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テレビ
2023年08月10日

テレビ番組の<視聴ジャーニー>をSNSから探る!~Buzz分析を活用した視聴者行動研究~

(写真左)テレビ・動画事業ユニット テレビ事業グループ / ひと研究所 研究員 今井 佳菜<br />(写真右)テレビ・動画事業ユニット テレビ事業グループ 白岩 佳子
(写真左)テレビ・動画事業ユニット テレビ事業グループ / ひと研究所 研究員 今井 佳菜
(写真右)テレビ・動画事業ユニット テレビ事業グループ 白岩 佳子

テレビ番組の<視聴ジャーニー>をSNSから探る!~Buzz分析を活用した視聴者行動研究~

【もくじ】

1. <視聴ジャーニー>とは
2.ツイート分析から見るテレビ番組の<視聴ジャーニー>
3. <視聴ジャーニー>×Buzzビューーン! 分析結果からの示唆

【この記事はこんな方にオススメ!】
✅テレビ番組などの映像コンテンツの宣伝担当の方
✅テレビ番組とSNSとの関連に興味がある方

<視聴ジャーニー>とは

<視聴ジャーニー>とは、テレビ番組などの映像コンテンツの「視聴前」「視聴中」「視聴後」で起きる視聴にまつわる行動やリアクションなどを指します。例えば、映像コンテンツの視聴前には、誰かとコンテンツについて会話したり、出演者や内容について情報収集したりすることがあるかと思います。視聴中には、ドラマで感動して泣いたり、コントを見て笑ったりすることが挙げられます。視聴後には、感想をSNS発信することも広く行われています。ひと研究所の研究では、これらの行動やリアクションが起きることで、コンテンツの「視聴体験の満足度」が高まり、それが「継続視聴意向」の高まりにも繋がっていることが分かってきています(図1)。

【図1】<視聴ジャーニー>の考え方<視聴ジャーニー>の考え方

【ひと研究所】「視聴ジャーニー」検証調査分析結果レポート

<視聴ジャーニー>は、日々テレビ番組や映像コンテンツを視聴する中で、コンテンツごとにそれぞれ発生しています。すべてのコンテンツごとに視聴者調査を実施し、費用、時間、労力をかけることは不可能であるため、どのように視聴者の行動やリアクションを把握するかは大きな課題といえます。
そこで今回、<視聴ジャーニー>の研究の一環として、当社の「Buzzビューーン!*1」を活用して、Twitter(現X)*2のテレビ番組に関するツイートから<視聴ジャーニー>をとらえる試みを実施しました。TwitterというSNSに表れるのは生活者の<視聴ジャーニー>の一部ではあります。しかし、現代の社会やメディア空間の中でのSNSの役割や影響力の大きさを考えると、SNSを入り口にして視聴者の実態をとらえる試みは大きな意味があると考えられます。また、日々自然と蓄積するツイートを分析対象とすることは、手軽かつ迅速に視聴者の実態を把握することにも繋がります。

この試みのポイントは下記の3点です。

・<視聴ジャーニー>の考え方に基づき、テレビ番組の「視聴前」「視聴中」「視聴後」に分けて生活者の行動やリアクションをとらえる
・SNS(Twitter)のデータを分析することで、生活者の行動やリアクションの実態にアプローチする
・AIによるBuzz分析によって、視聴者の個別の生の声だけでなく、全体傾向も把握する

*1 Buzzビューーン!とは
Twitterのつぶやきデータ(ツイート)を分析することで、番組に関連した話題の盛り上がり、いわゆる「バズ」の発生するタイミングや、ツイート内容から番組の" 視聴質"を網羅的に捉えることができるサービスです。
*2 Twitterの表記について
Twitterの名称は「X」に変更となりましたが、本記事では便宜上、旧名称であるTwitterおよびツイートに統一して表記いたします。

ツイート分析から見るテレビ番組の<視聴ジャーニー>

今回は番組放送前後の番組公式の施策によって、Twitterの盛り上がりが確認できた2つのバラエティ番組を事例に取り上げ、視聴者の<視聴ジャーニー>を紐解いていきます。

