BIツール導入によるレポート作成業務自動化で、エクセルでの手作業から大幅な効率改善を実現 〜ビデオリサーチが顧客のニーズにお応えしました vol.2〜

  • 公開日:
テレビ
#BIツール支援サービス #デジタル
BIツール導入によるレポート作成業務自動化で、エクセルでの手作業から大幅な効率改善を実現 〜ビデオリサーチが顧客のニーズにお応えしました vol.2〜

▲(右から) 株式会社バンダイ メディア部メディア戦略チーム 末永 真一 氏
/株式会社ビデオリサーチ 第四営業部 松尾 美希
/第一営業部 堀米 一彰

日々の業務でデータ活用が必須となっている中、
「大量のデータを整理するのに時間がかかる」
「社内共有として高頻度でデータレポートが必要になる」
など、データの集計やレポート作成業務にお困りの方も多いのではないでしょうか。

データの可視化に時間がかかって分析に時間が取れない...。
そんなデータ活用の業務改善策として、ビデオリサーチでは BIツール導入をサポートし、レポート作成業務の効率化などに貢献しています。

今回は実際にBIツール導入で業務改善を実現した株式会社バンダイ メディア部メディア戦略チーム・末永様に、BIツール導入のきっかけ、導入して業務効率がどれくらい改善できたかなどについて、当時の当社担当営業・堀米、現担当・松尾と共にお話を伺いました。


「BIツール支援サービス」の詳細

サービス資料無料ダウンロード 本サービスについてお問い合わせ

「膨大な視聴率データを短時間で可視化」するためにエクセル作業から、BIツール導入によるレポート作成業務の自動化を提案

BIツール導入前の状況と、業務上の課題

─ 今回は株式会社バンダイのメディア部の末永様に、BIツール導入プロジェクトの経緯や成果について伺ってまいります。まずは部署の役割について教えていただけますか?

末永 バンダイは各IP(キャラクターなどの知的財産)において玩具などさまざまなカテゴリーの商品を展開していますが、メディア部では版権元様との窓口としてIPの商品化権をお預かりし、商品化に伴うロイヤリティお支払いの業務を行っています。
また、テレビやオンライン、リアルイベントなどのメディアを使用した商品、IPのプロモーションも行っており、私のチームでは業務の一環としてテレビ番組の視聴率データを社内に発信しています。

堀米 バンダイ様には、長きにわたって当社の視聴率集計システム「iNEX(アイネックス)」をご利用いただいていますが、そこから得られるデータを波及効果の測定だけでなく、事業運営上のKPIとして活用いただいています。

末永 そうですね。多くのKPI指標がありますが、そのなかで視聴率は、各事業部が番組提供やスポットCMの出稿などを判断する際にもっとも重要なバロメータでもあります。事業部だけでなく経営層も含め非常に注視されています。玩具やアパレル、食品など、事業によってターゲット層が異なるので、普段から提供している子供向け番組以外にも、幅広い番組の視聴率を把握する必要があり、それらの膨大なデータを、経営層や事業部が判断しやすいようレポート化するのも私たちの仕事です。

堀米 視聴率データをキャラクター単位で分析したり、事業部単位で商品とターゲット層で分析したりと、多角的な分析が必要になるので、事前の準備も大変になっていたわけですね。

末永 レポート対象の番組は一週間に50番組近くもあります。番組によっては一週間に数回放送されるため、放送回単位で考えるともっと多いです。くわえて、一般的なターゲット属性に比べ、当社のターゲットは独自のセグメントで、20種以上あります。

それ以外にも地区ごとのデータやリアルタイムの視聴率だけでなく、タイムシフト視聴データなどもレポートする必要があり...とにかくバンダイ仕様での大量のデータが必要なため、通常の集計システムでは追いつかないぐらい作業量が膨大でした。

特に月曜は午前中の会議用に、その日の朝に提供される金土日のデータを加えて先週一週間分の視聴率をまとめたレポートを短時間で作成し提出する必要があるので一苦労でした(笑)。

43452_003.png

松尾 月火水木の視聴率データは翌日のご提供ですが、金土日のデータはまとめて月曜日にご提供しますので、月曜日は作業量が膨大なものになりますね。

末永 仰る通りです。従来はエクセルに集計結果を入力して、図表やグラフにまとめていましたが、何しろ手作業なので大変な労力を要していました。今回、BIツールでこの作業を自動化していただけて本当に助かりました。

<バンダイ様が使っているBIツール画面イメージ>

43452-sample1.png

BIツールの導入経緯

─ 今回のBIツール導入は、視聴率データを社内各部署で活用いただくためのレポート作成業務の効率化が目的でしたが、以前から自動化を検討されていたのでしょうか?

