TwitterとInstagram、Z世代はどう使い分けている?~Z世代によるZ世代分析レポート~

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TwitterとInstagram、Z世代はどう使い分けている?~Z世代によるZ世代分析レポート~

【この記事はこんな方にオススメ!】
✅Z世代や若者がTwitterやInstagramをどう使っているのか知りたい方
✅SNSに広告出稿する際のヒントを求めている方
✅Z世代や若者の生態に興味があるX世代、Y世代など「おとな」の方

生活者の今と未来を探求するビデオリサーチのシンクタンク「ひと研究所」では、昨今マーケティングターゲットとして注目を浴びるZ世代の特徴をあぶりだすべく、自分自身もZ世代である若手研究所員を中心とした「Z世代分析チーム」を作り、活動しています。

今回は、23年1月にビデオリサーチ主催で実施したウェビナー「2022年総まとめ!~データで振り返る2022~」より、Z世代のSNS利用の中でもTwitterとInstagramにフォーカスを当てた分析結果をご紹介します。

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記事の中で使用しているデータ「ACR/ex」
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1.TwitterとInstagramの利用率はどう推移している?

緩やかに伸びるTwitter、倍増するInstagram

まずは2018年~2022年でのTwitter、Instagramの利用率推移を見ていきます。

Z世代の中でも年代(学齢)により差があると考えられるため、本グラフでは年齢層を「12-17歳」「18-24歳」「25-30歳」の3つに分けて記載しています。

Twitterについては、「12-17歳」「18-24歳」の利用率の伸びは緩やかである一方、「25-30歳」の上昇が目立ちます。もともと若いころから使っていた人たちが25歳以上になった今も使い続けていると考えられます。

他方、Instagramはいつの時期も「18-24歳」の利用率が高く、次いで「25-30歳」も高い結果となっています。また、2022年は2018年と比べどの年代においても約2倍の伸び率となっており、利用率の大幅な上昇がグラフからも見て取れます。

18年時点では「12-17歳」「18-24歳」においてはTwitterのほうが10pt以上利用率が高かったのですが、Instagramもぐんぐんとスコアアップした結果、利用水準が同レベルに近づいてきているといえます。
23年の利用率はどのような推移となるのか、気になるところですね。

2.「思い出シェア」から「流行を知る」場へ?Instagramのイメージ変化

Instagramは「思い出シェア」から「流行を知る」場へ?

TwitterとInstagram、それぞれのSNSの使い方は変化しているようです。
たとえば、「流行を知ることができる」ソーシャルメディアは、「18-24歳」「25-30歳」では2018年はTwitterと回答した人が多い、もしくはInstagramと同程度だったのに対し、2022年ではInstagramの方が高い結果となっています。

Twitterはその速報性の高さから「最先端の情報を知ることができるソーシャルメディア」というイメージを持つ"おとな"の方も多いかと思いますが、「インスタ映え」という言葉の浸透とともに、Instagramも流行り物の投稿・検索をするメディアへと変化していったのかもしれないと私たちも感じています。

「流行を知ることができる」ソーシャルメディアとしてTwitterをあげる人が多いことも事実としてありますので、人によってソーシャルメディアの印象や使い方に違いが見られるともいえるでしょう。

3.「好き」を知るために...TwitterとInstagramの使い分け

好きな「ジャンル」の情報が知れるTwitter、好きな「ひと」の情報が知れるInstagram

続いて、Twitter・Instagramの「魅力に感じていること」をランキングにしてみました。
Twitterは「好きなジャンルの情報を知れる」、Instagramは「有名人や友人の様子を知れる」がトップになっています。

また、4位以降にも違いが多く見られます。Twitterは「情報の拡散ができる」「悩みやストレスの発散場所にできる」「自分の考え等を主張・表現できる」が並ぶ一方で、Instagramは「思い出の記録ができる」「自分の生活をアピール・演出ができる」等が並び、ソーシャルメディアの使い分けが確認できました。

Twitterは共通のジャンルが好きな人とつながったり、情報の検索がしやすい等、好きなジャンルの情報収集が魅力と考えられます。
特にアイドルやアニメなど、いわゆる「推し」の情報収集もしやすいので、アニメやアイドルとのコラボ商品等の情報を発信する際はTwitterが有用そうです。

他方Instagramは憧れの有名人がどんな生活を行い、どんな商品を使っているかという点や、友人や知人がどんな日常を過ごしているかを知れることに魅力を感じる人が多いと考えられます。
この後のパートにつながりますが、凝ったビジュアルの投稿ができることがInstagram上での「購買」に影響しているそうです。

4.「欲しい」の気持ちを満たすために...TwitterとInstagramそれぞれが与える影響

「今欲しい」に応えるTwitter、「直リンク」が響くInstagram

最後にTwitter・Instagramによる購買や利用への影響も見ていきます。

Instagramは「美容」「ファッション・ファッショングッズ」「グルメ」がTOP3に並ぶ一方で、Twitterは「グルメ」「美容」に次いで「イベント(フェスなど)」が3位に並んでいます。

商品については画像が検索しやすいInstagramの影響が高い一方で、タイムリーな情報ではTwitterの影響が高くなるなど、両者での違いが見受けられました。

<ちなみに...>
Q.松尾さんと渡邉さんは、TwitterやInstagramきっかけでどんなものを購入・利用しましたか?

【松尾】私自身、音楽イベント・フェス等のタイムリーな情報はTwitterで知ることが多いです。
一方で、美容、ファッションはInstagramに影響されることが多いです。リンクからそのまま購入サイトに飛べるので、すぐ購入したくなっちゃいますよね。

【渡邉】私も実際にGOTOキャンペーンや航空券のセール情報等のタイムリーな情報はTwitterで知り、予約しました!

おわりに

今回はZ世代研究の中でもTwitterとInstagramにフォーカスした分析結果をご紹介しました。

「Z世代によるZ世代分析」では、TikTokやYouTubeなどの他のSNS利用についての分析や、テレビ・ネット等各メディアのかかわり方についてもご紹介しています。
ダウンロードは無料ですので、よろしければこちらもご覧ください。

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■無料調査レポート
【ひと研究所】Z世代によるZ世代分析レポート_6 SNSのトイレ利用

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【本記事で紹介したサービス】
・サービス名:ビデオリサーチ「ACR/ex
・調査時期:2018年~2022年の4~6月回(春調査回)
・対象地区:関東

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