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データカタログの作り方
構築ステップと必要な機能・要素、ポイントを解説

公開日:2025年10月30日

データカタログの作り方|構築ステップと必要な機能・要素、ポイントを解説

データ活用を推進する組織にとって、信頼性の高いデータカタログの構築は欠かせません。しかし「そもそもどのように作ればよいのか」「どのツールを選べばよいのか」と迷う担当者は多いでしょう。

本記事では、データカタログの作り方から必要な機能・ツールの選定基準、さらに導入を成功させるための実践的なポイントまでを体系的に解説します。直結するステップを整理することで、自社に最適なカタログ構築の指針を得られるでしょう。

目次

1.データカタログの作り方

データカタログ構築は、一般社団法人データ社会推進協議会(DSA)「データカタログ作成ガイドライン V3.1」に準拠し、目的定義から構造設計まで段階的に進めることが推奨されます。

具体的なステップは以下の通りです。

STEP 工程 実施内容
1 目的・スコープ定義 「なぜ作るのか」「どのデータを対象にするのか」を決める。 営業部の商談データを整理し、分析に使いやすくするためにカタログ化する。
2 カタログ構造の設計 どんな項目を登録するかを決める。(データを整理するための「棚」を設計するイメージ。) 「データセット名」「作成者」「更新日」「利用できる部門」などを項目化する。
3 ツールの選定 設計内容をもとに、どのデータカタログ基盤を利用するかを検討する。 セキュリティ要件、利用者数、既存システムとの連携容易性などを比較し、最適なツールを選ぶ。
4 詳細情報と利用条件の定義 データの使い方や注意点をわかりやすく説明できるように整備する。 「このデータは来年度まで利用可能」「社外への持ち出しは禁止」などを明記する。
5 外部標準との整合 他の組織やシステムと情報を共有できるよう、外部のルールや形式に合わせる。 人の情報は「vCard※」、時間は「time」といった標準的な形式を使う。
6 コード・地域指定の整理 データの分類や地域の表記方法をそろえて、利用者が混乱しないようにする。 「東京」を「13」「JP-13」のように統一コードで表現する。

※名前や電話番号などの連絡先情報をまとめて保存・共有できる標準フォーマット

なおデータカタログについての詳細は、以下の記事をあわせてご確認ください。

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2.データカタログに必要な機能と選び方

データカタログには基本機能と拡張機能があり、双方を備えることが求められます。基本機能がなければデータ発見が困難となり、拡張機能がなければガバナンスや効率的運用が実現できません。

基本機能と拡張機能の一覧

区分 機能 内容
基本機能 検索性 データセットを検索可能にする。
分類・メタデータ管理 メタデータ(属性、更新履歴など)を体系的に収集・管理。
拡張機能 アクセス制御・ガバナンス 契約形態・利用条件・データ保護要件などを明記し、アクセス制御を実施。
履歴管理 データの更新・変更履歴を追跡し、信頼性や影響範囲を管理。
統合機能 コネクタやAPI連携で他システムや複数データソースと連携。

自社に必要なデータカタログ機能を見極める3つの観点

データカタログ機能は、自社の規模・目的・リソースを基準に選定することが推奨されます。

観点 概要
規模 大規模な組織は高度なアクセス制御・運用体制が必要。
小規模な組織は検索性と分類・メタデータ管理で十分。
利用目的 社内限定の活用の場合は検索性・分類重視。
外部公開や取引ではガバナンス機能が必須。
リソース 人員・技術が限られる場合は自動化機能が有効。複雑すぎる導入は逆効果。

データカタログと他のデータ領域との位置関係

データカタログは「データウェアハウス、データレイク、データガバナンス、メタデータ管理」と密接に関連しています。

データウェアハウスやデータレイクがデータの収集・統合・保管を担い、データカタログはそれらに格納されたデータの属性や関係性を整理・可視化します。

データガバナンスの観点では、データカタログは、データ所有者や利用ポリシーを明確化し、ガバナンス体制を支える要素です。

また、メタデータ管理の仕組みを具体的にユーザーに届ける役割を持ち、利用者がデータの意味や更新状況を理解できるようにします。

3.おすすめのデータカタログツール6選

ここでは、おすすめのデータカタログツールを6つご紹介します。いずれのツールも基本機能は網羅されていますが、拡張機能の面で違いがあります。

データカタログツール一覧(2025年9月時点)

