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LLM一覧&活用術
2025年注目のAIモデルを業務別に解説

公開日:2025年08月29日

LLM一覧&活用術|2025年注目のAIモデルを業務別に解説

「どのLLMを選べばよいかわからない」
「LLMを自社業務にどう活かせるのかわからない」
こうした悩みを持つ企業担当者は少なくありません。

ChatGPTやClaude、Geminiなど、生成AIの多くはLLM(大規模言語モデル)を基盤にしており、モデルごとに特徴や適性が異なります。

本記事では、代表的なLLMを一覧で比較し、性能や拡張性、自社運用のしやすさといった観点から特徴をまとめました。業務内容に応じたモデルの選び方と活用のポイントを解説します。

目次

1.代表的なLLM一覧

近年、生成AIの進化により、さまざまなLLMが登場しています。

LLMとは、膨大なテキストデータを学習し、人間の言語を理解・生成するAIを指します。

近年はLLMを基盤に、画像・音声・動画といった他のモダリティ(AIが理解・処理できるテキスト・画像などの情報の種類)を扱える「マルチモーダル」も登場しています。これらは、LLMが指示の理解やテキスト処理を担い、画像や音声合成などは専用モデルと連携する仕組みを採用しています。

モデルごとに対応モダリティや拡張性、導入のしやすさが異なるため、業務活用を検討する際には、自社の目的に合ったモデルを選定することが重要です。
以下では、代表的なLLMモデルを整理します。

主要LLM比較表(2025年7月時点)

モデル 提供企業 ライセンス
形態※1
API対応※2 マルチモーダル
対応※3
特徴 拡張性 自社運用の難易度
GPT-4.5 OpenAI クローズドソース あり ○(テキスト・画像・音声・動画) 高性能かつ多用途 API連携で容易に統合可能 低い
(専門知識やインフラは不要で、導入・利用開始が容易)
Claude Opus 4/Sonnet 4 Anthropic クローズドソース あり ○(テキスト・画像) 長文処理に強く、堅牢性が高い カスタマイズ性は限定的 低い
(専門知識やインフラは不要で、導入・利用開始が容易)
Gemini 2.5 Google クローズドソース あり ○(テキスト・画像・音声・動画) 動画含む高機能マルチモーダル対応 Google製品との親和性が高い 低い
(専門知識やインフラは不要で、導入・利用開始が容易)
Llama 4 Meta オープンソース あり ○(テキスト・画像・音声・動画) OSS公開。軽量版もあり ソース公開で柔軟に拡張可能 高い
(専門知識や技術力・インフラ準備が必要)
Mistral medium 3 Mistral AI オープンソース 一部 ○(テキスト・画像) 高速・軽量でローカル実行に適している モジュール構成で拡張しやすい 高い
(専門知識や技術力・インフラ準備が必要)
Falcon-H1 TII(Technology Innovation Institute) オープンソース 一部 ×(テキスト) 学術用途で評価。大規模モデルも提供 調整や再学習が比較的しやすい 高い
(専門知識や技術力・インフラ準備が必要)
  1. クローズドソース:モデルの内部構造や学習データは非公開。性能が高く、導入も簡単だが、利用環境はクラウド依存となるため、データの取り扱いやベンダー依存に注意が必要。商用利用は各社の利用規約に準拠。
  2. 他のソフトウェアやシステムと連携できる機能
  3. テキストだけでなく画像・音声・動画など複数モダリティに対応する機能

LLMについての詳細は、以下の記事をあわせてご確認ください。

関連リンクLLM(大規模言語モデル)とは? 仕組み・代表モデル・導入手順まで解説!

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「ChatGPTやGeminiといったAIが話題だけど、そもそもLLMって何?」「LLMはビジネスで活用できるのか?」このような悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。 LLM(大規模言語モデル)とは、テキスト生成や質問応答といった自然言語処理を、高精度かつ高速に実現する人工知能モデルであり、私たちが日常的に触れているChatGPTなども、LLMを基盤に動いています。

2.LLMを活用した主なサービス

上記のLLMモデルを基盤としたサービスは複数展開されており、業務効率化や顧客対応の高度化に貢献しています。ここでは、代表的なLLM搭載サービスを取り上げ、対応モダリティや主な用途を紹介します。

代表的なLLMサービスと対応モダリティ(2025年7月時点)

サービス名/ベンダー名 搭載モデル テキスト生成 画像生成 音声生成 動画生成 主な用途/特徴
ChatGPT/ OpenAI GPT-4.5 対話型AIの代表格。文書作成や検索補助に強み
Claude/Anthropic Claude Opus 4/Sonnet 4 × × 長文処理や思考プロセスに定評
Gemini/ Google Gemini 2.5 Googleサービスとの統合性が高い
Microsoft Copilot/ Microsoft GPT-4 △※1 × Office製品に組み込み。文書・表作成を支援
Perplexity AI/ Perplexity GPT-4.1など × × 検索と生成のハイブリッドAI
Meta AI/Meta Llama 4 ×※2 × SNS内で利用可能な対話型AI
  1. 画像生成は「DALL-E 3」の技術を利用しており、Word・PowerPointなどの一部機能に統合されているが、利用できる場面はアプリケーションに依存します。
  2. 画像生成は、現在米国の英語版でのみ限定提供となっています。

