「ターゲティング広告ってどんな種類があるの?主要パターン4つ」今さら聞けない!基本の『キ』

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広告・マーケティング
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「ターゲティング広告ってどんな種類があるの?主要パターン4つ」今さら聞けない!基本の『キ』

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日々急速な進化を遂げるデジタルマーケティング業界。
皆さんも、毎日のように各社から発信されるニュースで最新情報をキャッチアップしたり、実務上デジタルマーケティングに関わることも多いかと思います。
このコーナーでは、皆さんがニュースや業務で触れるデジタルマーケティングに関する多くのサービスで頻繁に目にする・・・けれども、"基本"であるがゆえ、詳しく説明されることが少ない「単語」や「仕組み」について、初心者にもわかりやすく説明していきます。

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インターネット広告におけるターゲティング="狙い撃ち"

普段お使いのパソコンやスマホで、皆さんはどの様な広告を見ていますか。例えば、りさ子さんという女性が、「旦那さんにプレゼントしよう」と思い男性用のネクタイについてあれこれと自宅のPCで調べていれば、彼女のPCには一定期間、男性用のネクタイに関する広告が多く表示されるでしょう。

これは、その広告を配信する事業者がりさ子さんのことを「イマ、この人はネクタイが欲しいと思っているはず。だったらネクタイの広告をいっぱい見せれば買ってくれやすいだろう」とみなし、その人を狙ってネクタイの広告を配信していることに起因します。

このように「ネクタイへの興味がある人」といった形で、特定の相手を"狙い撃ち"として広告を配信することを「ターゲティング」と呼びます。 似たような概念として、「パーソナライズ」という言葉もありますが、パーソナライズはその人にとって"合う"広告を見せる・・・というものに対し、ターゲティングは広告を出す側が「コレ」と"指定した特定の条件"に沿って広告を見せることを意味します。

※「パーソナライズ」について詳しく知りたい方はコチラ

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代表的なターゲティングの"狙い撃ち"手法は4パターン

2019年現在、代表的な"狙い撃ち"手法は以下の4パターンです。

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それぞれのターゲティング手法について、詳しく見ていきましょう。

①オーディエンスターゲティング

最も種類が豊富で、多く活用されているのがオーディエンスターゲティングです。

「Audience(オーディエンス)」=聴衆、視聴者
つまり"ヒト"を意味します。

"ヒト"を狙い撃ちして広告を配信するので、先ほどの例でいうと「ネクタイの広告を配信したい」という企業がりさ子さんを「ネクタイに興味があるヒト」として狙い撃ちした場合、ポータルサイトで政治のニュースを読んでいても、ネクタイをECサイトで購入しようとしていても、テレビ局のホームページで見たいテレビ番組の情報を探していても、趣味の手芸に関する個人ブログを見ていても、どこのサイト(アプリ)でもネクタイに関する広告が表示される可能性があります。

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オーディエンスターゲティングは大きく分けると5種類あります。
※それぞれの呼び方は広告配信事業者ごとに異なります。

■そのヒトの属性に基づく「属性ターゲティング」
ー「男性30代」「関東在住の女性」など、性別・年齢・住んでいる地域などデモグラフィック属性を使用したターゲティング手法

■そのヒトの嗜好に基づく「インタレストカテゴリーターゲティング」
ー前述の「ネクタイに興味がある人」のように、その人の興味関心領域を指定するターゲティング手法

■そのヒトの検索履歴に基づく「サーチターゲティング」
ー「直近1ケ月以内に軽自動車に関連するキーワードを使って検索を行ったことがある」など、インターネット上の検索キーワードを使用したターゲティング手法

■そのヒトの自社サイト(アプリ)訪問履歴に基づく「リターゲティング」
ー「直近1カ月以内に自社の企業サイトに訪れたことがある」など、広告を配信したい広告主が保有するサイト(アプリ)への訪問履歴を使用したターゲティング手法  
※リターゲティングの仕組みについて、詳しく知りたい方はコチラ

■広告を配信したい企業が狙いたいと思う"理想のヒト"に似たヒトを狙い撃ちする「類似ユーザーターゲティング」
ー「自社商品◎◎を最近サイト上で購入してくれたヒト・・・と似たヒト」といったように、"理想像"を決め、その理想に近いヒト=似たようなヒトを探し出して広告を配信するターゲティング手法
※類似ユーザーについて、詳しく知りたい方はコチラ

