SDGs達成のためのESGマーケティング〜後半:ESGマーケティングに最適な広告プランニング

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生活者データ
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SDGs達成のためのESGマーケティング〜後半:ESGマーケティングに最適な広告プランニング

注目されるESG関心層へのアプローチ

昨今、ESGマーケティングに関心が高まっています。「ESG」とは「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(ガバナンス)」の頭文字から作られた言葉で、2006年当時国連事務総長であったKofi Annan氏 が金融機関に向けて提唱した「投資家が取るべき行動原則(PRI)」です。これは、「金融機関などが投資先を決定するときは、売上高や財務指標だけでなく、環境・社会・企業統治にも配慮すべきだ。」という内容で広く知られています。
クライアント様から当社にもESGや似た概念であるSDGsの視点で多くお問い合わせを頂いております。SDGsは、「持続可能な開発目標」と訳され、2015年に国連サミットで採択された「国連加盟国(193カ国)が2016年〜2030年の間で持続可能な世界を実現・達成するために掲げた17つの開発目標」です。 「ESG」は投資家からみた投資戦略であり、「SDGs」を達成するための手段とも言われています。お問い合わせ内容の多くはこうしたアプローチをどのように効率的に行うかに関するものです。今回は、前回(詳しくはこちらをクリック)に引き続きSDGs達成のためのESGマーケティングが受容されやすいターゲットESG/SDGs関心層に最適なメディアプランニングについて考えてみたいと思います。

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ESG情報の入手経路

ESGマーケティングで訴求されるような内容を、ESG関与者はどこから得ているのでしょうか?前回に引き続き生活者データベースACR/ex(東京50km圏、2020年10-12月度)で確認したいと思います。
『メディアとの関わり:情報種類ごとの情報入手経路』の項目では、様々な情報種類で取得先を調査しています。ここではESGの訴求点の中から「環境問題・エコロジー・リサイクル」に焦点をあてて確認しました(図表1)。
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これをみると、テレビが情報源として最も高く、次いで新聞、企業以外のインターネットサイトという順になっています。テレビではESGが扱う範疇の内容をニュースや報道番組で取り上げることも多いため、情報源として割合が高くなるといえます。
同様に、新聞に関しても、報道内容としてだけでなく企画記事として訴求されることが多いことが要因でしょう。新聞は詳細訴求に適した媒体であるため、活動の具体的内容の発信に適しているといえます。
インターネットは、SNSや企業ブランドサイトのような自社発信のものよりも、企業以外のサイトのようなニュース・情報性の高いコンテンツが経路として適しているようです。
ここまで、ESG関連の情報である「環境問題・エコロジー・リサイクル」の情報入手メディアを確認しました。広告コミュニケーションとして訴求する場合、こうしたメディアを活用することも有用であるといえるでしょう。

ESG関心層に最適なCM出稿時間枠の可視化

関心層のESG情報入手経路で最も高いテレビは、マス向けのプロモーションに適したメディアです。しかし昨今では、生活者の多様化に合わせて特定ターゲットにより最適にCM出稿を行うことに関心が集まっています。ここではESG/SDGs関心層に最適なCM出稿時間帯についてみていきたいと思います。

ACR/exでは、特定1週間の各メディアの接触実態を日記式で詳しく取得しています。今回は関東エリアの某局を対象に、「ESG関心層のテレビ接触率」に加え、個人全体に対して含有が高いことを表す「ESG関心層のターゲット効率(某局)」の2つを算出しました(図表2)。後者の指標は、指定ターゲットの接触率 ÷ 集計対象全体の接触率 × 100で求められ、その枠におけるESG関心層の含有具合を簡易的に算出した指標です。
この中から両方の指標が高い時間帯を確認すると、平日朝は6時、8時、9時台が効率的で特に9時台はターゲット効率が高く接触率も比較的高いことがうかがえます。同様に夕方〜夜では16時、18時、22時台が良好です。特に22時台は接触率が高くターゲット効率も比較的高い結果です。土日では、土曜の5〜9時台、日曜の12〜13時台、土日21時台がいずれも高い結果です。
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最適なCM枠を出稿プランに活用する

図表2の結果はACR/ex調査対象の特定1週間での結果ですが、最適な時間枠はテレビ番組の編成ラインナップや時期的な要素によって変動します。そのためこうした分析をプランニングに活用するためには、本来直近のデータで確認する必要があります。
こうしたニーズにも対応するためのものとして、当社関連会社Resolving LABが整備する視聴ログデータを活用した分析があります。この視聴ログデータは、全国約500万台のテレビ視聴ログに、個人分離推計によって1300万人の推定個人視聴実態を捕捉するものです。ここにはACR/exのデータもデータフュージョンされており、例えば今回取り上げたESG/SDGs関心層のテレビ視聴実態を全国で、24時間365日のデータとして分析することができます。
得られた効率枠の知見はスポット枠の参考やタイム提供枠の番組選定の参考に活用いただけます。昨今では各放送局の展開する「Smart AD Sales(スマート・アド・セールス)」を通じてCM枠買い付け・申し込みができる仕組みもあり、図表2のような分析結果をもとにテレビCM出稿を1本単位から申し込むことが可能になっています。テレビに限らず様々なメディアで「個人最適」が注目され始めている中、現在注目されるESGマーケティングにおいても有効活用できると筆者は考えています。


今回は、ESGマーケティングに焦点を当て、ESG/SDGs関心層の情報入手経路として最も高いテレビCMへの、最適な広告出稿枠を可視化する分析をご紹介しました。
ESGマーケティングにおける訴求点はいずれも内容理解を求められるものが多いため、こうした訴求に反応し効果が出やすい、生活者に効率よくアプローチできるコミュニケーションプランを検討する必要があるといえます。その際、ターゲットの特性を理解するだけでなく、実際のアクションに落とし込む分析が求められるのは言うまでもありません。
従来マスメディアであるテレビでも、今回ご紹介した分析事例の様な個人最適アプローチが可能になっていますので、効果的なESGマーケティングを推進していただければと思います。ぜひ皆さまのマーケティング・コミュニケーション活動の参考にしていただければ幸いです。


★前半はコチラ 「ESGマーケティングに響くターゲットの特徴を知る

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