① バラエティ番組Aの事例

番組Aは、放送前にTwitterの番組公式アカウントで情報・コンテンツを発信しました。それによって「視聴前」の視聴者リアクションを促して、期待感を醸成し、「視聴中」の満足度を高めることに寄与。さらに「視聴後」に繰り返し視聴する様子もみられた事例です。(図2)

【図2】バラエティ番組Aの事例バラエティ番組Aの事例

■番組A 「視聴前」

放送数日前に、番組公式アカウントで収録内容に関する動画を公開したことを告知。動画公開タイミング以降、ツイート数が増加する様子が見られました。実際のツイートからも、

   ・次回の放送を見る予定の人に対し、公式の公開動画を視聴するようオススメ
   ・来週の楽しみが出来た、神回確定のような、次回放送への期待感の表明

のように、次回放送を楽しみにしている様子がうかがえます。
また、その翌日には番組公式アカウントが収録中の写真を公開し、その日の番組に関連する投稿の約半数が写真公開に関する話題となり、次回放送のゲストをその写真から把握し、出演を喜んでいるようなツイートも見られました。この2日間の番組Aに関する投稿量は、放送日以外の普段のツイート数のおよそ2倍となっており、番組公式アカウントの働きかけが、放送前のリアクションに繋がっていることが分かります。

■番組A 「視聴中」

放送当日のツイート数はバラエティ平均の約3.5倍を記録しました。放送時間中の生ツイートを見ると、

   ・出演者の発言やネタ、シーンに笑ったというリアクション
   ・「どこで撮ってんだよ笑」といった番組へのツッコミ
   ・番組を視聴していると元気が出てくると、番組への好意の表明
   ・笑っているうちに時間が過ぎてしまったという報告

といった、視聴中の楽しい気持ちを投稿している声も見られました。このように、番組を見ながら出演者や番組内の演出を面白がったり、楽しい気持ちをツイートしたりする様子から、他者と番組の面白さや楽しさを共有したいという欲求もうかがえます。
また、投稿内容をAIによって質的・量的に解析し可視化する実証実験も行っており、「視聴満足度」という評価項目で判定を行った結果、10点中8点という高い評価となりました。

■番組A 「視聴後」

放送後の生ツイートからは、

   ・好きなゲストも出演しているので録画視聴
   ・番組Aを視聴するのは初めてで、動画配信サービスで視聴したが面白い

などの、録画再生や動画配信サービスで後から視聴している様子はもちろん、

   ・内容を覚えてしまうくらい、何度も繰り返し視聴した

といった内容の、番組を繰り返し視聴して楽しんでいる様子も見られました。

② バラエティ番組Bの事例

番組Bは、スペシャル回の放送に際し、その前後の通常放送回でスペシャル回について取り上げることで、「視聴前」の視聴者リアクションを促し、スペシャル回に対する期待感を高めたり視聴者の準備行動などを起こしたりしました。さらに、「視聴中」の満足度を高め、「視聴後」もスペシャル回についての余韻に浸ることができた事例です。(図3)

【図3】バラエティ番組Bの事例バラエティ番組Bの事例

■番組B 「視聴前」

スペシャル回の前週に通常放送があり、そこではスペシャル回の出演者や企画内容について取り上げられました。この日のツイートからは、

   ・スペシャル回がより楽しめると視聴を強くオススメ
   ・通常回にしておくにはもったいないほど面白く、スペシャル回へも期待

といった内容が見られました。この放送回は、次週の「ネタバレ」回ではあったものの、あえて「ネタバレ」させたことによって次週への期待感を高めることができた様子が見えます。
また、スペシャル回の前日には、番組公式アカウントで放送当日の朝から番宣が行われることを告知しており、その日のツイート数は直近の通常放送回の前日の約3倍となり、スペシャル回に向けてより期待度が高まっている様子がうかがえます。

また、放送当日は番組公式アカウントや出演者のTwitterアカウントでも番宣状況をツイートし、宣伝に利用されたある番組のツイート数は、普段の約5倍を記録しました。生ツイートからは、

