「Buzzビューーン！」でテレビ番組の視聴トレンドを分析！X特有の「ファンの盛り上がり」が一目瞭然

公開日：2025.05.29

テレビ
#Buzz ビューーン！ #コンテンツパワー #デジタル #視聴率 #視聴質

VR Digest編集部

ビデオリサーチが提供する「Buzzビューーン！」は、関東エリアのキー局5局とNHK総合の番組を対象（一部時間帯を除く）にX上のポストを解析し、テレビ番組の"視聴質"を共通の基準で横並びに比較・分析するサービスです。

テレビ番組の"視聴質"をXのポストを解析することで可視化する本サービスは、放送局は視聴率と並ぶ番組評価の新評価軸に、制作会社は視聴者のリアルな反応の分析に、広告会社は番組のタイム提供価値の一指標として...など、多様な目的で活用できます。

サービス開始以来進化を重ね、2024年4月にポスト数の集計を「60分ごと」から「毎分」にバージョンアップ。さらに、2025年4月には新評価軸として「ユニークユーザー数（UU数）」と「平均投稿回数」を追加したことで番組へのポストの特徴がよりとらえやすくなりました。今回は、そんな「Buzzビューーン！」から導き出したデータをもとに、最近の視聴者傾向を紹介します。

テレビ番組に関するXへのポスト状況を可視化！新機能が加わり、ファン層の「拡がり」と「深さ」をより詳細に分析

ビデオリサーチでは、X（旧Twitter）のポストを解析し、コンテンツの"視聴質"を表す「Buzzビューーン！」を提供しています。本記事では、2025年4月から提供開始するBuzzビューーン！の追加機能について紹介しています。

【話し手】
テレビ・動画事業ユニットテレビ事業グループ　今井佳菜
テレビ番組の視聴率を専門とし、近年は、配信コンテンツも含めた視聴状況の分析に取り組む。「Buzzビューーン！」の運用チームでは、各番組のキーワード設定などを担当。

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視聴率とXポスト数、年間ランキングを比較！
ポスト数が多い番組には男女で差があった

テレビ番組におけるポスト数と番組視聴率のランキングには、どのような違いがあるのでしょうか。「Buzzビューーン！」のデータをもとに作成した、Xのポスト数の2024年間ランキングを見てみましょう。勝敗がかかっている番組はバズも大きくなる傾向があり、『M-1グランプリ2024』が年間のポスト数ランキング1位にランクイン。また、金曜ロードショー『天空の城ラピュタ』は、クライマックスシーンで一斉に「バルス！」とポストするX特有の「バルス祭り」が、放送の度に話題になっています。

一方、視聴率（ビデオリサーチ調べ、関東地区、個人視聴率）の2024年間ランキング上位に入っているのは、『NHK紅白歌合戦』（19:20～21.1％・2位、21:00～23.4％・1位）、『箱根駅伝』（往路15.7％・5位、復路17.5％・3位）、『NHKニュース7／他』（16.0％・4位）、『サッカーAFCアジアカップカタール・日本×イラン』や『MLBソウルシリーズ2024 ドジャース×バドレス』（15.6％・同率6位）など。

並べて見ると、ポスト数ランキングとずいぶん様相が違うことが分かります。視聴率とは異なる、X上での盛り上がりを表現した"視聴質"という別の視点でコンテンツの価値を示すことができるのも、「Buzzビューーン！」の大きな特長です。

ポスト数のデータを、さらに男女別に分解して見てみます。すると、ポスト数の多い番組は男女で全く異なる状況が見えてきます。

例えば、男性は『ブルーアーカイブ The Animation』や『鬼滅の刃・柱稽古編』といったアニメ番組の最終回が年間のポスト数で上位を占めています。一方、女性は『ミュージックステーション SUPER LIVE』や『CDTVライブ！ライブ！クリスマスSP』、『それSnow Manにやらせて下さいSP』など、音楽番組の特番やアイドルの冠番組にポストが集中していることがわかります。

年代別に分析！
10代・20代はバラエティや音楽番組、30代以上には大河ドラマがランクイン

今度は、年代別に見ていきましょう。まず、男女10代・20代のポスト数ランキングはどうでしょうか。

注目は、10代は『世界の果てまでイッテQ』の手越祐也4年振りの復活回や、SixTONES、なにわ男子、Travis Japanらのメンバーも出演した『ジョンソンSP』のランクイン。人気アイドル×バラエティ番組への投稿が多く、他の年代のポスト数上位の番組ラインナップとは傾向が異なることがわかります。

