テレビCMはアッパーファネルだけじゃない!実行動を喚起するテレビCMの新たな役割に迫る

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広告・マーケティング
#CM #テレビ #マーケティング #広告効果検証 #活用事例
テレビCMはアッパーファネルだけじゃない!実行動を喚起するテレビCMの新たな役割に迫る

店舗来店誘引効果の可視化に活用が期待される、行動ログを用いたテレビCMの効果測定フレームlog-BLS(ログブランドリフト)。その結果から見えてきたのは、テレビCMの新たな価値といえる「来店誘引」です。
従来インパクト形成が強みとされてきたテレビCMで、セールスプロモーション領域における新たな活用への期待が高まります。今回は、メディアの役割を態度変容の観点から研究する当社の吉田正寛を聞き手に、実際に「log-BLS」を使ってテレビCMの来店誘引効果を可視化したADEX 日本経済広告社のご担当者さまへお話を伺いました。

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(写真右から)
ADEX 株式会社 日本経済広告社(以下、ADEX)
・IMC推進本部 IMCプランニング1局 第2部 藤原なつみ氏
・IMC推進本部 IMCプランニング1局 第2部 部長 上野洋司氏
・IMC推進本部 IMCプランニング1局 第2部 統合コミュニケーションプランナー 伊藤大輔氏
・株式会社ビデオリサーチ ビジネスデザインユニット シニアフェロー 吉田正寛

  • 【「log-BLS」の導入目的】

    ・クライアントの店舗への来店誘引に最も効果的なテレビCM接触回数を可視化すること。

  • 【課題】

    ・テレビCMが店舗への来店誘引に効果があることがわかり、最適な出稿量を検証できるフレームを探していた。

  • 【効果】

    ・来店誘引に効率的なテレビCM出稿量の最適化に活用できる。
    ・テレビCMの出稿量を考える軸として有効フリークエンシーを使うことができるようになり、クライアントとデータに基づいて話ができるようになった。
    ・クライアントへのプラン提案から実際の出稿まで、とてもスピーディーになった。

■実感するテレビCMの効果「来店誘引」

ビデオリサーチ吉田(以下、吉田))今回はResolving LABが保有する視聴ログとunerry社の位置情報を掛け合わせた「log-BLS」で、テレビCMの来店誘引効果を可視化していただきましたが、そもそものきっかけを伺ってもよろしいでしょうか?

ADEX伊藤氏(以下、伊藤氏))はい、今回のクライアント様は流通業ということもあり、課題感は来店誘引で、これまでは折込チラシを中心にデジタル広告を出稿していたんですね。更なるチャレンジをされたいとのお話を頂きまして、クライアント様からテレビCMもやってみたいというお話をいただいたのがきっかけです。

ADEX上野氏(以下、上野氏))当初は新店舗OPENということで、テレビの強みである認知、購買ファネルでいうところのアッパーファネルの効果を獲得して、店舗名とその地域に新規オープンしたことを新店舗の地元の方たちに知ってもらいたいという狙いもあったんですよ。

吉田)やはりテレビCMのコミュニケーション上の役割でいいますと、インパクト形成を中心としたアッパーファネルですね。

上野氏)そうですね。でもやってみるとこれが思った以上に実際の来店に効果があることが判明して。

ADEX藤原氏(以下、藤原氏))そうなんです!それこそお店の駐車場にも何百名という行列ができるようなレベルで、クライアント様が想定していた以上の来店効果だったんです。これはすごい効果だということで、他のエリアでも来店促進のためにテレビCMを試すことになりまして。

伊藤氏)クライアント様は効果がこのエリアだけではないかという懸念もお持ちだったかと思います。そこで他エリアでもテレビCMを試したのですが、同じような効果が得られました。これは新たなテレビCMの活用方法だなということになりましたね。

■来店をKGIにしたテレビCMの出稿最適化

吉田)テレビCMの店舗誘引効果をADEXさんだけでなくクライアント様も実感されたわけですが、どういった経緯で「log-BLS」を活用することになったのか、お聞かせいただけますか?

