【24年最新】50・60代のSNS利用率を調査~50代は2人に1人、60代は3人に1人がInstagramを使う時代~

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生活者データ
#ACR/ex #シニア #ブランディング #マーケティング
【24年最新】50・60代のSNS利用率を調査~50代は2人に1人、60代は3人に1人がInstagramを使う時代~
この記事はこんな方にオススメ!
  • SNSの利用トレンド・動向変化に関心のある方
  • シニアのマーケティングデータをお探しの方
  • SNS利用状況やサービス別での違いを知りたい方

近年、SNSは急速に普及が進み、現在では10代や20代の若年層にとどまらず幅広い年代が利用しています。
では、10年前と比較すると、どのくらい利用率が変化しているのでしょうか。

そこで本記事では50代・60代の生活者に焦点を当て、ビデオリサーチのマーケティングデータ「ACR/ex」で主要SNSであるFacebook・X(旧Twitter)【以下:X】・Instagram・TikTok の利用状況の変化を振り返ります。

1.【2024年】SNS利用率はXとInstagramの二強に

【図1】男女12~69才 Facebook・Instagram・X(旧Twitter)・TikTok 利用率比較(2014年・2024年)

はじめに、10~60代全体(男女12~69才、以下:全体)における直近10年間での主要SNSの利用率変化をみたところ、サービスごとに特徴が分かれる結果となりました。【図1】

まず、2024年のSNS利用率は「X」で利用率52.8%、「Instagram」52.6%で続いて「Facebook」22.8%、「TikTok」14.5%でした。

XとInstagramは、この10年間で半数以上の人が利用するサービスにまで拡大しており、利用率は、XとInstagramが二強となっています。
今後もこの2つのサービスの二強の状態が続いていくのか、これからのSNS利用率の動向にも注目です。

一方で、利用率を大幅に伸ばすサービスばかりではありません。
2014年時点では最も利用率が高かったFacebookは、2024年の利用率が10年前と比較して+0.5ptと、大きな変化はみられませんでした。

このように各SNSの利用率を10年間で比較すると、トレンドの移り変わりがみえてきました。
この変化は、どの年代にとっても同じ傾向なのでしょうか。一般的にはSNS利用が活発なのは若者というイメージを持たれがちですが、50・60代の利用はどのようになっているのでしょうか。

2.50・60代が最も利用しているSNSはInstagram

【図2】50代・60代 Facebook・X(旧Twitter)・Instagram・TikTok利用率比較(2014年・2024年)

続いて、本記事のテーマでもある、50代・60代におけるSNSの利用率変化をみてみましょう。【図2】

2024年に50代・60代で利用率が最も高かったSNSは「Instagram」、次いで「X」、「Facebook」、「TikTok」でした。

注目すべきは10年間における各SNS利用の伸び率です。

特にInstagramとXの利用率の伸びは著しく、50代はInstagramの利用率が約70倍、Xの利用率は約8倍の増加。60代をみても、Instagramの利用率が約37倍、Xの利用率は約16倍に増加しています。このデータから、2024年では50代の約2人に1人、60代の約3人に1人がInstagramを利用しています。

また、全体では利用率が横ばいであったFacebookも、50代では約2倍、60代では約3倍に増加しており、この年代に限っていえば10年前と比較し利用率が増加していることがこの結果からわかります。

では、50代・60代においてX、Instagramの利用率はどのように増加してきたのでしょうか。

3.【X・Instagram】2014年~2024年の利用率推移

【図3】50代・60代 X(旧Twitter)・Instagramの利用率推移(2014年~2024年)

ここからはサービスごとに、全体・50代・60代における直近10年間の利用率を時系列でみていきます。
まずはXとInstagramです。

50代・60代ともに、どちらのサービスも10年間で利用率は右肩上がりに伸びており、今後も両年代のX・Instagram利用率は増加するのではないかと推察できます。

特に利用率が上がっているのは
・2019年~2020年の50代X利用者
・2023年~2024年の60代Instagram利用者
で、1年間で約10pt増加しています。

またX、Instagramにおける50代と60代の利用率の差が、年々縮まっていることも特徴的です。
例えばXでは、両年代の利用率が年々増加しながらも、2014年では50代の利用者が60代の3倍いたものに対し、2024年ではその差が1.4倍にまで縮まっています。

この傾向をみると、両サービスの50代・60代の利用率の差は今後も縮まり50・60代に情報を届ける手段としてX、Instagramがより有用になってくるのではないでしょうか。この傾向は企業のマーケティング活動のヒントとなりそうですね。

4.【Facebook・TikTok】2014年~2024年の利用率推移

【図4】50代・60代  Facebook・TikTokの利用率推移(2014年~2024年)

続いて、FacebookとTikTokの利用率推移をみていきます。

Facebookの利用率は、全体をみると、10年間を通して概ね横ばいであることがわかります。

一方、注目すべきは、2021年以降の利用率です。
50代の利用率が全体の利用率を上回り、さらには2023年以降は60代の利用率も全体に追いつく勢いです。

TikTokは他のサービスと比べてまだ利用率のスコアは低いですが、2019年からの利用率の伸びをみると、全体では約6.5倍に対して、50代では約15倍、60代では約22倍と、5年という短い期間の中で飛躍的にユーザーが増加していることがわかります。

さらに2024年の全体の利用率(14.5%)と比較をすると、50代の利用率は12.3%で2.2pt差、60代の利用率は9.0%で5.5pt差と、全体のユーザーと比べて、そこまで大きくかけ離れていないことがわかります。

TikTokに限らず、ほかのサービスも50代・60代の利用率が伸びていることから、SNSを利用することへのハードルが下がっていることがうかがえ、TikTokもこれに相まって今後も利用率が伸びていくことが予想できます。

5.さいごに

今回は「ACR/ex」のデータから、50代・60代における主要SNSの利用変化を10年間のデータを用いて紹介しました。
本記事で紹介したサービス以外の利用動向や年代ごとのメディア利用の特性などを明らかにすることが可能で、さらにはそれらを時系列で捉えることで今後の動向を予測したり、メディア発信や宣伝活動に活用することができます。

ご興味お持ちいただけましたら、お気軽に以下よりお問い合わせください。

【本記事で紹介したサービス】
・サービス名:ビデオリサーチ「ACR/ex
・調査時期:2014年~2024年/4~6月(春調査回)
・対象地区:関東
・ターゲット:男女12~69才
・サンプル数:サンプル数

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