【理解度クイズ付】デジタル広告に求められる「透明性」とは?今さら聞けない!基本の『キ』

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広告・マーケティング
#デジタル #今さら聞けない!基本の『キ』 #広告 #用語解説
【理解度クイズ付】デジタル広告に求められる「透明性」とは?今さら聞けない!基本の『キ』

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このコーナーでは、日頃よりメディア・広告に関連するデジタルマーケティング関係者向けにデジタルマーケティングの世界において「これは知ってて当たり前」と解説がスルーされがちなコトバや仕組みを新入社員にも説明できるような内容でお届けしていきます。

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今回のテーマは、「デジタル広告の透明性」です。

「デジタル広告にも透明性が求められている」「デジタル広告には不透明な部分もある」

こういったコトバをニュース等でご覧になったことはありますか?

テレビやラジオ、新聞、雑誌といったいわゆるオフラインメディアと異なり、デジタル広告はその広告出稿の結果を基本すべてログ(記録)として残すことができるのが大きな特徴です。

デジタル広告であれば、広告投資額に対する費用対効果を把握しやすかったり、どの媒体/クリエイティブが最も効果を発揮するのかを数値で比較することができる・・・こういった点を評価している方も多いことでしょう。

一方で、出てくるログ(記録)を果たしてそのまま信じていいものだろうか?と考える方も増えてきています。

このログ(記録)が、企業のマーケティング活動結果として信頼しうるものであるかどうか、というのが「デジタル広告の透明性」と叫ばれているものです。

世界有数の広告出稿企業であるP&G社とユニリーバ社が、デジタル広告の透明性向上を訴え、改善されない場合は広告費の削減も辞さないという姿勢を表明したというニュースは有名な話です。(※1)

では、「透明性が担保されているかどうか」はどのように判断できるのでしょうか?

2018年現在、よく利用されている判断基準="ものさし"を列挙してみました。

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上記①〜③をまとめて、アドベリフィケーション【Ad=広告 + Verification=(真実であることの)証明・立証】と呼ぶことが多いです。

(略して「アドベリ」と呼ばれることもあります)

ここで、それぞれの"ものさし"について、理解を深めるためにクイズをご用意しました。

全部で4問、正解は本記事の最後に記載していますのでぜひチャレンジしてみてください。

【その前に!】①〜③それぞれの"ものさし"についてもっと詳しく知りたい!という方は、以下のリンクをご参照ください。
①ビューアビリティ について、詳しくはコチラ
②ブランドセーフティ について、詳しくはコチラ
③アドフラウド について、詳しくはコチラ

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以下Q1〜Q4の状態は、①〜③のうち、『どの"ものさし"で』『どう』判断すればよいでしょうか。

『どの"ものさし"で』=①〜③の数字で、

『どう』=問題ない OR 問題あり のいずれかでお答えください。

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Q1.「バナー広告X」は、違法音楽ダウンロードサイト「サイトP」に10万回以上表示された。

『どの"ものさし"で』判断しますか? →

『どう』判断しますか?→

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Q2.「バナー広告X」と「バナー広告Y」の2種類を、クリックされたら料金が発生する「クリック課金方式(CPC)」で出稿したところ、Yのクリック率がXの10倍以上あった。

原因を調べたところ、Yはボットによって多くクリックされている可能性があることが分かった。

『どの"ものさし"で』判断しますか? →

『どう』判断しますか?→

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Q3.「バナー広告X」は、Aさんがスマホで見ている「ウェブページQ」に表示されたが、広告が表示された位置がQの最下部だった。

Aさんは、Qに書いてある内容が面白かったので、スマホをスクロールし、ページの最下部までじっくり見てから「ウェブページR」に移動した。

『どの"ものさし"で』判断しますか? →

『どう』判断しますか?→

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Q4.「バナー広告X」は航空券のチケット予約を促す広告である。

Xは、世界の航空機事故をまとめ、解説している「サイトS」に1万回以上表示された。

『どの"ものさし"で』判断しますか? →

『どう』判断しますか?→

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いかがでしたか?もし皆さんが「バナー広告X」を出稿する企業の立場だったら、どのように感じるか・・・と考えてみると「こういう風に広告を出されたらイヤだなぁ」と思うものが多かったのではないでしょうか。

デジタル広告の透明性向上、この課題にこたえるべく、広告を実際に出稿する媒体社(※2)、そして中立に広告出稿効果を把握する第三者企業、いずれからも各種サービスやソリューションが提供されています。

これから広告の出稿をお考えの場合は、これらの"ものさし"も考慮しながら、広告出稿プランを練っていく必要がありそうです。

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Q1.「バナー広告X」は、違法音楽ダウンロードサイト「サイトP」に10万回以上表示された。

『どの"ものさし"で』判断しますか? → ②ブランドセーフティ

『どう』判断しますか?→ 問題あり(広告を見た人が、『「バナー広告X」を提供している企業は、違法ダウンロードを推奨している』という誤解を与えかねないため)

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Q2.「バナー広告X」と「バナー広告Y」の2種類を、クリックされたら料金が発生する「クリック課金方式(CPC)」で出稿したところ、Yのクリック率がXの10倍以上あった。

原因を調べたところ、Yはボットによって多くクリックされている可能性があることが分かった。

『どの"ものさし"で』判断しますか? → ③アドフラウド

『どう』判断しますか?→ 問題あり(ボット=機械によるクリックで、料金をとられてしまっているため)

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Q3.「バナー広告X」は、Aさんがスマホで見ている「ウェブページQ」に表示されたが、広告が表示された位置がQの最下部だった。

Aさんは、Qに書いてある内容が面白かったので、スマホをスクロールし、ページの最下部までじっくり見てから「ウェブページR」に移動した。

『どの"ものさし"で』判断しますか? → ①ビューアビリティ

『どう』判断しますか?→ 場合によっては問題あり(「バナー広告X」の広告料金プランが、「ファーストビュー」=必ずビューアブルになる場所での掲載しかしない、というプランだった場合)

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Q4.「バナー広告X」は航空券のチケット予約を促す広告である。

Xは、世界の航空機事故をまとめ、解説している「サイトS」に1万回以上表示された。

『どの"ものさし"で』判断しますか? → ②ブランドセーフティ

『どう』判断しますか?→ 問題あり(『「バナー広告X」で宣伝しているチケットで航空機に乗ると、事故に遭いやすい』という誤解を与えかねないため

※航空機事故をまとめている「サイトS」自体は健全だが、「航空機のチケット予約」広告が組み合わさるとブランド価値の毀損につながりかねない)

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※1 詳細参照:世界の2大広告主、P&Gとユニリーバがデジタル広告費を削減<DIGIDAY> https://digiday.jp/brands/bij-post-34647/

※2 「媒体社」とは、広告の出稿を依頼する側(広告主)に対し、Yahoo!JAPANやGoogleなど、実際にその広告を出稿する側をさします。

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