伊藤氏)はい。効果が出るということがわかると、その先も知りたくなるといいますか。クライアント様から「最適な出稿量を算出するための研究を一緒に協力してもらえないか?」と打診をいただきまして、何かいい検証フレームはないかと探していたんですね。

上野氏)その中で、以前ビデオリサーチさんのセミナーでテレビCMの接触と来店やその先の購買までの行動をログで可視化できる「log-BLS」のお話を伺っていたので、藤原がこのフレームを使うことで可視化できるんじゃないかって。

藤原氏)いえいえ、わたしだけではないですが、「log-BLS」 はCM接触の効果を接触回数別に可視化していたので、わらにもすがる思いでしたが、これを使うことで来店に最も効果的なCM接触回数が可視化できると考えたんです。

伊藤氏)いわゆる有効フリークエンシーですよね。CMに何回接触させればいいのかが分かれば最適な出稿量が割り出せるということで、ぜひ実施しようということになりました。

上野氏)「log-BLS」は効果検証を、過去に実施したテレビCMでも分析できるところがすごくいいと思いました。今回のクライアント様も、テレビCMの効果を実感していただいてから今回の最適化研究までに少し時間があったんです。当初出稿した効果を半年ほどたったタイミングでもできるというのは魅力的ですね。

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■効果可視化がもたらした業務効率改善

吉田)今回「log-BLS」で効果をみていただきましたが、率直にクライアント様の反応はいかがでしょうか?

伊藤氏)端的に言いますと、思惑通りテレビCM出稿量の最適化に活用できるという印象を持っています。有効フリークエンシーがきちんと見えたので、そのフリークエンシーを達成する生活者をエリア内で何%とするのかを、クライアント様が持っている来店目標や売上目標に合わせて設定することができるようになりましたね。

上野氏)もともとは店舗誘引を折込チラシでやられていたので、チラシの配布率による知見がありました。それも参考にエリア内の有効フリークエンシー達成率を設定することができましたね。

藤原氏)テレビCMの出稿量を考える軸として有効フリークエンシーを使うことができるようになったので、クライアント様と出稿量を議論する際に非常に科学的といいますか、感覚論を排してお話できるようになった点は、クライアント様と私たちにとっても良かったと思います。

伊藤氏)結果的にクライアント様へのプランのご提案から実際の出稿まで、われわれの動きがとてもスピーディーになりました。

吉田)クライアント様をはじめ、みなさんの業務効率が向上したということですね。

伊藤氏)そうですね。特に出稿を検討するエリアが多いほどその効果を実感します。テレビCMの来店誘引における"勝ちパターン"を可視化できたのが大きいですね。

■可視化が進み透明なテレビCM

吉田)クライアント様はこれまで、来店誘引に折込チラシやデジタル広告を活用されていたと伺いましたが、これまでのメディアと比較してテレビCMはいかがでしょうか?

上野氏)効果の可視化という観点では、意外とデジタル広告の方が難しい印象を持ちました。といいますのも、デジタル広告は出稿先のコンテンツも多いうえに、そのコンテンツ内に動画やディスプレイなどのメニューも多いですよね。広告が視認されやすい可視領域に入っている/いないなども含めて...。その中から一番効果が高いのはどれか、というのを来店効果でみていくのは非常に大変ですね。

伊藤氏)複雑で、逆に効果がわかりづらいというのはありますね。その点、テレビCMはシンプルでわかりやすさを感じます。

藤原氏)今回の「log-BLS」のフレームで、テレビCMの来店への効果が可視化でき、しかもそれがフリークエンシーごとに詳細にわかることで出稿量の最適化までできるようになったので、シンプルなテレビCMが効果の面でもより透明になった印象を受けます。

吉田)テレビCMは確かにシンプルで、視聴人数も視聴率から推計できるため、とても可視化が進んだメディアですよね。

上野氏)それに加えて効果が詳細に可視化できるので、業務上のやり取りも少なく済みますので、クライアント様へのご負担も軽減できる印象を持ちましたね。

吉田)出稿プランが最適化しやすくなったわけですが、効果の点ではどう感じられますか?