近年は、テキストだけでなく、画像・音声・動画を組み合わせた「マルチモーダルAI」が注目を集めています。特にGPT-4.5やGeminiは、複数の情報を統合的に処理できる点が特徴です。「画像を含む商品レビューの分析」や「音声記録からの問い合わせ内容の要約」といった業務や、マーケティングでの広告素材の自動生成など、さまざまな対応が可能です。

導入の際は、業務で扱うデータ形式(例:画像を含む問い合わせ、音声記録など)と、サービスが対応しているモダリティが一致しているかを確認しましょう。

3.業務・目的別に向いているLLM

LLMはいずれのモデルでも業務効率化や生産性向上に役立ちます。ただし、モデルごとに得意分野が異なるため、目的に合ったものを選ぶとより効果を発揮します。

本章では、主なユースケース別に適したLLMと国内事例を紹介します。

文書作成・要約・資料生成

向いているモデル:GPT-4.5、Claude Opus 4/Sonnet 4

  • GPT-4.5は自然で読みやすい文章を生成でき、構成や文体の調整も得意です。メールや提案書など、ビジネス文書の作成に適しています。
  • Claude Opus 4/Sonnet 4は文脈の把握に優れ、長文の要約やレポート生成に強みがあります。

国内事例:

大手損害保険会社では、事故報告書の要点抽出に生成AIを活用。作業時間を削減し、報告品質の安定化にも貢献しました。

データ分析・スプレッドシート処理

向いているモデル:GPT-4.5

  • GPT-4.5は「このデータをグラフにして」などの自然言語指示にも対応可能です。

国内事例:

某自治体向けシステムでは、複数のLLMを切り替えて使えるAIチャットツールを開発。アンケートの自由記述をGPTで感情分析・要約することで、これまで人手に頼っていた集計作業の効率化を実現しました。

カスタマーサポート・チャットボット

向いているモデル:Gemini 2.5、GPT-4.5

  • Gemini2.5は画像・音声などのマルチモーダル入力に対応しており、テキスト+画像のような情報を含む複雑な問い合わせにも強いです。
  • GPT-4.5はAPI連携がしやすく、FAQの自動応答などに活用できます。

国内事例:

大手SIer企業ではサポートデスクにおいて、生成AIを活用した問い合わせの平均処理時間を約9割削減しました。

自社独自用途・ローカル運用

向いているモデル:Llama 4、Mistral medium 3

  • セキュリティ要件や高いカスタマイズ性が求められる場合、自社サーバーで運用可能なオープンソースモデルが有効です。

国内事例:

大手通信企業では、「サービス仕様・業務マニュアル」に関する問い合わせに対応するため、社内ナレッジを検索できるFAQツールを全社展開。部門横断的な知見共有が進みました。

4.業務でLLMを導入する際のポイント3選

LLMは高機能ですが、業務に定着させて成果を出すには、導入前の準備や活用方針の明確化が重要です。以下の3つの観点を押さえることで、導入後の効果を最大化できます。

ポイント①:モデルの選定基準を明確にする

すべての業務に万能なモデルは存在しません。高精度なクローズドソースモデル(GPT-4.5)は対話や文書生成に優れ、オープンソースモデル(Llama 4)はローカル環境での柔軟な運用に適しています。

また、GeminiやGPT-4.5のように、画像・音声・動画などのマルチモーダルに対応するモデルもあります。自社の業務要件に合った性能・拡張性・対応モダリティをもとに、適切なモデルを選定しましょう。

ポイント②:データの取り扱い方針を明確にする

業務データをクラウドで処理するか、社内環境で完結させるかは大きな判断ポイントです。

セキュリティや法令対応が求められる場合は、自社内にモデルを設置できるLlama 4やMistral medium 3のようなオープンソースモデルも検討対象となります。

ポイント③:導入後の連携や拡張性を確認する

業務システムとの連携や自動化を視野に入れる場合は、API対応の有無や開発者向けドキュメントの充実度も重要です。OpenAI(GPT)やAnthropic(Claude)のモデルは、APIやツール連携が豊富で、開発ドキュメントも充実しており導入後の拡張がスムーズです。

5. まとめ

LLMは、テキスト作成やデータ分析、カスタマーサポートなど多岐にわたる業務に活用でき、モデルごとに得意分野や運用形態が異なります。導入にあたっては、業務目的や対応モダリティ、自社の運用体制を踏まえて最適なモデルを選定することが重要です。

当社では顧客の業務課題と向き合い、高度な実効性のあるソリューションを提供するため、「生成AI技術の研究開発」を実施しています。

また、これまでのシステム開発・運用経験、業務フローの可視化と課題抽出などで本質的な改善点を導き出し、生成AIを含めたソリューションの導入支援を行うBPRコンサルティングも提供しています。

ご興味をお持ちいただけましたら、お気軽に以下よりお問い合わせください。

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