広告制作時に知っておきたい「ターゲットユーザー」像〜「料理教室に通いたい人」にアプローチしたいなら"英会話"を狙え!?〜

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広告・マーケティング
#ACR/ex #CM #ターゲット戦略 #デジタル #メディアプランニング #ユーザープロフィール #広告 #広告効果検証
広告制作時に知っておきたい「ターゲットユーザー」像〜「料理教室に通いたい人」にアプローチしたいなら

【この記事はこんな方にオススメ!】
✅テレビCMやデジタル広告を新しく出稿したいと検討している方
✅宣伝したい商品/サービスを使ってもらいたいターゲットがどんな人たちなのかを詳しく知りたい方
✅ターゲットに"刺さる"広告を作りたいと考えている方


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「目にとまる広告」のカナメとなる要素とは?

皆さんは普段、テレビCMやインターネット上のバナー広告・動画広告などの"広告"を見かけた際、どんな広告だと「目にとまる」でしょうか?

当社が保有する日本最大級の生活者データベース「ACR/ex」にて、関東12~69歳が『どんな広告に注目するか』を調べてみると「好きなタレントが出ている」や「シリーズものの広告が流れている」ことを抑え、「自分のライフスタイルに合った内容」の広告への注目率が高いという結果になっています。(図1)

【図1】
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この結果を見ると、広告を作る際には、人気のあるタレントを広告に起用したり、シリーズ性を意識することも大切ですが、その広告を届けたい相手=ターゲットユーザーのライフスタイルに寄り添った見せ方・伝え方にすることが肝要であることが分かります。

ターゲットユーザー像を描くことの重要性

一般的に、新しく商品/サービス開発を行う際にははじめに「どういう人たちにその商品/サービスを届けたいか」=ターゲットユーザーを決め、そのターゲットの特徴を詳しく調べたうえで細かい商品仕様や材料・価格等を決めることが多いです。開発チーム全員が「こういう人に商品を届けたい」という統一意識をもって開発に臨むかどうかで、成果物も全然違う結果になってくるものです。

それと同様に、その商品を初めて宣伝するタイミングでも「そのターゲットにどうやって広告を見せたら/伝えたら効果的なのか」をあらかじめしっかり調べ、関係者全員で「こういう人に商品の宣伝がしたい」という統一意識を持っておくことでマーケティング担当、テレビCM担当やデジタル広告担当、店頭販促担当、営業担当・・・と複数部門にまたがって行う広告コミュニケーション活動がスムーズに連携できるようになります。

この事前の「統一意識」がなかったことで担当者間で取り組んだコミュニケーション活動に微妙な"ズレ"が生まれ、結果的に一般消費者に届くそれぞれの広告がうまくつながらず、せっかく予算を割いて実施した新商品キャンペーンが振るわない結果に終わったという例を筆者自身過去に何度も見てきました。
そこで今回は、
「そのターゲットにどうやって広告を見せたら/伝えたら効果的なのか」を調べるターゲットユーザー分析の事例として「新しく料理教室を宣伝したい」ときの分析事例をご紹介します。

事例:料理教室に通いたい人に広告を届けたいなら・・・

地元に根差し、気取らない家庭料理の習得を得意としている料理教室A社では、教室数も増えてきたので生徒数拡大を目指し、初めてテレビCMを出稿して教室の認知度UPを狙いたいと考えています。

あわせて、料理教室に通うことを検討している見込み顧客層向けにはデジタル広告も同時に出稿し、「テレビCMで知ってもらい、気になって検索した人をデジタル広告で惹きつける」形で自社のホームページに誘導し、体験教室への申し込みを目指そうとしています。(図2)

【図2】
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よくあるテレビ×デジタルでのクロスメディアキャンペーンのやり方ですね。

このキャンペーンを始める前のターゲットユーザー分析を行っていきましょう。
今回、A社では「料理教室に通いたい女性」という広めのターゲット設定をしています。
まずはこのターゲットについて、基本情報としてデモグラフィック属性(性別や年代、職業など)とサイコグラフィック属性(趣味嗜好などの内面的な情報)を見てみます。これらの情報は商品/サービス開発時に調べていることもあるかと思いますが、改めて現在のコンディションを確認してみるという側面でも一度調べてみる価値はあります。(図3)

【図3】
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30代女性、働いている人も主婦の方もおり、趣味嗜好や生活意識を見ると全体的に「向上心」があり、「前向きに新しいことに取り組んでいく姿勢」が感じられますね。
食事・料理面を見ると料理教室に通いたいという意欲を持っているだけあって、料理への意識の高さが感じられますが一方で、「レシピを見がち」という傾向から「目分量と自分の勘で料理をする」というスタイルではなく、ちゃんと分量や投入する調味料などは"正解"となるものを入れていきたいという思いが見え隠れします。
(余談ですが、筆者は完全に目分量で手元にある調味料を適当に組み合わせて調理するタイプなので、イマイチな味付けの料理ができあがることも・・・そんなときは大体焼き肉のたれをかけてごまかしています。そういえば、今まで、料理教室に行こうと考えたことはなかったですね。)

また、学びたいことは料理だけではなく、英語などの外国語面でも意識が強いようです。
本記事ではスペースの都合上スコアの掲載を割愛していますが、この「英語」に関する項目は特に顕著な意向が見られます。この記事をお読みいただいた起業家のみなさま、「外国人料理家がレッスンしてくれる料理教室」なんてサービスがあると意外とウケが良いかもしれません。(気になった方はぜひ「ACR/ex」を活用してさらなる深堀分析を行ってみてください)

さて、今度は「メディア関与」にフォーカスを置いたターゲットユーザー分析を行っていきます。図4をご参照ください。

【図4】
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まず、テレビとインターネットの利用量を見ると、「BS放送」と「コネクテッドTV」がポイントになりそうです。広告出稿の際、地上波だけでなくBS放送やコネクテッドTVへのCM出稿も出稿先の候補として検討してみるとよいでしょう。

また、意識面を見てみると、自分でも人に情報を積極的に伝え、そして人が伝えてくれた情報(口コミ)も積極的に読み込む姿勢が見えてきます。情報拡散につながりやすいキーワードを込めたキャンペーン設計を組むと広がりが期待できそうです。

そして、着目ポイントは「好む広告の見せ方」です。前述の通り、広告コミュニケーションをとる際の"一般論"は「好きなタレント」よりも「自分に合うか」が重要、とお伝えしましたが、どうやら今回狙いたいターゲットである「料理教室に通いたい女性」においてはそうではなく、とにかく「好きなタレント」が広告に出ていることが非常に重要な要素となっているようです。
こうなると、広告制作時にキャスティングに議論を重ねる必要が出てきそうですね。とても分かりやすい傾向なので、タレント調査もしっかりと行うのがよさそうです。

【ちなみに・・・】
当社では、タレント別の好意度や認知度、イメージをまとめたデータベース「テレビタレントイメージ」も提供しております。タレント情報の深堀分析はこちらをご活用ください。

おわりに

今回はテレビCMやデジタル広告を出稿する際の広告制作段階で押さえておきたいターゲットユーザー分析について、事例を交えてご紹介いたしました。

もちろんこの分析は、広告制作だけでなく商品/サービス開発時や自社商品の宣伝資料(パンフレットや媒体資料など)の制作時等、さまざまな場面でご活用いただけます。

ご興味お持ちいただけましたら、お気軽に下記よりお問い合わせください。


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