プロ野球開幕!ファン勢力図に変化!?

丸山 敦史
メディア・コミュニケーション事業局 企画部
丸山 敦史
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2019年のプロ野球もいよいよ開幕しました!昨年の甲子園を沸かせた吉田輝星投手や根尾昴選手達がどんな活躍をするのか、広島東洋カープはリーグ4連覇を達成できるのか等々、プロ野球ファンは楽しみな気持ちでいっぱいだと思います。
今回はそんなプロ野球ファン層を全国レベルで捉えることができる当社の自主調査「J-READ Basic」(全国新聞総合調査)の最新データからみていきます。


観客動員は増加傾向

まず、最初にプロ野球の観客動員数を確認しましょう。日本野球機構が毎年出している公式戦入場者数の推移をみると、年々数字があがっており、2018年には2555万719人と史上最多の更新をしました。2014年からは10%強の増加をみせており、沢山の人が球場を訪れたことがわかりました。私が初めて球場に野球を見に行ったのは10年以上前ですが、その時から比較すると今は本当に多くの人が球場に訪れていて、プロ野球ファンの盛り上がりに驚かされます。

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しかし、プロ野球ファンと一括りにいっても、応援するチームは人それぞれです。3年連続の日本一を目指す福岡ソフトバンクホークス、大補強でセ・リーグ王者を奪還したい読売ジャイアンツなど、自分の好きなチームを応援しているのではないでしょうか。

ジャイアンツ以外のファンシェアが拡大

そこで、J-READの中から「好きなプロ野球球団」のデータをみてみました。47都道府県それぞれで最もスコアの高かったチームを色付けし「プロ野球ファンの勢力図」を作成してみました。

10年前の2008年【図表1】と2018年【図表2】のデータを比較してみると10年間で変化があったことがわかります。10年前は東日本を中心とした都道府県で読売ジャイアンツが好きと答えた人が多く、日本のプロ野球ファンのほとんどがジャイアンツファンだったといってもいいくらいでした。

しかし、月日が流れ、2018年になると、東北地方では「東北楽天ゴールデンイーグルス(以下楽天)」が、中国・四国地方では「広島東洋カープ(以下カープ)」の人気がそれぞれ宮城県、広島県が巻き込む形で高くなり、ジャイアンツファンの勢力図が狭まっています。

この要因のひとつとして、楽天は2013年に球団創立9年目での初の日本一、カープは2016年に25年ぶりのリーグ優勝を達成したことが大きな影響を与えているのは間違いないでしょう。ここにスポーツは"強さ"が盛り上がりを作り、それが人気につながるという好循環が見て取れます。

しかし、それだけが理由ではありません。楽天は球場を野球観戦だけではない楽しみ方を目指し、スタジアムのボールパーク化を進めてきました。スタジアムの中には観覧車をはじめ、メリーゴーランドやご当地グルメを楽しめ、野球に詳しくない人でも楽しめる施設が充実しています。

カープも球場で試合観戦中にバーベキューができる「びっくりテラス」席を用意したり、小さな子供が楽しめる遊具があったりと野球観戦を超えた楽しみ方を多く備えています。

その影響もあり、チームが本拠地を置く県だけではなく、その周辺にファンが拡大したといえるのではないでしょうか。

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家族連れファンの増加

私は野球が好きでよくスタジアムで観戦するのですが、私が観戦し出した15年ほど前にくらべ、プロ野球のファン層が変わってきている印象があります。特に、若い女性が外野席で応援する姿や親子連れで野球を見に来る姿が多くなっていると感じますが、実態はどうなのでしょうか。

先ほども記載しましたが、最近では、楽天やカープをはじめとした各球団が球場で野球を見るだけではなく、色んな楽しみ方ができるような工夫をしています。その影響がどのような形で表れているのか、プロ野球ファン構造の変化を家族という観点から10年前と比較してみてみます。【図表3】

プロ野球ファンの家族構成をみると、「親と子、夫婦と親など2世代世帯」のシェアが大きく広がっていることが分かります。さらに、カープファン、楽天ファンの家族構成でも「親と子、夫婦と親など2世代世帯」のシェアが拡大していることからも、野球全体で親子連れファンが拡大していることが見て取れます。親子連れのファン層が拡大しているのは確かでしょう。

どうりで、球場で、子どもと楽しむお父さんの姿を多く目にするはずです。私も小さい頃、父親と一緒に東京ドームで見たプロ野球選手のホームランは今でも鮮明に覚えています。

「小さな子どもがお父さんやお母さんと一緒に観覧車やメリーゴーランドを楽しんだ後に、野球の試合を楽しむ」、「家族みんなでバーベキューを楽しみながら、好きなチームを応援する」そんな光景が想像できるのではないでしょうか。

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※ここでいうプロ野球ファンは「好きなプロ野球球団」の項目から何かしらの1球団を選んだ人を定義しています。

プロ野球は地上波での全国放送は年々減少していて、「プロ野球離れ」のイメージが強いですが、家族連れ層のプロ野球ファンが増えているという事実はプロ野球にとって非常に心強いといえます。小さい頃から野球に慣れ親しむことにより、野球への意識が醸成され、ファンとしての土台が形成されやすいでしょう。

将来、大人になった時に友人と一緒に野球を見に行く、また自分の子供が生まれた時に、家族で野球を見に行くような未来につなげていける、そんな明るい兆しがあるのではないかと感じました。
各球団が球場周りの施設を充実させている成果もあり、好きなプロ野球球団やプロ野球ファンの構造も変化していることがわかりました。

しかし、各球団は新しいファンを増やすことだけではなく、コアなファンをより楽しませることにも力を入れています。私の地元である千葉ロッテマリーンズではSNSに力を入れていて、球団公式のYouTubeチャンネルやツイッター、インスタグラムに様々な動画を投稿し、注目を集めています。ブルペンにカメラが急接近し、プロ野球選手のピッチングを迫力ある映像で楽しめることや、普段見られない選手の素顔にカメラが密着するなどの映像でファンを喜ばせています。

2020年には東京オリンピックで12年ぶりに野球が復活となり、今年は更なるプロ野球の盛り上がりが期待されます。みなさんも球場に足を運んでみてはいかがでしょうか。

※J-READは2018年度より調査仕様を変更しております。



J-READ Basicの調査概要(2018年度)

 調査単位  年1回(10月)
 発行日程  年1回(3月)
 調査地区
 (調査開始年)
 全国47都道府県(2018)
 調査期間  特定1週間
 調査地域  全国47都道府県の主要エリア
 調査対象者  調査時に満15歳~74歳の男女個人
 有効標本数  約11,750人
 標本抽出法  ①弊社過去調査対象者のリストから抽出
 ②上記抽出で目標有効標本数に不足している標本を「地点・個人」の多段抽出し、
  調査員訪問による説得
 調査方法  調査協力の応諾が得られた対象者に対し、自記入式調査票を郵送、
 記入期間終了後調査票を返送してもらう
※今回の分析では過去データとの比較のために、15-69才で集計しております。



J-READの調査概要(2008年度)

 調査単位  年1回(10月)
 発行日程  年1回(3月)
 調査地区
 (調査開始年)
 全国47都道府県(2008)
 調査期間  特定1週間
 調査地域  全国47都道府県の主要エリア
 調査対象者  調査時に満15歳~69歳の男女個人
 有効標本数  約33,800人
 標本抽出法  RDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)により調査対象者を抽出し、
 調査への協力を依頼
 調査方法  調査協力の応諾が得られた対象者に対し、自記入式調査票を郵送、
 記入期間終了後調査票を返送してもらう
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