テレビ愛知 ブランディングの成果を視聴ログで立証!(前編)--Resolving LABソリューション事例

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#Resolving LAB 視聴ログデータ #テレビ #ブランドリフト
テレビ愛知 ブランディングの成果を視聴ログで立証!(前編)--Resolving LABソリューション事例

(左から)
テレビ愛知(株) 田中健至氏
Resolving LAB(株)/ビデオリサーチ アカウントマネジメントディビジョン ネットワークユニット 青山浩之

ビデオリサーチグループのResolving LAB(株)(リゾルビング ラボ)では、膨大な視聴ログを中心とするデータを活用し、放送局とともにテレビメディアの価値化に向けた事業を展開しています。そのひとつ、愛知県を主な放送エリアとするテレビ愛知では、Resolving LABが提供する視聴ログデータを用いて自社制作番組がブランディングに与える影響を可視化し、ステーションイメージの強化に取り組んでいます。

本記事では前後編にわたり、テレビ愛知(株) 編成局 編成部の田中健至氏とResolving LAB(株)の青山浩之(ビデオリサーチ アカウントマネジメントディビジョン ネットワークユニット 中部支社)が対談。取り組みの背景から、具体的なデータ活用の事例を通して、Resolving LABのケイパビリティに迫ります。

後編「テレビ愛知 視聴ログからみえた自社制作番組のパワー」はこちら

本記事でご紹介「Resolving LAB 視聴ログデータ」
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(以下敬称略)

「自社制作番組はどのくらい刺さっているのか」課題だった"感覚値"からの脱却

青山:テレビ愛知さんが様ざまなブランディング向上施策に取り組まれる中、ビデオリサーチとして、視聴率分析やマーケティング調査を通じてその結果を検証するお手伝いをさせていただいてきたという経緯があります。独自のカラーを強く打ち出し、一定数のファンを獲得されていることはデータの面から明らかでしたが、同時に既存のイメージからの脱却、ファン層の拡大に苦労されている様子も感じていました。

田中:ローカル局としてのブランディングを考える上で、地元に密着したコンテンツ制作の機運が社内で高まり、2022年秋からゴールデン帯のバラエティ番組『千原ジュニアの愛知あたりまえワールド☆?あなたの街に新仰天!?』(毎週土曜18:30?)(以下、『愛知あたりまえワールド』)をスタートさせるなど、数々の取り組みを行ってきました。
普段からテレビ愛知の番組を見てくださる高い熱量をもったファンの皆さまに向けてお届けし、テレビ愛知に対するブランドイメージのさらなる強化を目指すものでしたが、実際にどのくらいの成果を上げているのか、客観的に検証することが難しいのが現状でした。
そんな中、青山さんよりResolving LABの視聴ログとアンケート調査を組み合わせた「ハイブリッド型ステーションイメージ調査」の提案をいただいたのです。

青山:Resolving LABでは、テレビメーカーから提供される膨大な視聴ログを保持しています。これらの視聴ログは、ビデオリサーチ独自のロジックを用い"テレビ単位"のログデータを個人分離することで性別や年代別など"人"単位で表現できるようになっているので、対象者の解像度を上げて分析できるのが大きな特長です。(※1)
今回はこの個人化した視聴ログとWebアンケート結果を組み合わせることで分析対象を「番組を視聴した人」に絞り込んだのです。この組み合わせを用いれば、「番組を視聴したことでステーションイメージがどう変化したのか」「具体的にどの番組がステーションイメージの向上に寄与しているのか」「視聴者のうち、どんな属性の方々がテレビ愛知にどのようなイメージを持っているのか」という観点から、番組の"刺さり方"を検証することができるのではないかと考え、企画提案をしました。(※2)Resolving Lab視聴ログ概念図

今回提案したハイブリッド型ステーションイメージ調査の概念図

"見ている人"の評価だからわかる番組のパフォーマンス

青山:「番組をよく見ている人たちが、本当にテレビ愛知に対してポジティブな印象を持っているのか?」という問いに対して、「きっとそのはずだ」という気持ちを社内でも多くの人たちが持たれているはずです。ならば、データを用いて「実際にその通りです」ということをはっきりと示し、皆さんの取り組まれている方向性に間違いがないということを確認していただくのが、今回の一番の狙いでした。
そもそも、データへの意識が高いテレビ愛知さんだからこそ、このような企画提案を受け入れていただいたと感じています。

自社制作番組での高いブランドリフトが明らかに。データで客観的に「狙い通り」を立証

80172_04.png

田中:今回の「ハイブリッド型ステーションイメージ調査」ではテレビ愛知で放送する番組を数十番組ほどピックアップし、それぞれにおける自局へのブランドイメージの度合いを、各番組の視聴者にフォーカスして確認したのですが、『愛知あたりまえワールド』の視聴者は特に、「地域に密着した番組が多い」「独自性がある」「親しみが持てる」といったポジティブなステーションイメージを強く持っていることがデータから読み取れました。
テレビ愛知では開局40周年を機に『10(と)んがってる?』という、独自性を意識したキャッチコピーを掲げていますが、これにも通じる「常に新しいことに挑戦している」というイメージは特に突出しており、約2倍も高いスコアを記録していることがわかり、手ごたえを感じました。

80172_04.png田中:今回の「ハイブリッド型ステーションイメージ調査」ではテレビ愛知で放送する番組を数十番組ほどピックアップし、それぞれにおける自局へのブランドイメージの度合いを、各番組の視聴者にフォーカスして確認したのですが、『愛知あたりまえワールド』の視聴者は特に、「地域に密着した番組が多い」「独自性がある」「親しみが持てる」といったポジティブなステーションイメージを強く持っていることがデータから読み取れました。
テレビ愛知では開局40周年を機に『10(と)んがってる?』という、独自性を意識したキャッチコピーを掲げていますが、これにも通じる「常に新しいことに挑戦している」というイメージは特に突出しており、約2倍も高いスコアを記録していることがわかり、手ごたえを感じました。

【テレビ愛知「愛知あたりまえワールド」視聴者の同局に対するイメージ】80172_03.png

テレビ愛知「ハイブリッド型ステーションイメージ調査(2023年2月調査)」結果より

青山:『愛知あたりまえワールド』以外の番組においても同じ分析をしましたが、テレビ愛知制作のどの番組でも似たような結果が見られました。
貴社が制作した番組がきちんとファンに届いており、かつ作り手側として想定した通りのイメージが醸成されていたことが、今回データの面でも客観的な形で立証されました。このように、データで可視化することによって、単なる感覚論ではなく具体的な根拠を伴ったファクトを共有でき、KPIとして今後の番組作りに活かせることを実感していただけたのではないかと思います。

田中:『愛知あたりまえワールド』にいたっては番組開始から間もない時期の調査でしたが、その中でも一定以上のステーションイメージ浸透に寄与しているのを立証できたことは、大きな自信につながりました。この結果に甘んじることなく、さらに番組の知名度を高めていこうという共通認識が社内に生まれ、新たな取り組みを後押ししています。

続く後編では、調査結果を受けた社内の反響、今後に向けた展望を伺います。

後編「テレビ愛知 視聴ログからみえた自社制作番組のパワー」はこちら

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*テレビ愛知で毎週土曜日18:30?放送中。東海三県のテレビ4局が運営する配信サービス「Locipo(ロキポ)」でも配信しています。

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