ツール 特徴 エンジニア視点での強み おすすめの利用者・組織
Collibra
  • 高度なガバナンス管理
  • メタデータ統合
  • AIユースケースの管理
  • 100以上のネイティブコネクタ
  • 自動プロファイリング
AWSやAzure、Googleなどとのシームレスな連携 大規模組織
Alation
  • 自然言語検索
  • ALLIE AIによる分析、自動説明生成
  • 120以上のコネクタ連携
SQL支援やクエリ共有が可能でデータ分析が容易 データ分析チーム
Databricks Genie
  • Databricks環境とシームレス連携
  • 自然言語Q&A
  • AIによる継続学習
SQL クエリでインサイトの抽出を容易化 Databricks利用者
Google Cloud Dataplexの
Data Catalog機能
  • Google Cloud環境とのシームレスな連携
  • 自動タグ付け(DLP連携)
  • 系統可視化
REST API・RPC APIでデータ連携を自動化 GCPインフラ主体の組織
Amazon Glue Data Catalog
  • AWSサービス連携に強い
  • 自動クロールと分類
  • スキーマ管理
Lambda/Athenaなどと容易に統合可能。インフラコード管理も容易 AWSインフラ主体の組織
COMETA
  • 日本企業が提供するツール
  • ER図・データ系統自動生成
  • 対話型AI支援
サーバー管理が不要で初日から利用可能 小規模組織・試験的導入

4.成功するデータカタログ導入の3つのポイント

データカタログの導入における成功とは、現場で定着して定常的に利用され、データ発見時間が短縮され、ガバナンスが担保される状態を指します。

本章では、データカタログの導入ポイントを3つ解説します。

ポイント1:スモールスタートとフィードバックサイクルの重要性

データカタログは小規模にスタートし、改善を重ねながら展開するのが効果的です。

まず、特定の部門や限定的なデータセットでパイロット版を構築します。そして、利用者の意見を反映させながら、検索機能や分類機能といった基本部分の精度を高めます。

その後、段階的に拡張していくことで、現場に根付いた仕組みを全社に展開可能です。

ポイント2:現場が使いやすいデザインとトレーニング施策

データカタログの導入時には、現場が直感的に操作できる設計と、段階的なトレーニングの実施が失敗回避につながります。

例えば、以下のような設計が推奨されます。

  • ●トップ画面中央に検索バーを配置し、入力中にデータ名やタグをサジェスト表示
  • ●概要・スキーマ・更新日・利用者評価などを一覧表示

また、構築段階ではまず「検索・閲覧」など最低限の機能に限定して研修を実施し、本格展開前に「データ登録」「レビュー承認」などのハンズオン研修を実施します。

さらに、簡易スタートガイドや短尺の操作動画など、簡潔なマニュアルを用意することで、利用者が迷わず使える環境を整備できます。

しかし、トレーニングの実施やマニュアル整備には、多くの工数が必要となります。エンドユーザーに分かりやすいユーザーインターフェースの構築ができれば、これらの実施が不要となるケースがあり、導入工数の削減につながります。

ポイント3:運用が継続するガバナンスと責任体制の構築

データカタログを継続的に機能させるには、明確なガバナンスと責任体制が不可欠です。

まず責任者や担当部門を明確にし、更新ルールや承認プロセスを設計します。新規データの登録基準や古い情報の削除方法を定めておくことが重要です。

さらに、定期的なレビューや改善プロセスを組み込むことで、データカタログは組織の変化に対応しながら継続的に価値を提供できます。

5. まとめ

データカタログは、単なる一覧表ではなく、組織のデータ活用を長期的に支える基盤となります。

本記事で紹介した内容を実務に照らし合わせることで、自社に合った最適な進め方が見えてくるでしょう。特に小さな範囲で導入を始め、フィードバックを重ねながら改善し、ガバナンスを整備することが大切です。

まずは、自社の規模や目的に沿ったデータカタログツールの比較検討から着手しましょう。

当社では、データを整理・管理し、誰もが簡単に必要なデータを見つけられる生成AI技術を活用した「データカタログ」を提供しております。また、会社設立時より培ってきたデータ基盤やロジックの構築に関する経験と、データリテラシーやガバナンスの知見に基づいた幅広いソリューションを提供しています。

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