上野氏)「log-BLS」のフレームで、テレビとデジタルで1接点あたりの効果が可視化できるといいなと考えています。今回のクライアント様の案件で個人的に感じることではありますが、効果にエリアごとの差が出る気がしてるんですよ。都市圏よりも特に地方ではテレビCMのほうが1接点あたりの来店効果が高いという感触があります。これをエリア別に出していくことで、テレビorデジタルの有用性マップを可視化できるといいなと、考えてます。

伊藤氏)それが出来ると、このエリアではテレビCMで、このエリアはデジタルで、このエリアの場合なら、テレビCM+デジタルを組み合わせた方が効果的。といったディスカッションがすごくしやすくなりますね。

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■見えてきたテレビCMの多角的な効果

吉田)今回のクライアント様の案件を振り返って、テレビCMの効果についてどのように感じられましたか?

伊藤氏)テレビの波及効果を改めて感じました。折込チラシやデジタルはやはりエリアやターゲットを限定する場合に有効ですが、テレビは電波エリアの全域に届くので、その波及効果はすごいですね。あるエリアの新店舗では、これまででは考えられないような他県ナンバーの車が駐車場に散見されるんですね。クライアント様からもここまでの波及効果は想定外とのうれしい反応をいただきました。

藤原氏)波及効果は結果的にそのエリアに新店舗が"根差す"ことに大きな役割を果たしているんですね。

上野氏)来店の効果もあるんですが、イメージ形成も強いなと感じます。先進性や商品の良さを印象付ける意味ではテレビCMはまだまだやはり強い。これは折込チラシやデジタル広告ではなかなかできなかったところだったんです。新店舗に訪れたお客様の声をお聞きしても、テレビCMを見たと話題に挙がります。世の中に対してメジャー感を伝えるのはテレビCMの得意な領域。ブランド価値の向上にすごく強みがあることを改めて実感します。

吉田)新しい役割としての来店誘引にどうしても目が行きますが、従来のテレビCMの得意領域もやはり効果があって、相乗効果を生んでいるようですね。

伊藤氏)まさにその通りです。新店舗はそのエリアにとって新規性のあるものですが、テレビCMで流行感とメジャー感を醸成している印象があります。お客様の間で年代問わず話題になっていたことを実感すると、情報提供的な社会貢献ができる効果もあるんだろうと感じました。

■テレビというメディアへの期待感

吉田)今後、テレビメディアをどのようなコミュニケーションで活用されたいですか?

伊藤氏)従来から取り組んでいることではあるのですが、番組に取り上げられた時の、いわゆるパブリシティの効果は気になっていますね。

上野氏)テレビに関して言えば、CMだけではないと思ってますよ。パブリシティとうまく組み合わせることで、さらに効果を高めたい。そういった効果の可視化も「log-BLS」でできるんですか?

吉田)もちろん可能です。「log-BLS」ではテレビ視聴を1分単位で捉えていますので、パブリシティがあった時点をお知らせいただければ、その視聴者の来店効果を可視化することができますよ。

伊藤氏)「log-BLS」だと過去の施策の結果も可視化できるので、過去取り組んだテレビ番組のPR効果もまとめて可視化することで、テレビ露出の重要度をテレビCMとの比較観点でも検討できそうですね。CMと同じぐらいPRにも注力しているので、こういう知見があるとクライアント様への提案の幅も、テレビの活用の幅も拡がる気がします。

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●参考
行動ログ✕視聴ログで見えたブランドリフトの新セオリー unerry✕Resolving LAB「log-BLS」

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