のシェアを改編期の4月と10月について5年おきに月報よりその推移をまとめたものです。

19時~23時では......

放送時間のシェアが'75年'80年の各月とも6.8%前後であったのに対し、'85年の4月では9.8%、10月では12.1%となっており、さらに'86年4月~6月の3ケ月では13.6%(図-1参照)と拡大の一途をたどっていることがわかります。一方、視聴時間の方は放送時間の伸びには及ばず放送量が先行しています。

全日<6時~24時>から19時~23時を除いた時間帯では......

'75年では視聴時間のシェアの方が放送時間のシェアよりも少なかったのですが、'80年以降は視聴時間のシェアの方が高くなっており、"19時~23時"とは逆に放送量が追いかける形となっています。

vol223_02.jpg

 図-3のグラフは各地区の'86年4月~6月の季報よりt"報道番組"について放送時間と視聴時間のシェアをまとめたものです。

19時~23時では......

放送時間のシェアは関東、関西、名古屋の民放5局地区では11.5~12.0%で他の5地区は13.5%程度となっています。視聴時間のシェアでは名古屋地区(11.3%)、関西地区(11.2%)などが高く、北部九州地区は9.4%と札幌地区(8.9%)に次いで少なくなっています。なお、放送時間のシェアの方が視聴時間のシェアを上回っているのは各地区とも共通しています。

全日<6時~24時>から19時~23時を除いた時間帯では......

各地区とも"19時~23時"とは逆に視聴時間のシェアの方が放送時間のシェアを上回っています。視聴時間のシェアでは、仙台地区(21.2%)、静岡地区、(20.7%)が20%を越えており、特に仙台地区では放送時間のシェアとの差が最も大きくなっています。北部九州地区の視聴時間のシェアは16.9%で、関西地区(16.4%)に次いで少なくなっています。

vol223_03.jpg

〇5年比較で番組種目の推移をみると......

 それでは次に北部九州地区における他の番組種目の放送時間と視聴時間のシェアの推移を"19時~23時"について特徴的なものをまとめてみたのが次ページ図-4のグラフです。

(改編期の4月と10月について5年おきに過去10年の推移をとらえています。)

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クイズ・ゲームの視聴時間のシェアは放送時間のシェアとほぼ同率で推移しており、放送時間と視聴時間のバランスがよくとれています。スポーツはナイターの関係で10月よりも4月の方が放送時間・視聴時間ともシェアが高くなっており、年を追うごとにそれぞれのシェアは拡大しています。

 劇場用映画は各年とも視聴時間のシェアの方が放送時間のシェアを上回っています。

 時代劇、一般劇は放送時間、視聴時間ともシェアは減少しています。

 又、マンガについては放送時間のシェアが減少する傾向にあるのに対し、視聴時間のシェアは逆に拡大しています。

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 劇場用映画は19時~23時、及び全日(6時~24時)から19時~23時を除いた時間帯とも北部九州地区の視聴時間のシェアは最も高く、後者の時間帯では、放送時間のシェアも最も高くなっています。

 時代劇は19時~23時では視聴時間のシェアがやや高くなっており、全日(6時~別時)から19時~23時を除いた時間帯では放送時間のシェアが他地区に比べて最も低いにもかかわらず視聴時間のシェアが関東や札幌よりも高くなっています。

 スリラー・アクションは19時~23時での視聴時間のシェアが関西、札幌では10%以上を確保していますが全日(6時~24時)から19時~23時を除いた時間帯では他地区に比べ高いシェアを確保しているとは言えません。

 一般劇はいずれの時間帯の放送時間のシェアとも他地区に比べ、北部九州地区はやや高くなっていますが、視聴時間のシェアは他地区に比べあまり高くありません。

 スポーツは19時~23時では視聴時間のシェアが関西地区に次いで北部九州地区は低いのですが、全日(6時~24時)から19時~23時を除いた時間帯では放送時間のシェアが最も低いのに対し、視聴時間のシェアは仙台、札幌よりも高くなっています。

 これらの結果から北部九州地区ほ劇場用映画、時代劇が他地区に比べて視聴される割合が高いといえるようです。

 以上、今回は番組種目に的を絞って、放送時間と対比しながら北部九州地区の視聴特性を分析してみました。 (九州支社 調査課 筈見秀樹)

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