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②コンテンツターゲティング

コンテンツターゲティングは、そのサイトやアプリの"中身"を狙い撃つターゲティング手法です。 いくつか例をご紹介しましょう。

例えば、ホテルの予約サイトで北海道のホテルのページを見ている人は、普通の人に比べ、旅行か出張で北海道に行く確率が極めて高いことは明らかです。であれば、北海道にあるレジャー施設やショッピングセンター、飲食店などの広告をその予約サイト上に表示させれば、他のサイトに広告を表示させるよりも広告に興味を持ってもらえる可能性は非常に高いと言えるでしょう。

アプリも同様で、例えば、パズルゲームのアプリ「A」で遊んでいる人は、パズルが好きな可能性が高いため、他のアプリを使っている人に比べて別のパズルゲームアプリ「B」を使ってくれる可能性も非常に高いと言えます。であれば、パズルゲームアプリ「A」上で「B」の広告を流せば、効率的に「B」のアプリをダウンロードする人を増やせるでしょう。

コンテンツターゲティングは、このようにそのサイトやアプリで掲載している"中身"にあわせて狙い撃ちするため、サイトやアプリの個性が強ければ強いほど特徴が出やすいとも言えます。

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コンテンツターゲティングは大きく分けると2種類あります。
※それぞれの呼び方は広告配信事業者ごとに異なります。

■特定のサイトを自ら指定してターゲティングする「プレイスメントターゲティング」
ー「アプリ◎◎」に配信したい、といったように、具体的に広告を配信するサイト(アプリ)を個別指定するターゲティング手法

■特定のカテゴリを指定してターゲティングする「サイトカテゴリーターゲティング」
ー「化粧品カテゴリ」に配信したい、といったように、広告配信事業者が独自にカテゴライズしたサイトやウェブページのどこかに広告を配信するターゲティング手法

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③デバイスターゲティング

デバイスターゲティングは、広告を配信するデバイスを狙い撃つターゲティング手法です。
例えば、スマホ用のゲームアプリのダウンロードを促すインターネット広告は、当然ながらパソコンよりもスマートフォン上で表示させたほうがアプリのダウンロードに繋がりやすいですよね。
このように、配信するデバイスを指定することをデバイスターゲティングと呼びます。

デバイスターゲティングには、単純にデバイスを「パソコン」「スマートフォン」「タブレット」のいずれかと指定するだけでなく、広告配信事業者によっては、OS(AndroidOS/iOS)やバージョン(たとえば、「iOS10.0以上」)などの細かい設定ができることもあります。

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④位置情報(ジオ)ターゲティング

位置情報ターゲティングは、特定の場所に"いる"もしくは"行く可能性が高い"人を狙い撃つターゲティング手法です。「ジオターゲティング」と呼ばれることも多いです。
※ジオ(geo)は日本語で「地理」「場所」といった意味を持ちます。

例えば、渋谷にしかない路面店の広告は、「今、渋谷にいる人」もしくは「普段から渋谷によく行く人」に見せた方が店舗への来店可能性が高まりますよね。 位置情報には、GPSや店舗に設置されたビーコン(特定の条件を満たしたスマホ等の端末が「店舗に来た」という情報を受信できる装置)などが使用されます。

位置情報ターゲティングは、ここ数年で注目度が高まりつつあるターゲティング手法です。 その最大の魅力は「店舗」というオフラインの場にオンライン上のインターネット広告を通じて送客ができるという点です。店舗で商品を販売する広告主からのニーズは非常に高く、これに応えるために各社が日々位置情報を収集し、広告配信への活用を模索しています。

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「りさ子さんはきっと今ネクタイに興味がある」←は、どうやって調べる?

ここまでターゲティング手法について4つのパターンを紹介してきましたが、ところで「りさ子さんはきっと今ネクタイに興味がある」という情報を、広告配信事業者はどのように調べているのでしょうか。

それは、広告を配信する事業者が様ざまな「のりしろ」を駆使して『りさ子さん』と『ネクタイへの興味』を結び付け、りさ子さんを『今、この人はネクタイを欲しがっているから優先的にネクタイの広告を当てよう!」と狙い撃ちすることにより実現しています。

例えば、オーディエンスターゲティングでは"ヒト"を狙ったターゲティングをすると説明しましたが、この"ヒト"とは正確にはCookieやADIDなどが「のりしろ」としてよく使われており、本当の"ニンゲン"に向けてターゲティングされているわけではありません。

このような結び付けを「データを連携する」などと呼びます。データの連携について詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。

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いかがでしたか。

ターゲティング手法は、日々新しいサービスが新しくリリースされる進化が目覚ましい領域です。それぞれの手法の違いをしっかり理解して、普段の業務に活かしていきましょう。

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