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ひと研究所 「敬老の日」シニアのスマートシフト加速。メールや天気は"スマホで確認"が増える!

株式会社ビデオリサーチ(本社:東京都千代田区、社長:加藤 讓)は「Senior+/ex(シニアプラスエクス)」の最新データ(2017年4~6月調査)から、敬老の日にちなみ「シニアとインターネット」について分析した結果を紹介します。なお、この分析は当社のシニア研究チーム「ひと研究所 VRエイジング・ラボ」が主体となって実施しています。

スマホによるインターネット利用が拡大

ここ数年急速に普及しているスマートフォン(以下スマホ)。シニア層においても普及は進み、東京50km圏では60代前半の3人に2人、60代後半では2人に1人、70代前半で3人に1人が所有していることがわかりました。それに伴い、変わってきたのがインターネット(以下ネット)の利用のされ方。まずは直近3年間のネットの利用率をデバイス別にみたところ、各年代ともPCでの利用はほぼ横ばいなのに対し、スマホでの利用は大きく伸び、所有率の上昇とパラレルにネット利用率も上昇しています。これは、従来型の携帯電話、いわゆるガラケーの所有率とネットの利用率が乖離しているのとは対照的な傾向であり、スマホならではのインターフェイスが、シニアの手元での情報探索行動を促していると推測されます【図表1】。

【図表1】60代以上のデバイス別所有率とインターネット利用率の推移

【図表1】60代以上のデバイス別所有率とインターネット利用率の推移

スマホでは速報、PCでは吟味と情報の使い分け

インターネットで利用・閲覧している情報やサービスを、PCとスマホそれぞれのネット利用者で見比べてみると、スマホで利用が高かった上位には、LINE等のメッセンジャーアプリ、メール、SNS、天気、ニュース、芸能・スポーツ情報、クーポン、レストラン情報など。PCでは、動画の視聴、価格・商品比較サイト、旅行・ホテル情報、チケット予約などでした。メッセージのやり取りや、その場ですぐ入手することに価値のある情報、速報的な情報はスマホで、じっくり吟味したい情報や、手元では見にくい情報、決済が絡む情報などはPCで、とシニアも使い分けている様子がうかがえます【図表2】。

【図表2】60代以上のスマホ/PCでの利用・閲覧情報・サービス

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※スマホでの利用率5%以上のもので、スマホとPCでの利用率の差が大きい順にランキングしている
※スマホまたはPCで直近半年以内にネットを利用した人ベース(スマホ:581s、PC:758s)、2017年調査

一方で、動画視聴や旅行・ホテル情報などは、現時点ではまだPCでの利用率が高い情報ではありますが、じわじわとスマホでの利用も上がってきていることが確認できました。また、まだスコアとしては小さいものの、キャンペーンや懸賞への応募、メールマガジン、ネットバンキング、オンラインゲーム、オンラインアルバム、ショッピングやファッション情報なども、スマホでの利用がじわりと上がって来ています。

今後、さらにシニアへのスマホの浸透は進んでいくでしょう。スマホのインターネットへのアプローチのしやすさが、シニアの情報接触や消費行動も大きく変えていくかもしれません。

『ACR/ex(Senior+/ex)』 調査概要
調査方法 訪問による調査対象者説得、電子調査票による調査
対象者抽出方法 エリア・ランダム・サンプリング
対象者条件 12~74歳男女 ※12~69歳は「ACR/ex」、70~74歳は「Senior+/ex」より抽出
調査エリア 東京50km圏
調査時期 2015/2016/2017年 4~6月調査
サンプル数 (2017年調査時点)60~74歳 1235s 

ビデオリサーチ『ひと研究所 VRエイジング・ラボ』とは?

(株)ビデオリサーチがシニア市場の活性化を目指して立ち上げたシニア研究プロジェクト。老年学の専門家や自身がシニア年代のマーケティングコンサルタント、オピニオンリーダー的シニアが所属するNPO団体とも連携し、リアルなシニアを捉えマーケティング活動に活かすべく、研究活動や情報発信、企業のシニアマーケティングへのコンサルティング業務を行なっています。