【 鈴木おさむ の WHAT'S ON TV ? 】おもしろさの目利き
【 鈴木おさむ の WHAT'S ON TV ? 】第27回
テレビ局、各局、世帯視聴率以上に個人視聴率を重視し始めている。
個人視聴率をメインにしているところ、個人視聴率の中で世代を区切っているところなど、それぞれ。それにより、2000年以降、世帯視聴率を上げるべく、F3、M3を獲得するためのソフトが多数つくられてきたが、それが通用しなくなってきているところもある。バラエティーやドラマなど、ここに来て、より若いターゲット向けにシフトしてきているが、それはそれでとても難しいことだなと思う。
80年代、90年代はテレビマンがおもしろいことが若い世代にも刺さり、世の中を動かしてきた。だが、ある意味、今のテレビにはそこを捨てていった人たちが多い。恋愛バラエティーやコント番組などはテレビからほぼ姿を消していった。だからと言って、今から急にそういうものを作り出しても、なんか痛々しくなってしまう気がする。
テレビマンがおもしろい!と思うものを作るのが、一番近道な気がする。
だが、「今、こういうのが当たりそうな気がするんですよ」と言う人は沢山いる気がするが、「今、こういうのがおもしろいと思うんですよ」と言い切れる人が何人いるのか?
もし、いたとするなら、そういう人にテレビ局はベットすべきだと思う。
このコロナ禍で、テレビがモニター化した気がします。
在宅率が増えて、テレビをつける人は確かに増えた。だけど、テレビ番組はどうしてもリモートスタイルで撮影するしかなくなり、画面が窮屈になってしまう。
そんな中で、YouTubeなど、今までスマホで見ていたものを、テレビで見るようになった人もかなり増えた気がする。Netflixは『梨泰院クラス』と『愛の不時着』の二大ヒットにより、今まで見てなかった人、特に女性が一気に増えた気がする。それを「テレビ」で見る。
よく「テレビはおもしろくなくなった」というテーマの取材を受けるけど、このコロナ禍を経て「テレビ=地上波」という概念が変わってくる気がします。
沢山のテレビマンは、今、ビジネス的にもYouTubeやネットの動画などに新しいマーケットを探しに出ている。タレントもまたそうで、その中で正解を出している人もいる。
2年程前から、とある人気YouTuberに勧められて「ヒューマンバグ大学」というチャンネルを見始めたのだが、要は、都市伝説的なものをイラストにして紹介している。扱うネタはテレビでやりにくいような絶妙なライン。うまくできているなと思ったら、先日、その作り手が初めて顔出しでインタビューを受けていて、なんとテレビマンでした。有名な番組を作っていた人で、一足早くYouTubeで勝負していた。そして成功した。
改めて、テレビで学んだその手法をうまくネットで活かすことは出来るんだなと思ったし、その人もインタビューで言っていたが、テレビマンが活躍の場をよりネットに求めるだろうと。
だからこそ、今、「テレビでこういうことやったらおもしろいと思うんですよ!」と言い切る人に作るチャンスを思い切って与えてあげて欲しいと思う。
<了>
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