一方、20代は、全世代のランキングに近い結果が出ました。これは、Xが20代に最も多く利用されていることが大きく影響しています。

次に、男女30代・40代・50代以上のポスト数ランキングを見ていきましょう。この年代になると、NHK大河ドラマ『光る君へ』や朝の連続ドラマ小説『虎に翼』が上位に入ってくるようになります。また、40代では新しい地図の稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾がSMAP解散後に初めて同じテレビ番組に出演した『with MUSIC２時間SP』もランクイン。SMAPを以前から推している世代の推し活行動が現れた結果と言えます。

番組によって見られ方×Xの反応に違いが！
3つのタイプ「リアルタイム視聴型」「後追い視聴×X型」「トータル・バランス型」を紹介

テレビ番組を見る方法は「リアルタイム視聴」以外にも、近年は「見逃し配信での後追い視聴」も増えてきています。Xでの話題量と合わせて可視化すると、どのような特徴が見えてくるのでしょうか。そこで、2024年10月~12月に放送されたドラマ10番組についてリアルタイム視聴人数と見逃し配信再生回数、ポスト数の関係性を下図に示しました。ポスト数は「Buzzビューーン！」のデータを活用しています。

ドラマによって視聴のされ方は異なり、リアルタイムでの視聴人数が多い「リアルタイム視聴型」と、見逃し配信再生数とXポスト数が多い「後追い視聴×X型」、そして「バランス・トータル型」の大きく３つの型に分類できます。

まず、「リアルタイム視聴型」から見ていきましょう。このタイプの中でXの話題量が最も多かったドラマJでは、主演俳優の役名だけでなく、俳優本人の愛称が多く投稿されているのが特徴的でした。視聴者が親しみを込めて出演者の愛称を使って投稿し、ファン同士が盛り上がって推し活をしていたことが伺えます。

また「後追い視聴×X型」は、配信再生回数、Ｘ話題量ともに多い番組。ドラマAは、今回ピックアップしたドラマの中でもXの話題量がひときわ多かった番組です。その要因として、出演者への推し活に加えて、番組を見た感想や考察が多く語られていたことが考えられます。Ｘを通じて「番組の感想や考察を人に伝えたい」という視聴者の心理が働いたからではないかと見ています。

そして最後は、右上に位置する「バランス・トータル型」です。毎シーズン安定した人気があるドラマ枠やそのスペシャル回であったことから、そもそもの視聴者の期待度が高く、かつ期待を裏切らない内容であったため、３指標すべてが高いという結果になったと考えられます。

進化し続ける「Buzzビューーン！」
ファン層の「拡がり」と「深さ」を可視化する新機能も

このように、「Buzzビューーン！」でテレビ番組のポスト数を網羅的に把握することで、視聴率とは別の視点である"視聴質"のトレンドを把握することができます。

また、皆様にとってより役立つサービスとなるよう、改良・開発も進めています。2024年に実装した「毎分ポスト数」を集計する機能に続き、2025年4月には新指標として、ポスト数の、拡がりを示す「ユニークユーザー数（UU数）」と深さを示す「平均投稿回数」も追加。ファン層の「拡がり」と「深さ」を可視化できるようになります。今後も、各テレビ番組の視聴の質を多角的に分析するツール「Buzzビューーン！」に、ぜひご注目ください。

尚、「Buzzビューーン！」の解析はローカル番組やラジオ番組、動画配信のコンテンツなど、各種番組コンテンツもオプションで個別対応が可能です。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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【本記事で紹介したサービス】
サービス名：ビデオリサーチ「Buzzビューーン！」

＜新機能紹介記事＞
テレビ番組に関するXへのポスト状況を可視化！新機能が加わり、ファン層の「拡がり」と「深さ」をより詳細に分析
 新サービス「Buzz ビューーン！」視聴率×視聴質で番組コンテンツ評価の解像度UP!

#Buzz ビューーン！ #コンテンツパワー #デジタル #視聴率 #視聴質

執筆者

VR Digest編集部

株式会社ビデオリサーチが運営する「VR Digest +」で、テレビ視聴率など独自データをベースとした分析や最新の生活者実態、テレビCM・デジタル広告の効果検証、用語の解説など、マーケティングに関心のある方に役立つ情報をお届けしています。

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