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業務効率化とは?
ムリ・ムダ・ムラを無くすステップを紹介

公開日:2025年10月30日

業務効率化とは?ムリ・ムダ・ムラを無くすステップを紹介

「人手不足で残業が減らない」「定型業務に追われて本来注力すべき付加価値業務に手が回らない」といった悩みは、多くの企業に共通する課題です。これらの課題を根本から解決し、持続的な成長を実現するために不可欠なのが“業務効率化”です。

業務効率化とは、企業に存在するムリ・ムダ・ムラを取り除き、生産性を高める取り組みを指します。単なる作業スピードの向上ではなく、組織全体の仕組みやプロセスを見直すことで、限られたリソースを最大限に活用し、生産性を高める取り組みが求められています。一方で、ツールを導入しても定着せず、効果が限定的にとどまる失敗例も少なくありません。

本記事では、業務効率化の3つのポイントと導入が求められる背景を整理し、具体的なステップやつまずきやすい課題への解決策を分かりやすく解説します。

目次

1.業務効率化とは

業務効率化とは「限られたリソースで成果を最大化するために業務プロセスを改善すること」を指します。ここでいうリソースとは「人・時間・コスト」です。

単なるスピードアップではなく、仕組みを見直すことで業務の質と再現性を高め、持続的に成果を出せる体制を築くことが求められます。

業務効率化の3つのポイント

業務効率化を考えるうえで重要となるのが「どこを改善すれば効果が出るのか」を見極めることです。

以下に、基本となる3つの視点を整理しました。

  • ●作業を早くするだけでなく、プロセスを見直して質を高める
  • ●一部の業務だけでなく、部署やチームをまたいだ全体最適を目指す
  • ●「ムリ(過負荷)」「ムダ(不要作業)」「ムラ(ばらつき)」をなくし、安定した成果を出せる仕組みを整える

例としては、紙文化やExcel依存からの脱却、属人化業務のマニュアル化、システム連携による情報一元管理などが挙げられます。

業務効率化が求められる背景

業務効率化が必要とされる背景には、企業が直面する共通の課題があります。以下は代表的なものです。

課題 具体例
人手不足 担当者1人に業務が集中し、残業が増える
長時間労働 定型業務に時間がかかり、付加価値業務に手が回らない
属人化 特定の社員しか分からない業務手順が存在
情報分断 部門ごとに異なるツールを利用し、データが散在

こうした課題は、業務停滞や意思決定の遅延を招き、競争力低下の要因となります。

2.業務効率化を進める6ステップ

業務効率化を実現するには、やみくもにツールを導入するのではなく、段階的に進めることが重要です。本章では「業務の棚卸しから改善施策の定着まで」の流れを6つのステップに整理し、具体的な取り組み方を解説します。

STEP01 業務の棚卸しと可視化

効率化は、目的を明確にすることから始まります。たとえば、「残業削減」「付加価値業務に時間を回す」といった目標を立て、その目的に即して対象範囲(部署単位や特定業務)を定めましょう。

そのうえで担当者ごとに業務をリスト化し、以下の観点で整理します。

【棚卸しのチェック項目例】

  • ●作業名/担当者
  • ●頻度(毎日/週次/月次など)
  • ●所要時間
  • ●使用ツールや資料
  • ●関与する部門

STEP02 優先順位付けとKPI設定

抽出した業務をすべて一度に改善することは難しいため、優先度を決めます。

評価軸は「インパクト(効果の大きさ)」「実現容易性(取り組みやすさ)」「リスク低減(エラーや事故防止への寄与度)」の観点で整理します。

【優先度の具体例】

対象業務 インパクト 実現容易性 リスク低減 優先度
請求書処理(毎月10時間) 高い(最優先)
棚卸し作業(年1回) 低い(後回し)

さらに、この段階でKPI(処理時間、残業時間、エラー件数、顧客対応スピードなど)を設定しておくことで、後の評価段階で効果を測定できます。

例えば、「請求書処理時間を30%短縮」「月間残業時間を20時間削減」「エラー件数を半減」等を設定することで、改善施策の効果を客観的に評価でき次のアクションにつなげやすくなります。

STEP03 優先業務フローの可視化

優先度の高い業務について、処理の流れを図や表で明確化します。単なる作業リストではなく、「どの作業が、どの部署・人と連携して進むか」を示すことで、ボトルネックや二重作業を特定できます。