末永 もちろん「業務効率化したい」という思いはありましたが、50近くの番組ごとに20種以上のターゲットに応じたデータを集計して、それを独自フォーマットの帳票に一つ一つデータを入力する...この業務が複雑なうえに、ターゲット層や番組ジャンルの区分など当社独自のルールが多いので、とても自動化は無理だろうと効率化を諦めていたんです(笑)。

堀米 メディア部さんの業務の大変さは、私たちも察していました。そこで、2020年4月からiNEXで提供する視聴率データが拡張するのを機に、より実務に近いところで業務効率化をご支援できないかと、BIツールの導入を提案しました。

末永 常々「いつまでアナログなことをやっているのか」という思いを抱えていた一方、業務改善の具体的な解決策が無いままでした。それをビデオリサーチさんが具体的な解決策としてご提案してくださり、願ったり叶ったりでしたね。

松尾 タイムスケジュールで言うと、最初の提案が2019年の冬頃で、2020年の春から開発がスタート。そこからアウトプットのイメージをすり合わせながら詳細な仕様を決めて、9月からのテスト運用を経て、2020年10月から本稼働しました。

末永 それまで「ビデオリサーチさんは視聴率データを管理・提供する会社」という印象が強かったので、自動化など業務改善についても相談に乗っていだけるとは思っていませんでした。「もっと早くに相談すればよかった」というのが正直な感想ですね(笑)。

43452_001.png

レポート作成業務を効率化するため、複雑な分析内容をきめ細かに把握

BIツールの特徴と開発上の工夫

─ 実際に業務効率化に向けBIツールの導入はどのような流れで進めましたか?

堀米 当社が提携しているBIツールを用いて、バンダイ様の使い方に合わせてカスタマイズする形でご提案しました。BIツールは、多種多様なデータを比較検討しやすい形で一覧表示させる「ダッシュボード機能」に強みがあり、その画面設計については、バンダイ様のエクセルをベースにさせていただきました。

末永 視聴率レポートの作成は、当社で数十年も続けてきた業務で、エクセルのフォーマットも歴代の担当者がそれぞれ工夫しながら進化させてきたものです。今回導入したツールでは、分析手法や指標、粒度などは慣れ親しんだ従来通りのままで、しかも視覚的にわかりやすくできたので、経営層や各事業部からも喜ばれています。

堀米 ベースがあるという意味では開発しやすかった面もありますが、ただ画面を再現すればよいというものではなく、実際に運用しやすい仕組みにするのが一苦労でしたね。

末永 別途作成したエクセルデータを貼り付けたり、タイムシフト視聴率だけ抽出したり、さらには番組単位で一覧化したり。二次加工して使用することも多かったので、その辺りは大変だったと思います。

松尾 また、BIツールは蓄積できるデータ量に限りがあるので、週間全番組の一覧データまでは対応できないという課題もありました。そちらはRPA(※)で自動化する仕組みを構築することで、バンダイ様での集計・入力を不要にし、効率化を図りました。

末永 こちらも非常に手間のかかる業務でしたので、自動化していただいて助かっています。

<バンダイ様用にRPAで出力している全番組一覧イメージ>

43452-sample2.png

※:Robotic Process Automationの略。プログラムにより作業を自動化すること。

BIツールの導入後の感想

─ 現在はBIツールをどのように活用いただいているのでしょうか? 約半年間お使いいただいてのご感想と合わせてお聞かせください。

末永 視聴率データがBIツールで開発したダッシュボード上に表示され、データは毎日、自動的に更新されます。使い慣れたエクセルでも出力できるため、二次加工もスムーズになりました。BIツールは過去データの保持期間に制限があるため、13カ月以上続く長寿番組については既存のシステム「iNEX」を利用するなど、役割を分けて利用しています。

堀米 不足している機能や、使い勝手の悪いところなどはありませんか?

