「ブランドセーフティとは?」今さら聞けない!基本の『キ』

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広告・マーケティング
#デジタル #今さら聞けない!基本の『キ』 #広告 #用語解説
「ブランドセーフティとは?」今さら聞けない!基本の『キ』

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日々急速な進化を遂げるデジタルマーケティング業界。
皆さんも、毎日のように各社から発信されるニュースで最新情報をキャッチアップしたり、実務上デジタルマーケティングに関わることも多いと思います。
このコーナーでは、皆さんがニュースや業務で触れるデジタルマーケティングに関する多くのサービスで頻繁に目にする・・・けれども、"基本"であるがゆえ、詳しく説明されることが少ない「単語」や「仕組み」について、初心者にもわかりやすく説明していきます。

この記事はこんな方にオススメ!
  • メディア・広告がらみでデジタルマーケティング業務に従事している  もしくはこれから業務上取り扱う可能性がある
  • デジタルマーケティングのことは、「なんとなく」はわかるけど「詳しく」はわからないかも・・・

今回のテーマは、「ブランドセーフティ」です。

Brand Safety=ブランドの安全性、では"安全性"とは?

「Brand」=ブランド、
「Safety」=安全性 を意味します。

「ブランド」は読んでそのまま、商品やサービスのブランドのことです。では「安全性」とは何をさすのでしょうか?

この「安全性」は、広告を出すことによりブランドの価値やイメージを傷つける/毀損していないか?という視点をさします。
そもそも広告とは「ブランドの価値やイメージをあげる」というプラスの意味で出稿するものなので、出稿した結果「ブランドの価値やイメージを毀損する」というマイナスの結果が残ってしまっては元も子もありませんね。

安全性=広告を出すことがブランドの価値やイメージを毀損しないかどうかを意味する

"安全性"が脅かされるのはどんなとき?

2017年春頃に大きな話題となったYouTube広告出稿撤退ニュースをご存知でしょうか。
イギリスの新聞社の報道をきっかけに、世界の超大手企業が一時YouTubeへの広告出稿を取りやめる事態となりましたが、その理由は、『YouTubeに投稿されていた過激主義や人種差別を訴える動画の"ヨコ"に自社の広告が表示される恐れがあるからというものでした。
※現在はGoogle社により上記のような事象が起きないよう対策が取られています。

具体的にイメージを起こしてみるとたとえば以下のようになります。

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この場合、もちろんビデオリサーチはテロリストの動画と一緒に自社の広告を出すことは目的としておらず、「動画サイトを見ているたくさんのユーザーに幅広く自社の広告を見てもらう」などの理由で広告を出しています。ですが、その動画サイトにあげられた"コンテンツ"と組み合わさることで「ビデオリサーチはテロリストを支援しているのか?」という誤解を招く可能性を引き起こしています。

上記の例は極端なものですが、たとえば以下の例はどうでしょうか?

■動画サイトにおいて、飲酒運転禁止を訴える動画のヨコで、「ビール」の広告が表示される
■ニュースサイトにおいて、飛行機の墜落事故を伝えるニュース記事のヨコで、
「航空券割引チケット」の広告が表示される

テロリスト募集の動画と異なり、飲酒運転禁止を訴える動画の内容も、墜落事故ニュースの内容も、そして広告の内容も、それ単体ではまったく問題がないのですが、両者が組み合わさることで消費者の中には

「このビール会社は、飲酒運転を推奨しているのかな?」
「この航空会社のチケットを買うと、乗った飛行機が墜落しないかな?」

と思う方もいるかもしれません。

このように、広告を掲載する「サイト」、そして広告と一緒に掲載される「コンテンツ」の2つの側面から、広告のブランドイメージや価値が毀損される可能性があるのです。

広告を出すサイトもしくは広告と一緒に掲載するコンテンツによってブランドの価値やイメージが毀損されることがある

"安全性"を守るための対策

広告主にとって、自分たちの知らない間に「どこかで出した自分たちの広告が、実はブランドイメージを傷つけていた」というのは絶対に避けたいリスクです。

代表的な対策パターンを以下にまとめてみました。

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冒頭の例でいうと「テロリストを支援する動画」の配信チャンネルを広告の配信先から除外する・・・など、具体的に広告を配信したくないサイトやコンテンツを"ブラックリスト"化し、外すことでブランドイメージや価値の毀損リスクを取り除く。

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①の逆パターン。広告を配信しても安心なサイト/コンテンツのみを集めたネットワークのみに広告配信する。このようなネットワークはPMP(プライベート・マーケット・プレイス)やホワイトリストなどと呼ばれる。

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指定したネットワークの「どこか」のページに表示される運用型広告(※)と異なり、「○月○日〜×日までの期間、このページのココの枠に広告を表示します」と保証してくれる予約型広告であれば、広告が表示される場所が確定しているためブランドイメージや価値の毀損リスクが格段に減る

※「運用型広告」の意味について知りたい方はコチラ

ブランドのイメージや価値が毀損されないよう広告の配信先を予め考慮することが肝要である

なお、デジタル広告の掲載に関し、安心・安全な広告出稿の実現のため、業務を適切に行っている広告関連事業者を認証・公開している一般社団法人デジタル広告品質認証機構(JICDAQ)では、「ブランドセーフティ」分野での認証も行っています。

【参考:直近の認証関連企業リリース】
ソケッツ、デジタル広告品質認証機構「JICDAQ」より「ブランドセーフティ」「無効トラフィック対策」の2分野で認証取得
DoubleVerify、ブランドセーフティおよび無効トラフィック対策に関するJICDAQ認証を更新(23年11月)

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いかがでしたか?ブランドセーフティという考え方は、どんなプランで広告を出稿するのか考える際に必ず必要となる知識です。そして、広告の出稿にあたっては、同様に知っておきたい知識が他にもいくつかあります。

ぜひ以下もご覧ください。

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