   ・夜のスペシャル回も楽しみにしているという期待表明

など、番宣を見てスペシャル回を心待ちにする様子や、

   ・番組が始まるまでに帰宅/先にお風呂に入った/番組開始を待機している

といった内容の投稿も見られました。これは、番組をリアルタイム視聴するための行動であり、番宣効果も相まって本編に向けて期待度が高まっている様子がうかがえます。

■番組B 「視聴中」

スペシャル回当日のツイート数はバラエティ平均の約4.5倍を記録し、大きな盛り上がりを見せました。
放送中に投稿された生ツイートからは、

   ・普段は見ていない人が、ゲストが素敵で見入っている様子
   ・ゲストの人柄の良さに言及

など、スペシャルゲストのエピソードや発言に対する反応が多く投稿されました。さらに、

   ・番組Bの通常放送回とは異なるが面白い
   ・いつの間にか時間が経っていてあっという間だと感じた

といった内容の、番組にのめり込んで視聴している様子が見られたり、番組Aと同様、「何言ってんだよ」、とゲストに対する「ツッコミ」も見られました。AIによる生ツイート解析では、スペシャル回の視聴満足度は10点中8点とこちらも高い評価となりました。
番組Aと同様、番組を見ながら自分の感想や感情を発信することで、番組を1人で見ていても「誰かと一緒に見ている」かのような感覚を味わって楽しんでいる、ということが推察されます。

■番組B 「視聴後」

放送直後のツイートでは、

   ・次回の通常放送も楽しみにしている

という声もあり、スペシャル回だけではなく通常回の継続視聴意向もうかがえます。また、

   ・親が見逃し配信で視聴していることに驚く
   ・スペシャル回を一部しか視聴できなかったため録画視聴

など、録画や見逃し配信でも楽しむ様子や、

   ・出演していたゲストが面白くSNSをフォロー

といった、放送を見たことでその後の1つのアクションに繋がる様子も見られました。
スペシャル回の翌日のツイート数は、通常回の翌日の約1.5倍となり、盛り上がりが続いていることも確認できました。スペシャル回の後に放送された通常放送回のツイートからは、今後のスペシャル回放送への期待も見られました。

<視聴ジャーニー>×Buzzビューーン! 分析結果からの示唆

今回の分析事例からは、次の3点が確認できました。

① 番組視聴にまつわるさまざまな行動やリアクションは、SNSの発信にも表れる
・・・放送への期待である「楽しみな気持ちシェア」「リアルタイム視聴のための行動」、番組に「ツッコミを入れながら視聴」、出演したゲストの「SNSをフォロー」、さらには「感想や次回への期待の投稿」「録画・見逃し配信視聴」など、SNSを分析することから、番組視聴にまつわるさまざまな行動やリアクションが起きていることが確認できました。また、全体として視聴者が楽しんでいる様子も表れていました。

② 視聴者は、番組の「視聴前」「視聴中」「視聴後」それぞれで、さまざまな行動やリアクションを行っている
・・・SNSのデータを用いることで、番組の放送(視聴)前から放送(視聴)後まで、時系列を追うように確認することができました。<視聴ジャーニー>の考え方においては「視聴前」「視聴中」「視聴後」を分解して理解することが重要です。この視点で視聴者の実態を簡単にとらえることができるのは、SNS分析ならではの成果といえます。

③ 番宣やプロモーション、ファンづくりのための施策が、視聴者の行動やリアクションに繋がっている
・・・動画や公式アカウントの投稿により、ツイート数が普段より大きく増加した事例などは、まさに施策の効果性(行動やリアクションの活性化)を示している結果だと言えます。そして、番組への期待感や盛り上がりがツイートとして可視化されることは、それがその他の人たちの目に触れることで、視聴推奨(言い換えると"二次的なプロモート作用")をもたらすことも見逃せません。

以上のように、Buzzビューーン!のデータを解析することで、「テレビ番組の視聴にまつわる行動やリアクション」、すなわち<視聴ジャーニー>をとらえることができました。<視聴ジャーニー>自体はやや抽象的な考え方ではありますが、SNSを入り口に分析することで、番組視聴者の実態がよりイメージしやすいものとして把握できました。

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ひと研究所では、今後も引き続き<視聴ジャーニー>の研究を進めることで、テレビ番組をはじめとした映像コンテンツに関する宣伝・PR・視聴者とのコミュニケーション活動に携わる皆様への生活者知見を発信してまいります。

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