【 鈴木おさむ の WHAT'S ON TV ? 】進化を続ける「ガキ使」
【 鈴木おさむ の WHAT'S ON TV ? 】第39回
僕が毎週見ている番組の一つに「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」があります。
通称「ガキ使」と呼ばれるこの番組。この番組から「笑ってはいけないシリーズ」をはじめとするヒット企画が何個も出ているし、ずっと面白い番組なのだが、個人的にこの1年くらいの「ガキ使」はさらに磨きがかかって面白くなっている気がする。
こんなことを僕が言うのも失礼かもしれないが、書かずにはいられない。
長寿番組を続けるのって本当に大変で、いかに面白さの質やレベルを落とさないで続けられるかということに必死になりがちだが、「ガキ使」は30年以上放送しているにもかかわらず、「こんなことあるのか!」というくらいいまだに進化をしている。
先日の「TANAKER」という企画では、ココリコの田中さんをメインとしたものに見せながら、前半の「物語」としての入り口、全体の構造から展開、そして後半の実は最終的に画面から伝わってくるのはパイまみれのメンバーという非常にシンプルな着地は、とんでもなく面白かった。なかなか地上波では出来ない「狂気性」と「面白さ」のブレンド具合がたまらない。
その前の週は「息つがない部」というチャレンジゲーム企画。
ありそうでなかったゲームを作っていくこのチームは本当にすごいと思う。真似してやりたくなるものを考えるのって難しい。若手芸人が新しいゲームを考えてプレゼンする回なども、コロナ禍でなければ合コンで真似する人もかなり現れただろう。
この番組で見せていく緩急、手数の多さには舌を巻くしかない。
80年代・90年代はタレント番組全盛の時代だったが、徐々にそのような番組は減少していく傾向にあった。しかし、ここに来て番組が視聴率だけではジャッジされない時代に突入したので、芸人さんの冠番組やタレントがメインとなる番組が今後また増えてくると思う。
芸人さんは売れると「MC」になることが多いが、MCになると今度は番組を回していく役割になるので、その芸人さんの本当の面白さが出にくかったりする。ちなみに、明石家さんまさんの場合はMCではなく、MCに立っても一番のプレイヤーであり、さんまさんの喋りが「企画」になるので別次元の話になるのだが。
僕が好きな番組の一つに「ダウンタウンDX」がある。なぜ好きかと言うと、あの番組、松本さんがかなりボケるから。松本さんがボケて、浜田さんが突っ込む。当たり前だが、それがめちゃくちゃ面白い。
つまり、結局ダウンタウンさんで笑っている。他の芸人さんでもコンビでMCをやってる人は沢山いるが、「ダウンタウンDX」のダウンタウンさんの姿を見ていると、芸人さんがMCをすることってこういうことなんじゃないかと思わされる。
話は戻るが、今後は芸人さんの冠番組が増えてくるんじゃないかと思うのだが、求められるのは、MCの芸人さん、もしくは作り手の脳みそがはっきりと見える番組、つまりオンリー1の番組が勝っていく。別の言葉で言えば「稼いでいく」と思う。
そんな中で、30年以上続いてる「ガキ使」は今の時代の最高のビジネスモデルじゃないかと改めて思う。すごすぎる。
<了>
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