末永 特に気になる点はないですね。ビデオリサーチさんが綿密なヒアリングを通して、当社独特の視聴率データの使い方をしっかりと把握して設計いただけたおかげだと思っています。

ビデオリサーチさんって視聴率データを提供するだけの会社と認識している企業の方もいらっしゃると思うんですけど、今回のBIツール導入をサポートしてもらう中で、データの出力方法やシステムの設計・構築など、業務課題を幅広く相談ができるのだなと改めて感じました。

堀米 そう言っていただけて安心しました。当社としても、今回のBIツール導入を通じて、お客様がどのように当社提供のデータを活用なさっているかが詳しく理解できましたので、今後のサービス改善に活かしていきたいと思います。


「BIツール支援サービス」の詳細

サービス資料無料ダウンロード 本サービスについてお問い合わせ

業務効率の改善にとどまらず、経営のスピードアップにも貢献

BIツール導入による業務効率の改善成果

─ BIツールの導入によって、実際にどの程度、業務効率が改善しましたか?

末永 これまではレポート作成が1週間の業務量の約2割を占めていました。BIツールの導入によって、それが半減とは言わないまでも、4割減に改善されたという印象ですね。
つまり100のうち20だったものが、12まで減ったということです。数値だけですと、インパクトが少ないように感じられるかもしれませんが、業務効率が改善されたという以上に、毎週月曜のプレッシャーから解放されたという意味で、精神的には大きな違いがありますよ。

松尾 お役に立てて良かったです!

末永 それに、この作業に要する人件費を考えれば、コスト面でもメリットがあると感じています。実際、これまでレポート作成に要していた時間を、タイムシフト視聴の分析など、より高付加価値な業務に向けられるようになっていますから。

ただでさえ、見るべきデータが増えていて処理するだけで精一杯なのが実情ですが、データを処理することが目的ではなく、データから事業に役立つファインディングスを得ることが本来の意義です。データ処理の時間を減らせたことで、データを適切に把握してより実務に有益な気づきを得られればと思っています。

効率的なデータ活用へのさらなる期待

─ それでは最後に、BIツール導入のご感想や、ビデオリサーチに対する今後の期待についてお聞かせください。

末永 今回のBIツール導入は、単にメディア部内での業務効率が改善されたというだけでなく、全社的なインパクトがありました。より多様な視聴率データを、よりスピーディーに、より把握・分析しやすい形で提供できるようになったことで、各事業部のPDCAサイクルのスピードが向上したという実感があります。

特に当社のようなキャラクタービジネスにおいて、新番組の初動は非常に重要です。他社の提供番組も含め、新番組に関する視聴率データをタイムリーに把握・分析できるように業務を効率化することは、非常に大きな意義があると思っています。

堀米 当社の提供する視聴率データが、これまで以上にお役に立っているのであれば、こちらとしても提案した価値がありました。

末永 当社も遅まきながらデータドリブンな企業経営を目指して、現在、社内各部署に散在するデータの棚卸しを進めているところです。ビデオリサーチさんには、今後も当社にとって最重要データである視聴率データをご提供いただくとともに、その効率的な活用法についても相談に乗っていただければと期待しています。

松尾 貴重なご意見をいただけましたので、今後のご提案の参考にさせていただきます。本日はありがとうございました。

43452_002.png

BIツール用のデータを探している方や、BIツール導入を検討している方に...

当社では、視聴率データのご提供にとどまらず、「データの集計・レポート化の業務効率を図りたい」「データはあるけどうまく活用できていない」「データを見やすくして、社内のいろんな人に使ってもらいたい」など、データに関する様々なお客様の課題にお応えする「BIツール用データ提供/導入活用支援サービス」を提供しております。

「BIツール用データ提供/導入活用支援サービス」では、3プランをご用意しております。

◆おためしプラン
ビデオリサーチが所有している各種BIツールをレンタルで気軽にお試しいただけます。
◆BI導入支援プラン
データ手配や運用設計など、BIツール導入に向けた各種サポートをご提供します。
◆BI活用プラン
すでに導入しているBIツールをより活用いただくための各種サポートをご提供します。

bi-plan-43452.png

●「BIツール用データ提供/導入活用支援サービス」の概要はコチラ
●「BIツール用データ提供/導入活用支援サービス」のプラン詳細資料はコチラ
●「手っ取り早く話聞きたい!」(同様の課題でお悩みの)方向けお問い合わせフォームはコチラ

サービス一覧

関連記事