衛星放送と新しいテレビ~クリアビジョンなど~

VRDigest編集部
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本記事は1988年に発刊したVR Digestに掲載されたものです。

衛星放送の一般家庭での視聴が多くなってきた。米国ではCATV用の通信衛星を視聴してしまうという型で、衛星を利用したテレビ放送の利用は-般的になったといえる。また、外国では放送衛星と通信衛星という区別はなく、使用する電波の種類で分類しているので、衛星放送を視聴しているのは日本だけだといった考え方は通用しない。しかし、最近は衛星にスクランブルが懸けられ一般家庭ではスクランブル解除器をレンタルするか、CATVに加入しなければ視聴できなくなってきている。

今回は外国の衛星ではなく、日本の衛星放送と番組内容について考えてみる。

衛星放送の主目的は難視聴解消であったが、BS-2bが上りチャンネルに余裕ができ'62年7月から24時間放送を開始した。24時間放送は現在のテレビ放送の感覚から考えると新しい型のテレビといえる。まず番組編成が柔軟編成になっていること、これが大きな特長である。柔軟編成は時間枠に囚われず、イベントを一日中放送したり、長時間の中継をするといった番組編成である。

この柔軟編成で、とくに海外ニュースやアメリカの大リーグ中継などのスポーツ番組を中心としたものを時間枠を考えずに放送することができたり、新旧内外の映画も編集せずに放送できる。それと音楽放送。この音楽放送はPCMのステレオ放送で、Aモードは4チャンネルステレオも可能。これだけの番組編成は現在のテレビでは考えられても実際には放送出来ない。いずれこのチャンネルがメインチャンネルになるのではないかと考えられる。とくに海外からのニュースは新聞では遅く、この衛星放送にとって変わられるだろう。

とくに国際情勢の判断は日本人と外国人の判断の差が大きいので外人キャスターを入れて生で放送するということができなければ時代の流れについていけない。これはやはり新しいテレビといえる。CATVが始まったころ自主放送にこの柔軟編成をしたらという提案があったが、ほとんど実施されなかったが、衛星放送の利用によって実用化されたといえる。

この衛星放送にはハイビジョンの実用化が見込まれている。来年からは実験放送も実施されるようだ。ただ前々から話をするようにハイビジョンは現在のテレビとの互換性がないので、新しいテレビを購入しなければならない。これは現在のシステムをすべて変えなくてはならない。ということでいままで協力的だった米国も難色を示しだしてきた。

ハイビジョンと現在のテレビの中間的な高性能テレビということでクリアビジョンが登場している。とにかくハード、ソフトの面で目がはなせない衛星放送である。

                                  (調査開発部 森 一美)

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