【可視化の具体例】

  • ●請求書処理の流れを図解し、「入力→承認→転記」のどこに時間がかかっているかを確認する
  • ●問い合わせ対応フローを整理し、顧客からの情報収集に手戻りが多い点を把握する

STEP04 改善方法の検討と実施

フローを可視化したうえで、改善の方向性を検討します。改善策はツール導入に限りません。業務そのものの再設計も選択肢の一つです。

【改善方法の例】

  • ●業務廃止・統合:不要な定型報告を削減、重複会議を一本化
  • ●業務分担の再設計:承認プロセスの簡略化、属人化タスクをチームへ共有
  • ●業務手順の見直し・標準化:経費精算のフォーマット統一、営業日報の入力ルール設定
  • ●デジタル化・自動化:ワークフロー導入で承認スピード向上、RPAで請求データを自動転記
  • ●アウトソーシング:給与計算やコールセンター業務を外部委託し、リソースを戦略業務に集中

STEP05 改善施策の実行(小さく始める)

改善方針が固まったら、小規模から施策を開始します。いきなり全社展開せず、一部の部署・小規模範囲で試行し、効果と副作用を確認してから横展開することで失敗を防ぎます。

STEP06 評価と定着

効率化は導入して終わりではありません。定めたKPIに基づいて効果を測定し、改善を繰り返すことで定着します。

【測定に活用できる指標の例】

  • ●処理時間の短縮度合い
  • ●ミスや手戻り件数の減少
  • ●従業員満足度(業務の負担感軽減)
  • ●顧客対応スピード

このように6ステップを順に踏むことで、属人化やリソース不足といった課題を解消し、持続的な改善につなげられます。

3.業務効率化におけるよくある課題と解決のポイント

業務効率化は多くの企業にとって重要なテーマである一方、人や組織の壁が原因で停滞することが多いのが現実です。本章では「よくある課題」を整理し、それぞれに対応する解決のポイントを解説します。

課題1. 目的が現場に浸透せず、受け入れられない

導入の背景や改善目的が共有されないと、「なぜ取り組むのか」が理解されず、結果として効率化の行動が続かない、あるいは導入したツールやシステムが活用されない事態につながります。

さらに「余計な仕事が増える」「慣れたやり方を変えたくない」といった心理的な抵抗も生まれやすくなります。

【ポイント】

経営層がビジョンを明確に伝え、現場と双方向で意図を共有することが大切です。小規模導入で成果を示すと、現場に小さな成功体験を積ませることで受け入れやすくなり、定着が進みます。

課題2. データが共有されない

部門ごとにデータが分断されると、改善が部分的にとどまり、全社的な効率化につながりません。たとえば、営業部門と経理部門で利用システムが異なり、顧客情報や請求データを二重管理しているケースなどです。

【ポイント】

部門横断で使える共通基盤を整備し、誰もが同じ情報にアクセスできる仕組みをつくる必要があります。

課題3. 属人化

特定の担当者に依存している業務は、改善の第一歩である「業務の棚卸し」や現状把握が進まないケースがあります。担当者しか作業内容を把握しておらず、実際に行われている処理がリスト化されずに漏れてしまうと、正しい改善施策を設計できません。

【ポイント】

業務を分解して標準化し、マニュアルを整備しましょう。複数人で対応できる体制を構築します。

課題4. KPIが形骸化する

KPIを定めてもレビューが行われなければ、改善が続かず効果も曖昧になります。たとえば「請求書処理時間を30%削減」「月間エラー件数を半減」「残業時間を20時間減らす」といったKPIを掲げても、確認や振り返りがなければ形だけで終わってしまいます。

【ポイント】

KPIを会議や定例レビューに組み込み、進捗を必ずチェックする仕組みを設けることで改善を継続できます。

4. まとめ

業務効率化とは、ムリ・ムダ・ムラを削減し生産性を高める仕組みづくりです。成功には現状把握と小さな改善の積み重ねが欠かせません。また、業務効率化が求められる背景には、人手不足や属人化などの課題が挙げられます。

本記事で紹介した業務効率化の流れも参考にしながら、まずは自社の業務を棚卸しし、現状の課題を可視化することから始めましょう。小さな改善の積み重ねが、持続的な業務効率化と組織の成長につながります。

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